銀座 六雁の榎園豊治氏による日本料理の教科書です。料理書・レシピ本ではなく(そういう側面もありますが)、料理人を目指す人向けの指南本というのが正しいでしょうか。 料理本や関連書籍は多少読むとはいえ、あまり詳しいジャンルではないので断言はし難いのですが、これってすごい本ではないですか? まずはその圧倒的なボリュームに驚きます。職人としての細かな技術がかなり精緻に文章化されており、これは単に「一流の職人」であるだけでは成しえず、技術に対してきわめて客観的・科学的な態度と
ぜひ読んだ方が良いと薦められて手に取りました。中学受験をテーマにした小説です。 タイトルと表紙絵から、中学受験を通じたビルドゥングス・ロマンなのかなと想像していたのですがその予想は大きく外れていて、要するに受験沼にハマってしまった依存症患者たちの話なのでした。 息子の翼くんが低学年の頃たまたま受けた全国テストの点数が好成績だったため、母である円佳は気をよくし、受験塾に通わせ始めます。最初は神童コースをひた走る翼くんでしたが、徐々に歯車が狂い始め……という展開。
何冊か読んでいるおおたとしまささんの著作です。 有名女子校を取り上げ、一校ごとに短くコラム形式で紹介しています。そしてその前後を「女子校論」でサンドイッチするスタイル。何名かの女子校出身者のインタビューも載っていますが、そのなかでは横浜雙葉出身の渡辺真理が出色です。 じつは私、大学時代に男女別学、とくに女子校の成り立ちと初期の女子教育について興味を持って、完全なる趣味として調べていたことがあります。なぜミッションスクールが我が国の女子教育の土台を形成していったのかな
ネットワーキング・チャレンジ読書。人脈というものをいかにとらえるかについて数冊の本を読み重ねてきましたが、ようやく目指すところに辿り着いた気がします。社会関係資本論の名論文を集めた論文集です。 人脈をアカデミックに研究する分野、それは社会関係資本論あるいは社会ネットワーク論です。やっぱりこういうジャンルがあったのですね! 本書はこれまでの社会ネットワーク論の転換点となるような7つの論文を、日本での研究の第一人者である野沢氏が一冊にまとめ、解説を加えたものです。 第
海藻サラダに入っているアレは、なぜ赤いのか。 娘がその理由を滔々と熱く語ってくれました。塾で教わったそうです。そう、そういうことですよ、私が学習塾に期待しているのは!! (ちなみに理由を端的にいうと、深いところで生息する海藻は海水に遮られて長波長が減衰した可視光(青・緑)のみで光合成を行うようになるため色が変わります) ほかにもニシローランドゴリラの学名(ゴリラゴリラゴリラ)だとか、雨温図の読み解き方など、授業が終わった後はあれこれ説明してくれます。 私が生ま
だいぶ更新サボりました。反省です。 さて、新4年生の娘が2月の頭から新たな学習塾に通い始めたわけですが、およそ2ヶ月が過ぎ、ペースが掴めてきました。 最初は宿題の多さと難易度の高さにビビりましたが、私も娘も慣れてきまして、苦なくこなせるようになってきています。そして最初は大嫌いだといっていた社会が現在好きな教科No.1の座を射止めました。子供なんてそんな生きものです。 私も授業動画を見たりして、一緒に勉強すれば月謝は実質半額理論に依拠し、クイズを出し合ったりペー
ワイン関連の記事を集めました
マンボウもあけまして、ワイン会を開催しました。 今回は焼き鳥がテーマです。ここ数年でワインを飲ませるこじゃれた焼き鳥屋はだいぶ増えましたね。 最初赤坂の焼き鳥屋を予約していたのですが、なんかマンボウが開けて都からのメッセージがかわり、五人以上での予約が受けられなくなっただのという連絡がきまして、え、ダメじゃんということになりました。 しょうがないのでまた違う店を予約したのですが、なんと私のミスにより1日異なる日付で予約を入れてしまい、当日の朝に気づくという。
カード会社の会誌だと思って放ってあったのが、ソムリエ協会の機関紙「ソムリエ」だと気づいたのは桜の満開のころ。 ソムリエやワインエキスパートの試験は、合格しただけではかの有名なブドウのバッジはもらえず、その後認定の登録をしなければなりません。登録にはソムリエ協会への入会が必須で、入会金5000円(50%割引!)と年会費15000円がもれなく必要となりますので、合格者は2万円のバッジを買うか否かの選択を迫られます。 それはさておき、ソムリエ協会に入るとたぶんこの機関紙が
心当たりのないレターパックが届きました。開けてみるとTシャツと紙が入ってます。 なんだっけ、これ……。 ポルトガル・トレード……? そういえばなんかワインのクラウドファンディングでそんなものに申し込んだような記憶がうっすらとあります。 https://www.makuake.com/project/portugaltrade/ アンフォラという古代ワインを作って保管していた甕があるのですが、それでワインを作って配りますというプロジェクトらしいです。申し込んだの
料理・グルメ番組を多く手掛けるMBSのプロデューサーが書いた外食についての指南本です。 図書館でたまたま目につき、最初はタイトルだけで「しょうもないグルメ本かな、Youtubeでも見ながら読むにはいいか」との当て推量で借りてみました。なんせ章題がデカフォントですし、最近流行のビジネス書に多いやつです。 しかしながら読んでみると、いろんな条件付きではあれど、これが思いのほか良い本で……。グルメ本というよりはむしろかなりアクチュアルな「人脈本」でありました。 ただし
ネットワーキング・チャレンジの読書です。 「人脈スパイラル」というコンセプトを軸に書かれたヘッドハンターである岡島悦子さんの著書です。 著者略歴を見るとハーバードでMBAを取得し、三菱商事、マッキンゼー、グロービスなどに勤務していたとのこと。立派な経歴ですね。どうやら、人脈のスペシャリストになるにはハーバードのビジネススクールに行く必要がありそうです。キース・フェラッジもそうですが、人脈界隈の頂点はやはりハーバードなのでしょうか。 して中身は。 これがなんと
お待たせいたしました。ネットワーキング・チャレンジにて人脈本を読み進めてきましたが、真打の登場です。DaiGo氏の「コミュ障でも5分で増やせる超人脈術」であります。 彼のYoutubeはいくつか見たことがあります。世間的には炎上事件で株を落としてしまったDaiGo氏ですが、書籍の方はどうなんでしょうか。 人脈を作る意味とは DaiGoさんは言います。人脈がもたらすメリット、それは「予約が取れないレストラン」の予約が取れるようになることだ!! 早速プロローグからしび
マーケティングのコソ勉です。 バリュープロポジション(顧客提供価値)をいかに構築するかについての本はないものかと探しており、意外とこの手のジャンルには骨太な本が見つからなかったのですが、パラパラめくったらしっかりした本のようだったので期待して読み進めました。 BtoBマーケットで成功するには顧客価値管理というアプローチが必要であり、製品の適切な価値を実証し文書化することが成長のキーファクターになるのである、というコンセプトで書かれています。 ところがですね、これ
マーケティングのコソ勉です。 あれこれマーケティングメディアを逍遥していたところ、マーケティングの周期表なるフレームワークを発見しました。発見しましたといっても単に私が知らなかっただけですが、こりゃたいへんに有用だなと思った次第です。 Andy CrestodinaのものとChris Lakeのものがあるようです。Anyd版はウェブコンテンツにフォーカスしていて、Chris版はもう少し射程が広くデジタルマーケティングをカバーしているイメージでしょうか。 いずれも
マーケティングのコソ勉です。 一読、非常に良い本です。それほど派手さはないとはいえ、戦略面と戦術面の配合のバランスがよく、B2Bのウェブマーケティングを新しく担当する人や、ある程度の実務経験を積んでいるがそれを整理して体系化したい人などにうってつけだと思います。 当方(あまり大きな声ではいえませんが)ウェブマーケティングに関しては実務レベルのKPIや施策などについて明るくないので、見取り図としてたいへんタメになりました。また、各施策の評価や分析のフレームワークも実用