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読書メモ: 新・女子校という選択

 何冊か読んでいるおおたとしまささんの著作です。

 有名女子校を取り上げ、一校ごとに短くコラム形式で紹介しています。そしてその前後を「女子校論」でサンドイッチするスタイル。何名かの女子校出身者のインタビューも載っていますが、そのなかでは横浜雙葉出身の渡辺真理が出色です。

 じつは私、大学時代に男女別学、とくに女子校の成り立ちと初期の女子教育について興味を持って、完全なる趣味として調べていたことがあります。なぜミッションスクールが我が国の女子教育の土台を形成していったのかなど、なかなか興味深いテーマが多々あるのでございますが、「最近女子校の研究をしていて」と周囲に話すと、だいたい笑われるか白い目で見られるのでした。

 それはさておき、いま娘が学習塾に通っている流れで、志望校は早めに決めましょうとうながされて本書を手に取りました。むかし多少伝統校については調べましたが、昨今の情勢は違うでしょうし、ほとんど忘れてしまっています。最終的に中学受験をするかはわかりませんが、お金かけて行かせるなら女子校が良いだろうと考えているので、自宅から通える女子校をピックアップしてあたりをつけておこうという目論見。

 本書でも触れられている女子校論は、私も以前からほぼ同じことを考えていて、教育効果の視点からは、高等教育を除いて基本的に男女別学の方が優れていると思っています。

 日本においては残念ながら怒涛のような共学化が進み、少子化もあって男女別学はほぼ贅沢品というか、よっぽどのブランド力や資金力に支えられないと、学校経営として耐えられなくなっているというのが実情でしょうが。

 さて、うちから通えそうな学校をピックアップしてみました。田舎に比べれば選択肢の幅は段違いに広いですね。吉祥女子とか晃華学園なんかは昔近くに住んでいたので馴染みがありますし、フェリス・横雙あたりも電車一本ですが、ちと通学時間が長め。

香蘭、田園調布、東洋英和、大妻、洗足、四谷雙葉、女子学院、学習院女子、頌栄女子、白百合、鷗友、品川女子、豊島岡女子、普連土、桜蔭、立教女学院 (家から近そうな順)

 いずれもすばらしい学校ばかりで、このレベルであれば入れるならどこ通ってもいいと思うよ。さすがに桜蔭あたりは学力的にはどとかなそうですが。

 この中でいうと鷗友はあまり具体的なイメージを持っていなかったのですが、良さそうですね。本書によれば園芸の授業を大事にしているようです。豊島岡の運針みたいな。あと、3日に1回席替えがあるというのは感心しました。理由は是非直接本に当たってみてください。

 本人は「クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?」のノリで通塾しているだけなので、受験の仕組みも理解しておらず、志望校だのなんだのはまだまだ先のことのように思えます。もう学校見学とか行き始めるものらしいですが、ホントですか?

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