OK Boomer
昨年から若い世代の間で広まったこの言葉。
歳上の人から的外れな事を言われたりされたりした時、「もう分かりましたよ、それで十分ですか?」という皮肉的な意味を込めて使われる言葉。
一気にTwitterのフィードで広まり私の目に飛び込んできたのは、ニュージーランドのクロエ・スウォーブリック議員の演説の動画だった。
彼女が気候変動について演説をしている最中、歳上の議員が野次を飛ばす。
それに対して彼女は一言、''Ok boomer.'' とだけ言いそのまま演説を続ける。
社会人になり色んな年齢、性別の人達と関わる中でジェンダー観を押し付けられる事が多くなった様な気がするのは、私が女子大を卒業したからかもしれない。
真偽はどうであれ、普段は尊敬しているあの人やこの人も、言葉の端々にミレニアム世代の私とは明らかに違うジェンダー観のズレを感じる。
「ケーキは女に取り分けさせればいいよ」、「サラダ取り分けないんだ」
食事の席でも彼らのジェンダー観に塗れた発言で全くご飯の味がしない。箸すら進まない。箸を真っ二つにへし折って帰りたいところをぐっと堪える。
「気が利かなくてすみません、私がやりますね」
の一言で今日も私の心が死んでいく。
''Ok boomer.''
この言葉は年齢差別を助長しているから使うべきでは無いという意見があるけれど、私はある大学生のこの言葉通りの解釈をしたい。
You don’t like change, you don’t understand new things especially related to technology, you don’t understand equality,” he said. “Being a boomer is just having that attitude, it can apply to whoever is bitter toward change.
年齢でも性別でも無く、新しいものを理解しようとしない態度そのものへの批判。
私達の時間は止まらない。
歪んだジェンダー観やセクハラ紛いの事を押し付けられる度に、いちいち悲しんだり真面目に説明したりしていては時間が足りないのだ。
なぜならそこには時に上下関係や権力関係が絡んでいて、負けると分かりきっている戦もあるから。
私達で塗り替えていこう。
それでもちょっとだけ疲れてしまった時、私達の気持ちを救ってくれるかもしれない魔法の言葉。
''Ok boomer.''
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