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ペルソナ「アラサー」のイメージ

記事を書くときに大切なことのひとつが、ペルソナ設定だ。わたしは記事LPの仕事をすることがあるのだけれど、その際には、必ずクライアントから「何歳くらいの女性で、こういう人」という指示を受け、その層に向けて書く。細かいときには、収入や家族構成まで指定されている。

指示がない仕事でも、その記事が掲載される媒体には、ある程度の年代や性別が想定されているものだ。書くときには、同じ意味の言葉の中から、ペルソナに適したものを選ぶ。

漢字とひらがなのバランスも同様にして調整する。ある程度のルールはあるけれど、硬めがいいのか、やわらかめがいいのかによって、熟語の使い方などで調整しながら書いていく。

だから、「弾けた軽い文体を」と求められれば、それに合ったものを書くのは、この仕事の一部だ。とはいえ、どうしても向き不向きはあるから、「この文体は苦手だ……」となれば、その媒体やジャンルの仕事は自ずと減らしていくことになるのだと思う。(プロ意識で請け負い続ける人以外)



ここから先は、読み手として、ペルソナ設定に思うことを書く。

女性向けメディアは、軽いタッチのものが多い。やわらかい印象のスタイルがほとんどだ。別に、やわらかい分には構わないと思っている。ただ、言い方は悪いけれど、妙におちゃらけたものも多くないか?と以前から思っている。

ハタチ前後の女の子向けのような軽いタッチが、ひと回り年上のアラサー向けのものでも多く見られる気がしている。Webだけの話ではなく、雑誌でも。

なんというか、地に足がついていない人を想定しているんだろうか……と思ってしまうのは、わたしだけなのだろうか。頭の中がお花畑の「女子」をターゲットにしているのかな、とか。「女性」という呼称が似合う層はターゲットではないんだろうな、とか。

何歳になっても女子を名乗りたい人は名乗ればいいと思っている。女子という言葉自体には嫌悪感はない。だけど、ペルソナが「女子向け」になると、途端に「バカにしてるのかな、これ」みたいなテイストのものが多くなるのは、これ如何に?と感じる。

少なくとも、独身だろうが既婚だろうが、わたしの周りにたくさんいるアラサー以上の女性は、地に足がついていると感じる人が多い。キャピキャピしたスタイルを好むかなあ?と感じる人が中心だ。あくまで、わたしの周りの人間に限るけれども。でも、なんでそんなにキャピキャピ系が世に溢れているのかなあ、と思ってしまう。

世間的な「アラサー」のイメージが、まだまだキャピキャピした人が多い層にでもなっているのかな。どうなのでしょう。

何もこの仕事をしているから思い始めたわけではなくて、以前から不思議に思っているのです。

書き手として、そうしたテンションのものを求められれば、もちろん書くことになる。けれども、「本当にこういうテンションが合っている層なのかなあ」という思いは、対象年齢内のひとりとして感じている。


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