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詩ことばの森㊻「詩人の友」

私は、詩人の仲間と頻繁に会ったり話したりすることは、かなり少ない方だと思います。同人誌で互いに磨き合うことも大切ですが、一人で推敲し続けているのが基本的なスタイルです。それでも、ひさしぶりに話したりすると刺激を受けることも多いものです。その時、詩や文章は自分が書くというより、人によって書かされる気がします。

詩人の友

ひさしぶりに
詩人の友から連絡があった
体調がすぐれぬという
夏の暑さはひどかったから
今ごろになって
疲れが出たのだろうという
君はどうかときかれたから
僕も似たようなものだと答えた

窓からななめに
午後の日がさしている
キンモクセイがきらめいて
澄んだ香りを漂わせている
時が立つのははやいもの
ただそれだけの真実が
ぼくらの人生を
動かし続けている

いつになったら
終わるのだろう
生活とか仕事とか
年を取るほど
ブンガクみたいに
むずかしくなる
でもまだ
ケッサクとやらは
書けないようだ
君も僕も




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