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9月11日の手紙 言い訳

拝啓

今日は急に雨が降って、
その後しばらくすると
急に風が吹いて、
気温が下がりました。
身が軽く縮まるような冷え冷えとした風でした。
あれは確かに秋風です。

さて
そこつな人間なので、よく忘れ物をします。

忘れることが多いものは、
「後から入れようと思ったもの」「例外的に持っていこうと思ったもの」のように思います。
「これが終わったら、〇〇をカバンに入れて家を出よう」というのは、完全に忘れ物をする兆候です。
持っていくべきものは、はなから、ポケットかカバンに入れておくべきです。
もしくは、玄関の靴の上に置いておくとか、紐で腰に括り付けておくとか、そういうことが必要です。
そんな大仰な、とお思いかもしれませんが、
そこつな人間とはそう言う対策を立てねば、何度でも同じ失敗をします。
しかも、忘れ物をしても気にしないタイプなら、それで良いでしょうが、
忘れ物をしてひどく気に病むタイプであるなら、やはり、対策を立てる方が安全なのです。

例えば、
傘は確実に持っていくのを忘れるか、
持っていっても忘れてしまうので、
カバンに一つずつ、軽量の折りたたみ傘を入れることにしています。
濡れた場合に、入れるジッパーのついたプラスチック袋も入れておくと、濡れてカバンに入れられない折りたたみ傘を傘置き場に置き忘れることがなくなります。
使用した後に、乾かして、再度カバンに入れるのを忘れない限りは、この方法が1番だと思います。
家にコンビニのビニール傘が貯まるようなこともありません。

そこつな人間はいつも何かに気を取られています。
考えごとをしていて忘れることもあれば、
面白い本を読んでしまい、
そのことを考えているせいでとか、
思いもかけない仕事の連絡が来てとか、
意外なニュースを見てしまってとか、
直前まで目指していた目的から急激に、脱線することが多いのです。

ですから、大抵は、家から出て、10分ほど歩いたところで気づきます。
すぐ気づくわけではありません。
何かが思考に引っかかり、「思い出せ」「思い出せ」としつこくシグナルを出します。
頭の中をぐるりと見渡すものの、何も思い出せません。
その後、全く関係ない動作、例えば交通系ICカードを改札にタップするなどの瞬間に、思い出すのです。

持っていく予定の資料を忘れたとか、水筒を忘れたとか、タオルハンカチを忘れたとか、そういう事実不意に脳内に降ってきます。
そこで軽いパニックが起こります。

あるべきものがないと言うことは、
気づかなければ問題がないことですが、
一度気づいてしまったが最後、
頭の片隅から離れません。

忘れたものが変えの効かないものなら、まだ諦めもつくのですが、
コンビニで買えそうなタオルハンカチやボールペンのようなものだと
どうしても購入したくなります。
勿体無いのはわかっているのですが、
どうしても「持っている状態」に戻りたくなるのです。
そう言うわけで、たくさんのタオルハンカチとボールペンのストックがあります。
そこつもののストックです。
タオルハンカチはボロボロになっても雑巾代わりにもなるし、
ボールペンなんていくらあっても良いものだからと自分を慰めていますが、
流石にもう少し気をつけたいところです。

もちろん、物だけでなく、予定を忘れることもあります。
仕事で行き先を間違えたこともあります。
1週間前は覚えていて、先方に確認のメールを自ら送っていたと言うのに、当日は全く違う駅にいました。
日々のルーティンいくつかとイレギュラーの仕事の約束については、
スマホのリマインダーを使用しています。
特にイレギュラーの約束については、前日昼にひとつ、前日夜にひとつリマインダーをかけます。
前日昼には「明日イレギュラーの約束がある」というリマインダーを、前日夜には「イレギュラーの約束に合わせた持ち物をカバンに入れ、服を準備すること」など、持ち物や服装のリマインダーをかけます。
ポイントは終わったリマインダーは消したり、次のに書き換えておくことです。
リマインダーの通知がいっぱいになっているのが普通になると、
リマインダーの通知もあまり効果を発揮しません。
そして、リマインダーをかけるのを先延ばしにしたり、面倒がったりすると、効果はありません。

頭だけがふわふわと先走ってしまうところが
そこつものだなぁと思います。
「もっと人生がうまくいけば良いなぁ」と思っている暇があったら、
忘れ物を減らす
リマインダーをかける方が
人生は良くなるのです。
行動、ふるまいこそが大事。
こんなことを書くと、自己啓発系ライターみたいですごく嫌です。

だって、そうできないのも人生で、
そうできないのも人間な訳で…。

どうにもならないところを生きていきたいのです。

言い訳しながら。

おやすみなさい。

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