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【雑記】MIU404の1話を見た後に、アンナチュラルを全話見直してしまって、ゴンゾウに寄り道する話_非実在女子大生、空清水紗織の雑記Vol.0003

見逃せないドラマが始まったなと思った。
星野源さんと綾野剛さんがダブル主演のドラマ、MIU404が先日始まった。諸々の影響で、当初の予定からはかなり遅れての放送となったが、待っていて良かったと思える内容だった。

本来であればMIU404 1話の感想を書くべきだし、そうしたかったが、どういうわけか私はアンナチュラルを全話見直していた。
だってあんなに面白い1話を見せられてしまったら「面白いドラマを見たい欲」が収まらないじゃない!脚本家 野木亜紀子さんの世界に触れたくなっちゃうじゃない!

というわけで、かなーーーーーり今更ながら、アンナチュラルの感想を綴っていこうと思う。
あ、ネタバレありなのでご注意を。

ざっくりあらすじを説明すると、
アンナチュラルデス = 不自然死を扱う研究所、
UDIラボに所属する法医解剖医、三澄ミコトを中心に展開する1話完結型、全10話のドラマだ。
1話完結型と言いながらも、ミコトの同僚である中堂系と、殺害された彼の恋人をめぐるドラマが、10話全体として一本の筋としてある。
こういう、1話完結型に見せかけて一つの大きな事件に立ち向かう展開、凄く好きなのよね……堪らない。

古沢良太さん脚本のゴンゾウは、最初に「この事件に立ち向かいます」
と1話で宣言して、その後それぞれが1話完結のように見える作りになっていて、これも毎週楽しみなドラマだった。
謎の提示の仕方は若干異なるが、テレビドラマとして飽きさせない要素は、アンナチュラルもゴンゾウも共通しているように思える。
ちなみに、両脚本家はそれぞれ、ザテレビジョンドラマアカデミー賞の脚本家賞を受賞している点も共通している。そりゃ、これだけ面白かったら表彰されないはずがない。
調べていて気付いたが、ゴンゾウは2008年のドラマらしい。
時の流れがおかしい。女子大生の12年前を邪推しないように。

アンナチュラルは無駄な伏線が無かった点も高く評価されていた。実際、一度に全話を見直してみたら、本当に無駄なくスマートに話が展開されていて、改めてその完成度の高さに驚いた。
他のテレビドラマがどうなのかは知らないが、おそらくアンナチュラルは10話分の構成、それぞれの話が持つ役割をあらかじめ決めきってから、それぞれの作成に着手したのだと思う。
「このゴールに向かっていくぞー!」という分かりやすい目標があれば、視聴者としてもついていきやすいし、毎週見るのが楽しみになる。

構成、役割はざっとこんな感じだろうか。

01話:ミコトや中堂らの人物紹介と、このドラマは何を題材として扱うかの、ドラマ自身の自己紹介。

02話:ミコトの過去に触れつつ、彼女の理念、信条を視聴者に伝える。

03話:最終話にも絡む烏田検事初登場。ミコト、法廷での振る舞いを学ぶ。中堂の過去も、ここから徐々に明らかになっていく。

04話:マンホールのしらみつぶし調査で六郎や東海林、UDIラボの仲が深まる(視聴者に仲の良さを見せるのは大事だ、その後の別れと復縁がよりドラマチックになる)。終盤では中堂が追っている事件、「赤い金魚」に関する内容にも触れられる。

05話:恋人が殺されるという、中堂と同じ状況に陥った男性が05話のメインゲスト。「殺す奴は殺される覚悟をするべきだ」という中堂の本性が垣間見られる。この事件をきっかけにミコトは、中堂が追っている事件に本格的に関わっていくことになる。

06話:ミコトと東海林の女性ならではの価値観トークが聴ける回(人の生死を扱っている以上、空気感は重めになりがちだが、ミコトと東海林のやり取りはドラマを明るくしてくれて好きだ)。と思いきや、ドラマ終盤ではキーパーソンの一人である宍戸が登場。六郎を脅す。

07話:いじめに関するミコトの見解が素晴らしい回だったが、全10話流れの中で見ると、大事だったのは中堂がSにかけた言葉「俺たちは三澄先生の仲間だ」ではないかと思う。中堂の中でも、ミコトが仲間になったのだということが、はっきりと分かる回。

08話:ビル火災の犠牲者の解剖を行うが、このビルの隣に実は「赤い金魚」がある死体が隠されていたという展開。六郎が明確に法医学を目指すきっかけにもなった回。

09話&10話:一気に解決へ。01話~08話までの伏線をすべて回収してエンド。03話の法廷での振る舞いとか、全てはこの09話&10話のためにあったのだと分かる。

うん、全てを書ききれたわけではないし、うまく伝わる内容になっているかどうか不安だが、やはり無駄のない構成だったなと思う。


きっとMIU404も、何一つ無駄のない、見逃せない構成になっているのだろう。
最終話まで毎週楽しく見続けたい。




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