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2023年2月の記事一覧
小説「枯らす少年と死なずの少女」二
二 鏡面
昼間は酷い暑さだった。
こんな事なら空が青くならないで、ずっと薄明かりがいいのに。
胸中にそういった思考を浮かべて、少年は夜空を仰いだ。
月と星が遺骸地帯に居る少年をうっすらと浮かび上がらせる夜は、ぎらぎらとした群青一色の昼間にも、太陽が地平線にしがみつく夕暮れ時にも無い、繊細な極彩色の芸術を描き出す。
少年は言葉にならない感慨を息として吐き出して、ゆったりと腰を下ろした
小説「枯らす少年と死なずの少女」一
はじめに
本作「枯らす少年と死なずの少女」は創作物である事を理解した上でお楽しみください。
また、作中には『死』や『怪我』の描写が含まれます。
苦手な方はご注意ください。
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枯らす少年と死なずの少女
何年経っても忘れられないものはなんだろう。
どうしても忘れられなかった。というのは、その時が来るまで分からない。
けれど、忘れたくないと、そう思えるものなら、自分で