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自分がアカハラを受けた大学を受験しないでほしいと思う人

それは夜のできごとでした。環状線に自動車が走って、今までに見たことのない車輛でした。
ところかわって、川崎です。そこでは見ず知らずの人たちが、お酒を酌み交わして、どんちゃんわいわい、騒いでいました。吐き気を催す人たちもいて(アルコール中毒で)、けっこうなパニックでした、外の人間からしてみれば。
あるいはですね、こんな困難もあるんです。身よりもなく、実費も出せなく、ただただ乏しいだけの。
装着もできず、アルバイトにも芽が出ず、せっかちさだけが残り、宇宙に遊泳、さもありなん。くるくる回りましょう、ただそれだけが許し。
まるまってお眠りなさい。集まって戦いなさい。むしろ、鉄塔の上に私がいないかだけ、見守っていればいいんです。
そういうことです、無名人インタビューが始まります。
【まえがき:qbc・栗林康弘(無名人インタビュー主催)】

今回ご参加いただいたのは たにえ さんです!


現在:あるけど、ないみたいな。いるけど、いないみたいな感じですかね。

尾崎:今何をしている人でしょうか?

たにえ:今は無職です。

尾崎:はい。

たにえ:何をしてるかと言われたら、横になったり『Pokémon GO』をしたり、音楽を聞いたり、YouTubeを見たりしています。

尾崎:1日の基本的なスケジュールをお伺いしてもいいですか。

たにえ:すごい日によるんですけど。
朝が、まず4時ぐらいまで寝れないときがあって。そういうときは、4時か5時ぐらいに寝て、11時ぐらいに起きて。そこからさっき言ったような、そのまま横になったり、ちょっと散歩しに外出たりしてる感じですね。

スケジュールは、特に。寝る時間が、いいときは10時とかに寝れるんですけど、昨日とかは、5時とかですかね、寝るのが。

尾崎:YouTubeを見たり、ゲームをされたりっていう中で、一番時間を割いているものは何ですかね。

たにえ:SNSを見るのが多いです。ずっとSNSを見てます。

尾崎:ちなみにSNSは何を見ますか。

たにえ:Twitterが一番多いです。

尾崎:それは、どういった内容のものを見ることが多いんですか。

たにえ:お笑いが好きなので、お笑い芸人のツイートを見たりとか、ファンの人のツイートを見たりが多いです。

尾崎:お笑い系のツイートを見るときのたにえさんの感情って、どんな感じなんですか。

たにえ:そうですね、自分の応援してる人とか好きな人が、例えばテレビ出るってなったら嬉しいとか。面白そうなライブ決まったら行ってみようみたいな感じで。ファンの人のツイートとかは、こういうライブあったんだみたいな、こういう人もいるんだぐらいの感じで見てます。

尾崎:好きなお笑い芸人さんの情報を追っているということですか。

たにえ:そうです。

尾崎:その好きなお笑い芸人の方って、どなたか伺ってもいいですか。

たにえ:車海老のダンスっていうコンビがいて。その人たちを一番応援してます。

『車海老のダンスネタライブ「訴L」』での一枚。/たにえさん提供

尾崎:なるほど。車海老のダンスさんの魅力って何なんですか。

たにえ:やってることが結構、唯一無二で。ただ笑えるだけじゃなくて、喜怒哀楽が入っていて、ロジカルだけどファンタジーみたいなところが好きです。

尾崎:ライブに行かれたことはあるんですか。

たにえ:はい、あります。

尾崎:何回くらいですか。

たにえ:ライブに通い始めたのが4年ぐらい前からで、大体月2、3くらいは行って。大体月2、3ぐらいですね。

尾崎:ライブを観ているときは、どういう気持ちになっているんですか。

たにえ:お笑いライブの好きなところが、面白いポイントを自分で見つけて笑えるっていうところだと思ってて。なので、自分から能動的になって頭を使って笑いに行ってるところ、行ってる感じが日常から離れていて楽しいですね。

尾崎:なるほど。他に趣味だったり、好きなことってあります?

たにえ:そうですね、音楽を聞くのが好きで。バンドのライブとかも、お笑いほどの頻度じゃないんですけど行ってます。

尾崎:最近一番良かった音楽のライブって、どんな感じでした?

たにえ:『Hei Tanaka』っていうバンドがいて。今年の2月にそのバンドのアルバムリリース記念ライブみたいなのがあって。それが、本当にライブでしかできないことをいろいろやっててすごい楽しかったです。なんか、客席と舞台を行き来したりとか、おもちゃの光線銃使ったりとか、ダンスがあったりとか。それはすごいいいライブだったなって思います。

『Hei Tanaka "Archive2" Release Party』での一枚。/たにえさん提供

尾崎:お笑いだったり、音楽だったりライブに行くようになったきっかけって何ですか。

たにえ:大学入学と同時に上京して。前々からお笑いとか音楽は好きだったんですけど、やっぱりどうしても行くお金と時間がなかったので、東京に来て大学生だから時間も融通利いたり、バイトで自分でお金を稼げたりっていうふうになって行き始めました。

尾崎:ちょっと違う質問になるんですけど、たにえさんは身近な方から、どんな性格だねって言われます?

たにえ:よく言われるのは、真面目、頑張り屋、正義感が強い、です。

尾崎:ちなみに、ご自身ではどのように思ってるんですか。

たにえ:正義感が強いは当たってると思います。あとは、真面目とか頑張り屋っていうのは、自分ではそうじゃないと思っていて。単純に、不器用で要領が悪いので、人より努力しないと。努力する時間をかけないと駄目なので、はたから見たら頑張ってるように見えてるんだと思います。

尾崎:例えば、どういったときに不器用だなとかって思います?

たにえ:なんか、当たり前かもしれないんですけど、何でもかんでも結構メモ取らないと、覚えられなくて。要領よくやるのがすごい苦手っていうか。なんか、1から10まで全部やらないと駄目なんだって思っちゃって。他の人だったらほどよく手を抜けるところが、あまりうまくできない感じです。

尾崎:それでは、正義感が強いなって思う瞬間ってどんなときですか。

たにえ:正義感が強いっていうか。ああ、でも、人の悪口とか言えなかったり。あと、
正義感が強いとはちょっと違うかもしれないんですけど、思ってることがあるなら言おうよとか。何だろう、例えば大学のときとかは、出席の単位だけ取る人とかいたり、そういうのとか、授業中に喋ってる人とか、そういうのが結構人より許せない感じはあると思います。

尾崎:授業中に喋ってる方が許せないのって、なぜなんですか。

たにえ:周りに迷惑だからです。

尾崎:なるほど。不器用だから、その分努力しないとって思うとおっしゃってたんですけど、その理由も周りに迷惑をかけないためって繋がってたりします?

たにえ:そうですね、それもあると思います。

尾崎:他にも何か理由ってあったりしますか。

たにえ:どの理由ですか。

尾崎:不器用だと思っているから、その分努力しないとって思うときの理由です。

たにえ:小学校、中学校のときとか結構成績良かったんですけど、あんまり親に褒められた感じがなくて。もちろん「まだまだだ」みたいなことは言われないんですけど。べた褒めされるみたいなこともあんまなかった気がしてて。

やってもやっても認められないみたいなところは、もしかしたらそこが根元かもしれないです。

尾崎:なるほど。またちょっと違う質問で、ご自身を動物に例えたら何になりますか。

たにえ:質問を無視してる感じになっちゃうかもしんないんですけど、めっちゃ人間だと思います。

尾崎:その意図を聞きたいです。

たにえ:社会で生きてるなっていう感じがすごいしてて。他の動物にも、そういう群とか、集団とかってあると思うんですけど、家族とか、職場とかだけじゃない社会がある感じっていう。

社会があって、そこと関わって生きてるっていう感じが。自分がそうっていうよりも、自分は結構強くそれを感じてるかなって思います。

尾崎:例えば、どういったときに社会で生きてるなって思いますか。

たにえ:今、仕事とかについて考えることがちょっと多いんですけど。そういう時に、例えば今このZoomしてるのも、Zoomっていうシステムを作った人がいて、そこを設計して販売して配送してっていう人がいてとか。誰かの仕事で成り立ってるんだなっていうことをすごく感じてます。

尾崎:その考えに至ったのは、なんでですか。

たにえ:仕事を1週間くらい前に、半分クビみたいな感じになっちゃって。そのときにちょっと働いてみて、自分ってお金をもらうに値する働きができてないかもしれないっていうふうに思って。そこでお金について考えるようになって。いろんな人がお金を稼いだり、使ったりしてるっていうことを考えると、物とかサービスのやり取りっていうところに繋がっていくので、そういう考えに至りました。

尾崎:今のご自身を色で例えたら、どんな色ですか。

たにえ:うーん、透明ですかね。

尾崎:その理由は、どんな感じですか。

たにえ:あるけどないみたいな。いるけど、いないみたいな感じですかね。

過去:トライアンドエラーできるところがすごい好きで。100点に行ったとしても110点、120点って上げていけるものなので。

尾崎:子供のとき、どんなお子さんでしたか。

たにえ:小学校低学年のときに海外に住んでたことがあって、それが影響してかわからないんですけど、結構図太いというか、空気が読めない感じの子だったなと思います。

尾崎:ちなみに、海外はどちらに行かれてたんです?

たにえ:アメリカのカリフォルニアです。

尾崎:何年くらい滞在されてたんですか。

たにえ:3年間です。

尾崎:図太い、空気が読めないっていうのは、例えばどういったエピソードがあります?

たにえ:ちょうど帰国したのが小学校4年生で、一番人間関係とかが難しい時期で。人目を気にするとかもあると思うんですけど。

海外にいたときに、本を読むのが好きだったんですけど、海外で学校の図書館で手に入る日本語の本ってやっぱ少なくて。帰国したときに地元の小学校の図書館で、こんなに本があるんだみたいな感じで楽しく読書に熱中してたんですけど。

そうしたら、気づいたらっていうか友達が0人で。休み時間を1人で本読んでるみたいな。でもそれを他人というか、先生に指摘されるまで、大丈夫? みたいに言われるまで、それをまずいことだと思ってなくて。なんか、あ、そうなんだみたいなとか。

あとは、授業中も結構ガンガン挙手したりして、ちょっと浮いてたかもなって今となっては思います。

尾崎:なるほど。先生に指摘されるまで気づかなかったっておっしゃってて。先生から指摘された言葉を受けて、何か変化とかはあったんですか。

たにえ:友達っていなきゃ駄目なんだって思って。いないと心配されるんだって思って。もうちょっと人と遊ぶようにしようかなって思うようになりました。

尾崎:実際に友達は増えたりしたんですか。

たにえ:そうですね、人と関われるようにはなりましたね。

尾崎:ちなみに、アメリカに渡る前は図太い感じはあったんですか。

たにえ:あんまり覚えてないんですけど。いやでもなんか、1個覚えてるのが、幼稚園の時に仲良かった子と、他の女の子2人とおままごとみたいなやってたときに、他の子がお母さん役とお姉さん役を取って、私が犬、ペットの役になってるときに、すごい嫌な気持ちになって。トイレで泣いたことはあるんですけど。それ以外は、あんまり特に友達がいなかったとか、友達がめちゃくちゃ多かったとかでもなく普通だったんじゃないですかね。

とか、お弁当を私が思い切りひっくり返しちゃったことがあって。でもそれも、呆然としてるみたいな。周りの子たちが「大丈夫?」とか拾ってくれたりして、私は呆然としてるみたいなことがあったっていうのは聞いてます。

尾崎:もしかしたら覚えてないかもしれないんですけど、呆然としてるときは、何を考えてるんだと思いますか。

たにえ:「やっちゃった」って思って。でも、これは多分昔からなんですけど、ヘルプ出しができないっていうか、周りに助けを求めるのがめちゃくちゃ下手くそで。

だから泣いちゃうとか「こぼしちゃった」みたいなことも言うんじゃなくて、ただボーッとしちゃってたのかもしれないなって思います。

尾崎:大学に入るまでも同じ感じで過ごされてたんですか。

たにえ:中学校はそれなりに友達もいて、だったんですけど、あんまり親友みたいな、卒業しても友達みたいな人があんまできなくて。高校は、もっと友達ができなくて。本当に朝家を出てから家帰るまで一言も喋らなかった日とかありました。

尾崎:そのことについて、ご自身はどう捉えてたんです?

たにえ:高校がすごい嫌いで。本当によく不登校にならなかったなって今思うんですけど。なんか、本当に大学受験のための学校みたいな感じがあって。あとは、国公立至上主義で、私は私立大学へ行きたかったんですけど、それよりも地方の国公立みたいな雰囲気がちょっとあって、あんまり好きじゃなかったので耐えてましたね。でも、そういうときに音楽聞いたりして「でも、音楽好きだしいっか」みたいな。

学校とは別のところに好きなものとかがあったので。学校はつらいけど、行き帰りで聞く音楽が好きだからいっかみたいな感じですかね。

尾崎:楽しみが1個あれば耐えれるっていう感じなんですかね。

たにえ:そうですね。なんか、そのときの日記みたいなメモみたいなやつを見ても、本当に趣味のことしか書いてなくて。「何々のここがいい」みたいなことばっかり書いてて。なんか現実逃避してたんですかね。

尾崎:なるほど。大学でのエピソードをお伺いしてもいいですか。

たにえ:大学入ってからはめちゃくちゃ楽しくて。それこそ趣味に打ち込めるというか、時間が増えたこととか。勉強も自分がやりたいことを選んで勉強できるようになったので、すごい楽しくて。

あとは、サークルで演劇サークルに入ったんですけど。それがもうすごい充実してて、すごい楽しいなって思ってました。

尾崎:ちなみに勉強されてきたことって、どういったことだったんですか。

たにえ:社会学部っていうところのメディア社会学科で。一応専門はメディアなんですけど、授業は結構幅広く。ジェンダーとか、英語とか。あとは教育系とか取ってました。

尾崎:なんでそれが楽しかったんですか。

たにえ:なんか、高校までは勉強好きっていうのがちょっと変みたいなイメージが勝手にあって。なんですけど、大学って勉強したい人しか来てないから、伸び伸びと勉強できるし、自分が深く学ぼうとすれば、それだけ深く学べる環境が整ってるところが楽しかったです。

尾崎:演劇のサークルは、どんなところが楽しかったですか。

たにえ:そうですね、トライアンドエラーができるところがすごい好きで。演劇なんで、ゴールというか完成がないので、100点に行ったとしても110点、120点って上げていけるものなので。練習の回数や会議を重ねるごとに良いものにできるし。結構新しいチャレンジもできる環境だったので、それが楽しかったです。

演劇サークルの卒業公演での一枚。/たにえさん提供

尾崎:楽しい思い出を話していただいたので、逆に悲しかったこととかはありませんでしたか。

たにえ:悲しくはなくて、すごい腹立つことなんですけど。大学3年生のときから、卒業論文のためのゼミに入ってて。この教授が結構モラハラ気質で、全然楽しくなくて嫌でした。

尾崎:腹が立つほどの出来事だったんですね。

たにえ:他のゼミの話とか聞いて、ゼミで飲みに行ったりとか、そういう話聞いたり、ゼミの合宿とか聞いても、勉強を頑張る仲間みたいなイメージがあったんですけど。それこそ本当にひたすら耐えてて。

あとは結構ショックだったのが、私はお笑い好きで、お笑いのことで卒論を書こうと思ってて。っていう話を、一番最初のゼミの面談みたいなときに話したら、お笑いは表現文化じゃないんじゃないかみたいに言われて。だからお笑いで卒論を書くのはちょっと……みたいな、ちょっと渋い顔されて。

でも結局、先生と相談しながら何とかお笑いの方向では書いてたんですけど。卒業生というか、私の同期。私は結局、半年間休学して3月には卒業できなかったんですけど。

3月に卒業した同期の卒論のタイトル一覧みたいなのを見たときに、女性芸人はどうしたら「芸人」になれるのかとか、オードリーのファンがどうのみたいな、すごい面白そうなテーマが載ってて。

そういう同じような興味を持ってる人がいたら、そういう人と勉強したかったし。多分私のゼミだったら駄目というか、やらない、できない方向に曲げられてただろうなって思ったのがすごい悔しくて。

尾崎:結構悔しいっていう感情が大きいってことですね。

たにえ:そうですね。勉強したかったのに勉強できないような。したくないって思うような環境だったし。できない体になってしまったので、うーん、悔しいですね。

尾崎:なるほど。答えたくなかったら答えなくてもいいんですけど、勉強ができない体になってしまったっていうのは、どういうことですか。

たにえ:大学3年の末。大学3年の年度末に、ちょっとしんどいなと思って精神科に行って。そこで、うつ状態ですねってなって。

そこからも大学は通い続けてたんですけど、大学4年の10月末ぐらいに、ちょっとこれ本当に駄目だってなって。その悪化したというか、うつが悪化して、卒論を書けないってなって休学したっていう感じですかね。

尾崎:休学されて、今まではどんな感じで過ごされてるんですか。

たにえ:休学して、ゼミも抜けて。別の先生に預かってもらって。それでオンラインで添削指導とかもらいながら、半年間かけて卒論を書いて今に至ります。

未来:1週間前までは頑張るぞって思ってたんですけど、ちょっともう本当に今は何も考えられなくて、意欲もないです。

尾崎:5年後、10年後、あるいは死ぬまでを想像して未来についてどういったイメージをお持ちでしょうか?

たにえ:一寸先は闇だなって思いますね。大学4年生の9月10月ぐらいまでは、しんどいけど楽しいなっていう感じだったんですけど。11月になったらガクッて、これはもう無理だなっちゃって。っていうのをまず予想できなくて。

そのときは、数ヶ月休めば良くなるでしょうと思ってたんですけど、あんまり思ったほどは回復しなくて。

結局、内定いただいてた会社が4月入社、7月入社、10月入社っていうのが選べたので、10月入社まで待ってもらったんですけど。体調が思ったほど回復してないっていうことで、相談した上で内定を辞退することになって。そういうことも休学を決めた時点では想像してなくて。

内定辞退したけど、非正規で働きたいっていうことになって、同じ会社で非正規で働くことになったんですけど、1週間前に、それの初出勤があって行ったときに、想像を絶するぐらい何もできなくて。

これは主観だけじゃなくて、社員の人と話して客観的に見ても継続的に勤務するのは厳しいだろうっていうふうに判断されて。非正規で働いて体力を戻しつつ、正社員を目指そうって思ってたんですけど、それもできなくなって。

自分が無職になると思ってなかったし、これから先も何がどうなるのかわかんないなって思います。

尾崎:なるほど。こうなってたら嬉しいなっていう未来って何か見えます?

たにえ:安定して働けたらいいなって思いますね。

尾崎:ちなみに、家族関係ってどういう感じですか。

たにえ:今ですか。

尾崎:今でも、これまででも大丈夫です。

たにえ:家族はすごい仲良くて。特に私、3きょうだいの長女なんですけど、すごい仲良くて。仲いいです。

尾崎:話の中で、人にヘルプを出すのがあまり得意でないっておっしゃってたと思うんですけど、それって何か理由があるんですかね。

たにえ:これはちょっとわかんないです。簡単に思いつきそうなところだと、長女だから、妹とか弟とかの方に親が面倒見てるから、お姉ちゃんだから我慢しなきゃいけないっていうのがありそうではあるんですけど、自分では全くそんなことないと思ってます。

尾崎:勉強もお好きじゃないですか。自分で解決したいみたいな思いとかってあったりします?

たにえ:本当に1週間前までは頑張るぞって思ってたんですけど、ちょっともう本当に今何も考えられなくて、意欲もないです。主治医の先生に相談して、就労支援とか受けてみようかなとは思ってるんですけど、今のところは本当に何も意欲がないです。

尾崎:ありがとうございます。今楽しみにしているライブとかはありますか。

たにえ:それもちょっとキャンセルしちゃったりしてて。チケット取ってたんですけど、行く気持ちになれなくてキャンセルしちゃったりしてて。Mー1の2回戦に応援してる車海老のダンスが出るので、それは見に行こうかなとちょっと思ってます。

尾崎:もしもの質問っていうのをしてるんですけど、もしうつ病になってなかったら、どんな人生になってると思いますか。

たにえ:発症したのは大学のアカハラが一番大きい原因だったんですけど。遅かれ早かれうつとかにはなってたんじゃないかなってちょっと思ってて。助けを求めたりするのが苦手とか、軸足になってくれるような友達とかもいなくて結構抱え込むタイプなので、社会人にそのまま新卒入社でなれてたとしても、どっかでがたが来てたんじゃないかなって思います。

尾崎:なるほど。私の話も入ってしまうんですけど、私、全然友達いなくて。自分の中で、別に友達いなくても大丈夫っていう思いがあったりするんですよ、私は。たにえさんはいかがですか。

たにえ:割とそういうタイプだと思いますね。特に中学校、高校とかだと、クラス単位なので友達いないと目立つんですけど、大学なんて別に友達作らなくてもいいので、全然1人で授業を受けたり、ほぼ1人で行動してたんで。そこはあんまり気にしてないんですけど。

さすがに話せる相手。例えばちょっとしんどいなってときにLINEしたりとかできる人が0人っていうのは、結局メンタル的に良くないんじゃないかなとは、ちょっと思ってます。

尾崎:勝手な予測なんですけど、しんどいっていうことを誰かに話すとか、話を聞いてもらうことがしんどいと思うこととかってないです?

たにえ:ありますね。でも、うつになってからはあんまり思わなくなって。これまでは周りに迷惑かけちゃうなとか、巻き込んじゃうなって思ってたんですけど。

今、明確に病気だからかもしれないですけど、困ってるしなって。

尾崎:うんうん。

たにえ:しんどいときこそ、周りを巻き込んだ方がいいんだなっていうのは思います、今は。

尾崎:今はどんな方に相談されてるんです?

たにえ:精神障害を持ってる友達がいて、その子と。最近はなくなっちゃったんですけど、たまに会って、こんなことあったんだって話すっていうのは、やってました。

あとは、自分からはやんないんですけど、親がすごい心配してるので、親が電話で「話聞かせて」みたいなときに話したりしてます。

尾崎:話した後は、どんな気持ちになるんですか。

たにえ:正直、話しても解決しないことの方が多いので、また「どうしよう」って思います。

尾崎:過去のお話の中で聞きたいなって思ったことがあって。幼稚園の頃のお話で、おままごとをする中でペットの役になったのが嫌だったっておっしゃってたんですけど、それってなんで嫌だったんですか。

たにえ:普通に3人で仲いいって思ってたんですけど、やっぱり別じゃないですか、ペットって。言葉を喋れないので。そこで自分だけ別なのかなとか、序列が下なのかなって思っちゃったんですね。

尾崎:なるほど。ありがとうございます。最後に言い残したことはありますか。

たにえ:言い残したことではないんですけど、もう少し具体的にどういうことを教授にされたのかっていう話をしたいです。

尾崎:お願いします。

たにえ:具体的に一発大きい出来事があったとかではないんですけど。1個ひどいのは、誠意がないっていうふうに判断した学生に血判状っていう名目で反省文書かせて、それをゼミ生全員が参加しているFacebookにアップロードさせたりしました。

尾崎:他にもあります?

たにえ:いっぱいありますけど。あとは指導上の差別っていうか。授業が100分なんですけど、お気に入りというか、進捗が良い1人の学生に80分ぐらいかけて、残り3人を20分でばばって終わらせて。

しかも、こういうことを研究してきましたっていうのを発表して先生からフィードバックをもらって、学生同士で議論してみたいな感じの流れなんですけど。見捨てられた人たちは、教授から「私からは何も言うことがないので、勝手にやってください」みたいな感じで。でも勝手にやってくださいっていうくせに、口出しはしてくるみたいな意味わからないことがあったり。

あとは暴言。たにえはセンスないくせ自信があるから厄介とか。あと、たにえみたいな文章は皆さん書かないようにしましょうとか言われたり。あとはこれは私だけじゃないんですけど、書いた文章に対して、こんなの日本語じゃないとか言われましたね。

尾崎:他にもありますか。

たにえ:個人的にはハラスメントも、もちろん。そういう細かいのがいっぱいなんですけど。それを大学のハラスメントセンターに相談したんですね。

尾崎:はい。

たにえ:そのときにまず1回目は、それの対応が個人的にあんまり納得いってなくて。うつになった学生がいるっていうのに、そういうふうに感じた学生がいるみたいな感じで、「アカハラっぽく感じた学生がいる」みたいな感じで、さらっと教授に注意するだけで1回流されちゃって。

その後にもう1回相談しに行ったときは、やっぱり1人だけだと、そういうふうに感じた人がいるっていうふうになっちゃうから、集団で複数人で来てくださいって言われて。結局、私が体調崩しちゃって複数人で行くっていうのができなくなっちゃったんですけど。

それで結局、私1人で動いて同じゼミの子とかに協力してもらって、ハラスメントセンターからのヒアリングを受けてもらって、複数人の意見で、客観的に見てもこういうことがありましたっていうことを報告書みたいなのをまとめていただいたんですけど。

結局、その教授は謝罪文を出すっていうだけで終わっちゃって。個人的にはもっと停職とか、そういう厳しい判断になると思ってたんですけど。他の大学の例とか見てても、うつとか適応障害とかになってると、停職とかになってるのを見たことあるんで、なんでうちの学校はそうじゃないんだろうなとか思ったりして。

私がその謝罪で、同じゼミの子が卒業しちゃうっていうのもあって、時間がなくて、結局その謝罪文っていうので、ちょっと和解というか、納得しちゃったんですけど。今となっては、もうちょっと粘った方がよかったんじゃないかとか、もみ消しとも言えちゃうんじゃないかなって今となってはちょっと思ってます。

尾崎:悔しいですね。

たにえ:でも、その大学が、この前別のことでちょっと問題になってたので、そういう大学なのかなって思って。だから、高校生、受験生にはうちの大学を志望しないでほしいと思います。

あとがき

こんにちは、こんばんは。
小学校6年生のとき「長生きしそうな人ランキング」でクラス1位になった尾崎です。

当時はめちゃめちゃ笑いました。なんだ、長生きしそうって? と思って。
「私のことを見てくれる人がいたんだ」っていううれしさと、「長生きしそうって図太いってこと? 褒められてはないのか?」っていう戸惑いと。その意味での笑い。自虐要素もあるけれど、まあ、うれしかったんですよね。

高校の時のあだ名は「おばあちゃん」です。
一応、強豪剣道部のキャプテンっていうポジションだったんですけどね。
一番頼られる存在のキャプテンなのに「おばあちゃん」。

まあ、面白いから良しとしていました、ちょっと嫌だったけど。
くそ生意気な後輩に「ばあちゃん」って面白おかしく呼ばれた時は、むかつく反面、そこまで怒っていない自分がいました。自分がナメられていること以上に、きつい稽古を一緒にしてきた仲間が言うことなので気にならなかったという感じでしょうか。そういえば、同級生の子が私の代わりに後輩を叱ってくれてました。ありがとう。

「おばあちゃん」。

今は自分の一面を端的に表している言葉の一つだと思っていて、けっこう気に入っています。(またしても、インタビューと関係のないあとがきになってしまったことをお許しくださいませ……!)

たにえさん、ご参加くださりありがとうございました!
読者の皆さん、最後まで読んでくださりありがとうございます!

またお会いしましょうね。

【インタビュー・編集・あとがき:尾崎ゆき】

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