【無名人インタビュー】アレルギーフリーの料理研究家で子育てママの人
今回ご参加いただいたのは野田真実さんです!
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▷イントロ
中野さんオンラインシェアハウス(一般的なサロンと違うので名称が変わりました)からのインタビュー参加者、野田真実さん回。
アレルギー対応料理の料理研究家の方です。さわやか回だったかなあ。
料理、子育て、アレルギー、そしてオンラインと。ほんとここ数年のキーワードに関連したことをされている方で、そこはシンプルに面白かったです。特にオンラインで料理教室なんていうのは去年のコロナで急速に注目を浴びたトピックですし。
が、まあ無名人インタビューですから、そういうお話を見つつも、「名」=「社会性」の向こうにある「人」を見つめていくわけです。あばばばば。
それでは野田まーみんさん回をご覧あれ。
1、アレルギー対応の料理研究家
qbc:ご参加ありがとうございました。
野田:いえいえ。中野美紀子さんから始まっておもしろそうだなと思って申しこんでみたものの、私に話すことあるかなって思って。あはは。
qbc:中野さんのコミュニティの方で、このインタビューはどういう扱われ方をしているのでしょうかね。
野田:インタビューされたよー、おもしろいよーみたいな感じ。
qbc:そういう風な。
野田:軽い感じ(笑)。どんな話がいいですかね? まずは何をしてる人とかですかね?
qbc:そうですね。何をされている方なのかな、から。
野田:私は、アレルギー対応のお料理の開発とかお教室をしている研究家をしています。
子供が生まれてからちょっとしたぐらいで食物アレルギーになって、それまで全く料理できなかったんですけど、そこから独学してアレルギー対応のお料理とかお菓子作りを始めるようになりました。
二人目妊娠中の時に、栄養とかの資格を通信で勉強して取って、その資格を活かしてお教室したいなっていうのが始まりで、今五年目かな? 活動しています。
qbc:はいはい。
野田:もともとはカレーすら作れなかったという、びっくりするくらい下手くそで、私も自分でびっくりで、カレーぐらい作れるやろと思ってたんですけど(笑)、なんかしゃびしゃびになってて。
qbc:とろみってどうやってつけるんだろうってやつですよね。
野田:そうですそうです。普通に売ってる固形のカレールウを使えば作れるはずなんだけど、お水を計るってことすら頭になかったんですよね、そしたらもうしゃびしゃびの液体になってて。
そんなところから始まって、今では企業さんとかにもお料理とか講座とか、レシピをご提案してる立場になってるんですけれども。そんな感じのことをしています。
qbc:すごい!
野田:最初は細々とちょっと教室みたいな感じで、近所のお母さんたちが集まってくれてお教室するイメージだったんですけど。
アレルギー対応って、当時はけっこう特殊だったんですよ。卵使ってない小麦使ってないお教室はすごく多かったんですけど、アレルギーって謳ってるのがあんまりなくって。どうしてもアレルギー対応っていうとお病気の人が行くイメージがあるから、なかなか地域だけだと集まらなくて。本当に告知しても誰も来ない。
その時期辺りに美紀子さんのオンラインサロンを知ったんですね。で、その当時は起業のお母さんたちが集まるサロンだったんですよ。私も起業は初めてだったから、ちょっと勉強できるかもって思って参加したのが始まりだったんですけど。そこでオンラインというものを初めて知りました。
qbc:なるほどなるほど。
野田:パソコンで会話ができるってことを初めて知って。スマホとかは全然使ってたんですけど、オンラインでこうやって話す感じって、会社員の人だけが使ってるようなイメージでした。
qbc:あーなるほど。
野田:一般の人が使うっていうのが、なかなかイメージできなかったんですよ。けど、なんて使えるツールなんだ、すげーと思って。
そこからサロンで仲良くなった人と一緒にコラボで講座とか始めて、実はオフラインよりもオンラインで教室する方が先だったんですよね、私の場合は。
オンラインだと海外に住んでいる人とかも一緒に参加できるし、自分の時間も有効に使えるじゃないですか。だから対面よりオンラインの方がすごい回数も多くなってて。
で、いつしかあの人はオンラインでお教室してる人だよねみたいな感じで近所の人たちとか、周りからそう思われてました。ちょっと変わってる人みたいな感じで。
qbc:仕事してるけど、地元の地域とはあまり接しないみたいな。
野田:何してんのかなあの人? 家にいるけどみたいな。で、今年ですよ。コロナになったじゃないですか。そしたらみんな急にオンラインオンライン言い出したじゃないですか。
で、お料理の業界もみんな対面が中心だったけど、お仕事できなくなっちゃうからオンラインに切り替えたいって人がたくさんいてて、そこでなんか急に私がピックアップというか、ピックアップじゃないけど周りの人がなんかそういえばあの人ってオンラインやっていたよね、みたいな感じで。
qbc:忙しくなった?
野田:そうそう。教えてほしいってことが多くなったんですよ。オンラインでやりたいんだけど、どうしたらいいのーって。「じゃあ教えるよー」って言ったんですけど、なんかこれすごい大変やんと思って。けっこう教えるのも時間かかるから。これやったら講座にした方がいいや、お金をいただいた方がお互いのためやなって思って。
qbc:はいはいはいはい。
野田:なので今年そういうスクール、オンラインクッキングのお教室ができるようになる講座を立ちあげて、今も動いてる感じです。流れのままに来たって感じですね。
qbc:私も仕事としてITに携わっていて、zoomの会議を一つするのにしても、いろいろ教えるのも大変だなって思っています。
野田:いやー大変ですね。しかもお料理系の人って、パソコンが得意って人が、まぁいるけど少ないんですよ。オンラインとは? zoomって何ですか? みたいなところから始まるから、パソコン教室なのかな? みたいに思いますね。
けどまぁ私のことを頼りにしていただいてるっていうのは、それはそれで嬉しいので、惜しみなく教えるっていうか、お伝えはしてるんですけど。で、お伝えした方たちは、それを活かしてばんばんオンラインで活動されています。
私よりも働いてんじゃん。お客取られたーみたいな。
qbc:(笑)。オンライン料理教室っていうのは、先生1に対して、生徒さんどれぐらいでやるものなんですか? まちまち?
野田:1対1の時もありますし、それこそ10何人とか、20人とか大人数でやるときもあるんですけど。だいたい5、6人が多いですかね。
qbc:先生の手元が映ってるんですよね。
野田:はい、先生の手元は映してます。生徒さんは手元を映さなくても良くって。一緒に作りたい人は一緒に作るし、後から作りたい人は見学だけしといて、そこはお好きなようにって感じです。
qbc:時間はどれくらいが多いですか?
野田:だいたい1時間から1時間30分くらい。
qbc:お値段お伺いしてもよろしいですか? どれぐらい?
野田:ピンキリですねえ。お安くやってる人だと1000円から始まって、軌道に乗ってくると1回4、5000円て感じですね。
qbc:普通のお料理教室と考えたら高いわけじゃないですよね。
野田:そうですね。材料とかはご自身で買ってきてもらいますけれども。
qbc:そっかそっか。
野田:対面より材料費を少しだけ引くって人もいるんですけど、でも感覚的に材料費のお値段を下げるっていうのはなんかちょっとおかしいなって私は思ってます。
自分の今まで作ってきたレシピと作り方を教えてあげる、お伝えするっていう意味で情報提供という意味で、そんなに値段を下げなくていいんじゃないって話をしてて。
qbc:オンラインのほうが質問しやすいんじゃないかって思うんですよね。チャットもできるし。
野田:ねぇ。だからけっこう需要はあって。何回も参加してくださる方もいらっしゃるし。
qbc:あ、もうそういう状態になっているんですね。
野田:すごいですね、ほんと。
qbc:インタビューした整理収納アドバイザーの方も、オンラインでやるって言ってましたね。
やりにくいとは言ってたけど、じゃあそこを映してください、一番散らかってるところを映してくださいっ、って感じになるみたいです。
野田:めっちゃ恥ずかしいです(笑)
qbc:そうそうそう。
野田:いいかもですね。一人じゃ絶対片付けられないから。
2、アレルギー
qbc:アレルギー対応のレシピを考えはじめたきっかけって、なんだったのでしょうか?
野田:男の子が二人いるんですけど。
qbc:男の子二人! 大変ですね。
野田:毎日疲れます。
qbc:そうですよね(笑)
野田:長男が生後四か月のころかな。まだ離乳食始まってない時期だったんですけど、急に全身にぼつぼつができちゃって。その時は乳児湿疹なんかなーって思ってたんですよ。
私自身は食べ物のアレルギーが全くなくて、家系にもいなかったんで。まさかそんなアレルギーなんて、て感じだったんですけど。でも一か月経っても全然治んないから病院行こうってなって、検査したらアレルギーですって言われて「えー」ってなって。
その当時は、母乳あげてるお母さんも食べないようにしてくださいっていう感じだったんで、その日から卵と牛乳と小麦は食べないでくださいねって言われて、じゃあどうやって生きていくの? みたいな。
でもしょうがないから、とりあえずは和食? みたいなって感じだったんですけど。
qbc:あ、そういうことになるんですね。
野田:添加物の多かった食べ物から急に修行僧みたいな食べ物になって、最初の方はそれでもこんなもんかと思ってたんですけど。やっぱりね、いつ終わるか分かんないから違うもの食べたいなってなってきて、作るしかないよなってなって。もう買えないし。
qbc:なるほど、買えない、のか。
野田:インターネットで検索したら、案外そういう方たちが多くって。お料理とかも掲載されてたから、片っ端から作ってたんですよね、その当時は本当に。失敗したり成功したりって感じで。
いつのまにか、普通の料理はできなかったんだけど、アレルギー対応のお料理が上手になってきたみたいな感じ(笑)。一年くらいすると、けっこう慣れてきてレシピを見なくても作れるようになってきたんで。なんですけど、やっぱり卵とか乳製品って栄養があるじゃないですか。それを食べないとなると、その代わりになる栄養って何だろうみたいに考えるようにてきて。
qbc:はいはい。
野田:子供も一歳ぐらいになると、やっぱり大きくなってくるから、これからの成長期の栄養面をどうしようってなって。そういうのも色々考えて、それで勉強し始めたんですけど。と同時にまたあれですね、食べ物はそんな感じでいいんですけど、次、周りにそういうアレルギーっ子のお母さんがいなかったんですね。私関西出身で、今は愛知県にいるんですけど。
qbc:なるほどー。
野田:結婚して愛知県に引っ越してきたんで、右も左も分からんし、友達もいないし、1人目の子供でアレルギー持ってるし。けっこう一人で悶々としている感じだったんですよ。
で、SNSで探すと、アレルギーの子供のお母さんたちが集まってるんですよね、みんな投稿とかして、だからその時からオンライン使ってたのかもしれない。対面じゃなくてオンラインで情報交換をしてました。
qbc:はい。
野田:でも、自分の住んでる地域にもそういう集まりがあったらいいなぁとか思ってたら、たまたま近所で知り合ったお母さんがアレルギーのお母さんだったんですね。
で、その人が患者会をしていたんですよ。アレルギーの会っていう。遊びにおいでって言われたから行って、それがきっかけで現在私が代表してるんですけど、そんな感じで地域のつながりもできました。
けっこう一人で悩んじゃうお母さんがいるんですよ。私と同じ思いをしたら可哀想だなーって。そういう想いをさせたくないなーっていうのもあって。それも原動力になってるかもしれないですね。
qbc:なるほどね、そっか。
野田:鬱になっちゃう人もいるんですよね、お母さんで。
qbc:私、仕事で子育てママのインタビューをしたことあるんですよ。都内の公営住宅に、昼の3時ぐらいかな、お宅にお邪魔すると、お母さんと赤ちゃんしかいない状態なんですよ。
けっこう良いマンションなんですけど、そういうとこに母と子が二人っきりでいて、こんな子育てちょっときついよなって思って。でもなんか、そうならざるを得ない環境ですよね、
当然ね。
だからそういう時にインターネットで、距離を気にせず話せるってやっぱり方法としてすごいいいなと思って。
野田:孤独なんですよね。元気な子でも大変なんだけど、そこにプラスアレルギーとかあると、食べ物のことも気にしないといけないし、アレルギーあるお母さんたちって本当に毎日三食ずっと食べることしか考えてないんですよね。「何食べさせよう」みたいな。
qbc:そりゃそうですよね。
野田:本当にそればっかり考えてるから、スーパー行ってアレルギーあるものが使われてないと、高くても買っちゃう。
3、オンラインお料理教室
qbc:企業さんにレシピを紹介されたりといったことは、どういう経緯で受けられるようになったのでしょうか?
野田:インスタやココナラですね。そこに一般の人向け用にサービスを載せてたんですよ。普通のお料理のレシピをアレルギー対応に変えますみたいな。それこそ本当に500円とかでやってたんですけど、それを発見した企業さんが声をかけてくれて。
「レシピお願いできませんか?」て言われたんですよ。そこが本当の始まりで、最初1個かと思っていたら100個お願いしますって言われて。えー! みたいな(笑)
その時は本当にまだ駆け出しの感じだったんで、声かけてもらえるの嬉しかったから受けますって言って。それはタダ同然でしたんですけど、そこから始まって、一応名前は掲載して欲しいって言ったんで、私がこのレシピ作りましたみたいな感じで企業さんがアップしてくれて、それを見た他の企業さんが声をかけてくれて、と。
それがちょうどタイミングよく最初の会社が終わるころに次の会社が声をかけてくれて、と途切れることなく今企業さんが色々声をかけてくれてる感じです。
qbc:ちなみに、どういった企業さんが声をかけてくるんですか?
野田:それがですね、お料理系とか全く関係ない会社さんとか。
qbc:え、サイトに載せるの? どういうこと?
野田:アプリというかそういうアレルギー対応のポータルサイトを作られるんで、そこの一環としてお料理とかを掲載したいみたいな感じだったんですね。
qbc:なるほど。
野田:その最初の段階で私が選ばれたって感じです。
qbc:すごいですね!
野田:大きいところからちっちゃいところまで色々あります。
qbc:クックパッドとかは?
野田:クックパッドさんはアレルギーのカテゴリーがありますね。あるけど、無料ですね。載せたい人が掲載するって感じだと思うんですけど。
企業さんからお願いされてっていうのは、実はあんまり少ないのかな。
qbc:なるほど。
野田:自分のレシピを掲載したいから無料で提供するっていうサービスはけっこうあるんですけど、お金をいただいてレシピ提供って、まだまだちょっと少ないのかな。
qbc:はいはいはい。
野田:最初の突破口が開くと、いきなりご縁がどんどん繋がっていくみたいな感じってあるじゃないですか。私はたまたま対面の教室にあまりご縁がなく、オンラインの方にご縁があったって感じです。
何も意図してない感じだったんですけど、どんどん繋がっててるっていう感じで。
qbc:コロナは本当にものすごい圧でしたね。
野田:そうですよね。コロナのお陰で私はお仕事なくなるとか全くなく、むしろちょっと忙しかった感じ。ありがたいんですけどね。
qbc:感覚的に、今どういう感じですか? 充実してるとか、忙しすぎるとかそういう部分。
野田:今ちょうどいい感じかなって感じですね。
qbc:仕事のボリューム的に? その楽しさも含めて?
野田:うんうん。けっこうコロナも落ち着いてきたので、対面のお仕事もちょっとだけ多くなって。それもありつつ、オンラインもちょうどいい感じであるので。どっちもできるから今はいい感じですね。
qbc:お話をお伺いしていて、お子さんがアレルギーだったからできない料理もだんだんできるようになった、ということでしたが、とは言えできない人はそういう出来事が起きてもできないと思うんですよね。
コロナへの対応もそうです。オンラインのスキルがあっても、それが提供すべきサービスになるって気づけない人も多いと思います。
この部分、持って生まれたものなんでしょうかね?
野田:うーん。適応力は多分あると思うんですけど。また美紀子さんのサロンの話になるんですけど、あそこにいてると常に色々あるので、色々っていうか情報がね、新しい情報がどんどん流れてくるから、そこに流れて一緒に着いていたらこうなったみたいな感じなんで。
qbc:あーなるほどなるほど。
野田:そう。だから多分、私一人本当にどこにもなんにも所属してなかったら、所属っていうとなんかおかしいな、そういうコミュニティに入ってなくって、本当に一人だったら、置いてけぼりなってると思うんですけど。
qbc:はいはい。
野田:たまたま私は美紀子さんのサロンだったんですけど、なんかこう最先端というかね、普通のビジネスコミュニティと中野さんのところは、またちょっと違うところのコミュニティなので(笑)
qbc:おもしろいですね、私はオンラインバーにちょっと誘っていただいたくらいで、一部分しか知らないのですけど。
野田:とにかく色んな人がいるんですよ、あそこは。いろんな人種っていうか、いろんな考え方の人がいっぱいいるから。柔軟になりますよね、ずっといると。
qbc:あーなるほど。
野田:なので「これがこうだー!!」みたいなそういうのを片っ端から壊されていくので、私も今3年ぐらいいるのかな、だからかなり柔軟になってますよね。
急に何か来ても「まぁこういうこともあるよねー」みたいな感じで流せる。かなり楽しい。あそこでだいぶ勉強させてもらってる感じですよね。
qbc:具体的なエピソードとか、あります?
野田:エピソードとかいっぱいあり過ぎて分からないですけど。
美紀子さんもその時その時の時代に合わせた流れで、自分が気になったこととかを取り入れて、今までと180度違う方向にきゅっと行く時もあるんですよ。
今までこうだったけど、こっちの世界だと思うから、いきなりこっち行くみたいな感じで。で、その流れに追いつけない人はいなくなるし、「あ、それ面白そう」と思う人はついていくしって感じで。
私は急発進でも急展開でも、おもしろそうだからついていってるんですけど。だから何かを教えてもらってるっていうか、肌感覚でついていったら、いつのまにか身についてたみたいな。なんて言ったらいいんですかね。
qbc:ふーん。
野田:私は勉強するのは好きなんですけど、講座で教えてもらうってよりも、OJTの方が好きなんですよ。前に進んでる人の背中を見て覚えろみたいな方が好きなんですよ。そっちの方が合ってるので、美紀子さんのところはそんな感じかな。
qbc:習うより慣れろですね。
野田:そうそう。なので、そこにいてたらいつの間にか自分もそうなってたみたいなところがあって。で、まぁそこのサロン以外の人たちは普通の生活、普通の生活って言ったらおかしいけど(笑)、自分の周りのエリアの情報しか知らないから、私のことみんなすごいすごいって言ってくれるんですよ。
けど、いやいやみたいな。すごい人、このコミュニティにいるみたいな。ここん中すげーよ! みたいな(笑)。まぁそんな感じですね。そういう環境に慣れてきてるかもしれないですね。スピード感とか。
qbc:あーそういうことか。面白いですね、今いる環境や住む場所、友人関係で年収が変わるなんて言ったりもしますが、物理的に動かなくても、そういうことがSNSでできるって感じですかね。すごいな。
野田:本当そうですよね。いつでも自分のこうありたいってイメージの人に、サロンでコミュニケーションできるし、対面だと絶対無理じゃないですか。だからすごいなーと思って、面白いなーと思って。私はけっこう好きですね、このオンラインの世界観が。
qbc:コロナの影響、大きかったですね。
野田:ね、コロナでいきなりね。オンライン可になっちゃいましたもんね。
qbc:リアルで外に出なくてもオンラインで繋がれる。オンラインの持つ自由度のある世界の方が、実は色んな価値観に出会えるのかなっと思ったり。
野田:で、そこでもし合わない人がいるって思ったらフェイドアウトしていけばいいだけですからね。
qbc:そそそ。就職とかね、学校へ入学したら中々出られないですもんね。
野田:いや本当にそうですよ。だから、ね、対面ももちろんいんですけどね、オンラインだと気楽に行けるから。そういうところがいいかなと思います。
お料理とかも結局ちっちゃい子がいるから教室に行けなくて、ずっと参加できなかったお母さんたちが、オンラインになったから参加できますって。けっこういらっしゃるんです。
qbc:はいはいはい。
野田:あと私、お母さんとお子さんが一緒にクッキングするお教室も対面でしてたんですけど、オンラインでも始めたんです。けっこうお家でみんなね、お料理とかさせたいけど、自分一人だと面倒見きれんからってできなかったりしたみたいなんです。
それをスマホとかでオンラインで繋がって、みんなでお料理して「いただきまーす」して。けっこうそういう感じでも需要がありますね。お家で出来るってところに。
qbc:来てもらうとか大変ですしね。
野田:そうそう。お片付けもしないといけないし。
qbc:主催者側としては、参加人数分のお片付けね(笑)。
野田:そうそうそう(笑)。
qbc:自分の家族分だけで済みますもんね。
野田:で、作ったらそのままお食事として食べたらいいし。けっこう皆さんね、気楽に受けていただけるようになったかなーっていうのはありますよね。
ただなんかやっぱり超絶アナログ派と、オンライン対応できる人の差がぱっくり出てきてきちゃってるかな、というのはありますね。いろんな面で。
qbc:あ、やっぱり。
野田:私もね、最近の人ってオンラインとかもそんなに抵抗ないやろと思ってたんですけど、けっこうまだね、超絶アナログの人とか多いんですよ意外と。
特に自分の地域の近所の人とかだと、「いやなんかそんなん怖い」とか言って。「私パソコン触れないからお父さんいてるときじゃないとできない」とかけっこう多くて。そういう人にはね、もう何を言ってもかたくなに拒否されるんで(笑)
qbc:電話と変わらないんですけどね。
野田:電話と一緒なんだけど、やっぱりパソコン立ちあげてとか、そういうのがもう拒否反応みたいなの。
qbc:スマホ、iPadでもいいんですけどね。
野田:そうそう、スマホでもいけるよーって言ってるんですけど。「えーーー」「そっかー」みたいな。なのでコロナになって本当にその格差ができてきていますよね。もう触れない人は頑なに触らないみたいな。
qbc:会社でもテレワークになって、仕事してるのかしてないのかよく分からない状況になってるところもあるみたいですね。
お子さんが一緒にいるところで仕事するのは無理だーとかね。
野田:そこを上手にできる人とできない人、どっちかに偏っちゃう人が出てきちゃいますよね。私、子供がうろうろしててももう勝手に仕事してるけど。
4、素直に受け入れる力
qbc:残り20分です。今、オンラインで、お料理で、アレルギーで、と注目の集まる要素が多いと思うのですが、今後どのようにお仕事を進めていきたいとお考えでしょうか?
野田:あんまり深くは考えてはないんですけど。でも私、教室で地域の活動も大事なんですけど、企業さんにレシピを提供したりとか、そっちの方がきっと流れ的に自分に向いてんのかなーっていうを最近思ってて。
イベントみたいな感じで教えるのも好きなんですけど、でも食物アレルギーの子はこれからどんどん増えると思うんで、そういう困ってる人たちが「ここに掲載されているこの人のお料理を見たら大丈夫」みたいな立ち位置に自分がなったら、一番嬉しいなと思ってます。
あと世界中にアレルギーの方はいらっしゃるので、海外に住まれてる方にもお伝えできたらいいなと思ってます。
qbc:日本の食材でできるアレルギー対応料理?
野田:そうそうそう。外国の方は食生活がだいぶ違うから、まずは海外に住んでる日本人の人で、アレルギーに困ってる人とか。協力できたらいいなと思っていますね。
qbc:海外だと、各国で手に入りやすい入りにくいで食材がいろいろアレンジありそうですね。
野田:私の国内のお料理教室でも、けっこうオンラインの人が参加してくれるんですけど、材料が集められなくってこれしかないからこれでいいですか? みたいのって多いですね。
qbc:そうなりますよね。絶対。
野田:「え、それ使ったことないけどまぁそれで行きましょう!」みたいな感じで。だからそこの地域にあった食材でも作れますよって。世界にもいっぱいアレルギー対応の食材がいっぱいあるから。そういうのも発見しつつ、それを使って作ってあげるのもまた楽しいかなって。
あとはレシピ本を作りたいなと思っています。
qbc:いいですねレシピ本。
野田:紙ベースじゃなくてもいいんですけど、まずは自分でデジタルで一冊くらいは出したいなと思っています。
qbc:今の勢いがあれば商業出版も大丈夫なんじゃないですか?
野田:いやーどうでしょう?
qbc:難しそう? それだと動画ですかね?
野田:それができたら一番……。そうなんですよ、動画がね。
qbc:編集のコストもかかっちゃいますからね。
野田:お料理系の動画って手元を映してなんぼじゃないですか。それをやると工程がめっちゃ増える。
qbc:あ、2回撮るって言ってたかな。全体、手元アップの2回撮影するって。
野田:だからね、一人でするとノイローゼになってくるんですよ。何時間かかんねんみたいな。
qbc:アレルギー対応料理の動画ってけっこうあるんですか?
野田:最近は検索したらパパパって出てくるんですよね。
ある人から、私は食育の話もちょいちょいしてるんですけど、そういうのを動画で撮ったら面白いんじゃないって言われたことがあるんです。話してるだけやし、いっかなって思って(笑)。
だから動画作るならそっち系にしようかなと思います。レシピじゃなくってアレルギー対応を作るコツとか。ワンポイントアドバイスみたいな。ちょっとマニアックなやつにしようかなとは思ってますけど、全然動いておりません(笑)。
したいことはいっぱいありますけどね。
qbc:いやーなるほど。野田さんは、柔軟な人? どんな人なんですかね?
野田:どうでしょう。よく言えば柔軟なんですかね。
自分で言うのもなんなんですけど、なんでも取り入れるのが多分上手なんですよね。良い所取りするのが得意で、それを組み合わせて何かを作るのが得意なんですけど。
だけどこれが自分の強みです! みたいなのがイマイチちょっと自分では確信がなくて。
qbc:素直に受け入れられる力が強いんだと思いますよ。
野田:一旦全部受け入れて、自分にとって必要なとこだけ排出するって感じですね。
そっか確かに。じゃ受け入れ上手ってことなんですよね。
qbc:中野さんのオンラインサロンみたいな個性の強い人の集まりの中で、流されず自分に今必要な部分だけを取り入れて、ってのは、非常に素晴らしい力なんじゃないですかね。
編集能力と言っていいのかもしれない。キュレーションですよね。
野田:わ! すごい! 新たな発見ができました、今日(笑)
qbc:すごい押しが強いわけでもないけれども、適応しちゃってるというか。色んなことに対応していってると思いましたね。
インタビューの冒頭で、アレルギーフリーの物がスーパーで買えないからどうしようと思った、買えないなら自分で作ろう、っておっしゃってたんですよね。これ、ほんとに柔軟だと思いますよ。ふつう、立ち止まるんじゃないのかな。どうしたらいいのか分からなくて。
野田:ほんまや。ほんとですね。自分で色々してますね、そう考えるとね。
qbc:そうですよ。
野田:あと美紀子さんのサロンの影響も大きいですね。学んでるというか、いてて楽しいんですよね。次から次へと新しいアイデアが、みんなもう泉のように出てくるんで。
それを面白がってたら、あれ? お祭り騒ぎになってたよ、みたいな(笑)
そこで勝手に波に乗って楽しんでたら、まぁ波に乗るとやっぱり身につくこともけっこうあるんですね。一緒にやってると。だから勝手に力ついてきちゃってますよね、美紀子さんのところで。
で、他のサロンとかたまに行くんですけど、もうちょっと普通のところ。と普通って言ったらおかしいですけど、そしたらみんな真面目やなー面白くないなーと思って(笑)
qbc:はいはい。
野田:今、ほんとに流れに乗ってるって感じですね。乗ってるっていうか、どんぶらこっこって何も考えないで流れに乗ってたら、なんかこうなってた、みたいな。
もちろんビジネス交流会的な、自分の肩書きについて話したりとか中野さんのサロンにもあるんですけど、みんなそこを超越しちゃってますよね。一人の人間としてみんな付き合ってるって感じ。
qbc:なるほどー。
野田:肩書、別にいらんやんみたいな勢いですよね。
で、なんかあったら応援してくれるんで、そこかすごい温かいというか、すごいなーと思いますね。殺伐とはしてない感じですね。
qbc:すごいなあ、今、アクティブで100人くらい?
野田:6,70人ぐらいじゃないですかね、今。
qbc:それで殺伐としないのはすごいと思います。
野田:本当にすごいと思います。もちろん美紀子さんのお人柄もあるんでしょうけどね。
qbc:美紀子さんて大阪の人でしたよね。インタビューをしていて、浪花節を感じましたね。人情の厚さを。
野田:うんうんうん。確かに。
参加したい時に自分のタイミングで参加していいよっていう空気感を、いつも出してくれてるんですよ。だから好きな時に顔出して、自分のタイミングで動けるのがまたいいですよね。
qbc:なるほどねえ。まあでも、野田さんもパワーを持った方だなと思いましたよ、今日。
野田:あ、私ですか? 本当ですか? あら嬉しいです~。パワーそんなに無いと思ってたから。
qbc:ありますあります。それでは、最後に言い残したことがあれば、伺います。
野田:言い残したこと?
qbc:これだけはちょっと言っておかなきゃいけないみたいな。告知などもでも大丈夫ですよ。
野田:告知もないけど、まぁいつか有名人になったらまたqさんにインタビューしてもらおうみたいな(笑)。「あの時はねー」みたいな。そんな話をできるように頑張ります。
qbc:では、ありがとうございました!
野田:こちらこそありがとうございました!
▷アウトロ
勢いのある人というか、それがもともと野田さんの性格なのか、それとも今お仕事で充実されているからか。
ほんまやーとか関西訛りも気持ちがいい。
与謝野晶子の「その子二十櫛にながるる黒髪のおごりの春のうつくしきかな」を思いだしながら編集しておりました。時めくっていうのはこういうことかと。
私はITのお仕事をしているので、オンラインで子供とお料理教室受けて、一緒に作ったレシピをそのまま家のご飯として食べちゃう、て生活像がすごくおもしろいなーーーって。
こういう離れているのにできちゃうことがどんどん増えるといいなって思います。
可能性が増えるんだよね。前のやり方がーっていう人もいると思うんですよ、前のやり方はそのままで、新しい方法が増えるんですよ。なんで、可能性が増えると。
ねえ、未来は面白いでしょう。
編集協力:えつこ さん
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