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無名人インタビュー:元病院受付のすてきなファイナンシャルプランナーの人

三か月前のインタビューを原稿にして編集するんですよね。そうするとお相手の方のことをおぼろげに思い出していくんですよね。言葉のはしばしに残りががあって。自分の発言を読み返していくうちに、ああこんなことを考えながらインタビューをしていたな。こんなことを思いながら相手のことに興味を持ったな、とか。
今回はね、病院という場所で生と死、お金という視点で人生を見つめるという、元病院受付のファイナンシャルプランナー大川さんのインタビューです! すごい!
楽しみ!
読んでね!
頼むわ!

今回ご参加いただいたのは グッドライフプランニング代表 大川真理子 さんです!

WebSite Stand.fm

大川:こんにちわ。今回のインタビュー前に、どんな人がインタビュー受けているのかと思って、無名人さんのサイトを拝見したのですが、辺境料理人とか、ラッパーとか、社長の息子さんとか、個性の強い方が多いですよね。私、ちょっと場違いだったかもとか、今更ちょっと思って・・。そこまで尖った話が恐らくできない・・。
一番感覚が近いなって思ったのが、先の見えない大学3年生さん? 一番身近な感じがしました。

qbc:大丈夫ですよ。では、まず、今、何をされている方なのかからおうかがいします。

大川:ファイナンシャルプランナーとして活動しています。
ファイナンシャルプランナーって、何をしているか分かる方、分からない方いらっしゃるので、説明しますと、大きく分けて仕事は3つ。執筆と講座と相談業務です。
執筆はWebサイトでファイナンシャルプランナーがお金の話をっていう記事、みなさんよく目にすると思うんですが、ああいう記事を書いたり、金融関係とか保険会社からの依頼で執筆をします。
講座は、証券会社主催ですとか、お子さま向けの金融講座とか、お金の講座って今、沢山ありますよね。そういった類のものです。
最後の相談業務は、ライフプランを作るのが主体になります。私の場合は100歳までのライフプランを作ります。相談者の方の年収とか、どんな保険に入っているのか、年金はいくらもらえるのかとか、色々とお伺いして、グラフなどを使って情報を可視化します。
で、お子さまの教育費がこの辺りで多くなりますので、お金の準備がこれ位必要ですよとか、将来へ向けたプランをご提案をする、そういう仕事です。
なんか、やっぱり、ラッパーさんみたいな、はっちゃけた話になってないですね。

qbc:そんなことないです!

大川:そ、そうですか。ちょっとだけ安心しました。仕事の話を続けますと、元々、病院の受付をやっていたことがあったので、医療費の話もよくします。
あと、健康経営アドバイザーの資格も持っています。今、会社の社長さんは従業員の健康を管理しようっていう、風潮なのですが、そういったものをアドバイスするお仕事です。

qbc:なるほど。このお仕事を始めたきっかけは?

大川:まず、近くに新しい病院ができて、人と接する仕事という理由で受付の求人に応募しました。人と接するのが好きなんです。で、そこで、保険証って本当に個人の方の情報が集約されてるんだなって、初めて気づいたんですよ。
ちょっと前の保険証だと、家族構成も全部書いてあったりしたので余計に。あと、自営業なのか会社員なのかとか、会社の規模とかも大体分かります。
保険証を通して社会保障関係や医療費にも興味が湧いて、さらに幅広い知識を・・と思って色々調べてみているうちに、お金全般の知識が必要となるファイナンシャルプランナーにたどり着きました。
でも、決定的にファイナンシャルプランナーになろうと思わせてくれた、キーパーソン的な方がいまして、生活保護を受けていた高齢の方なんですが、お住まいが病院の近くで、定期的に通院されていたんです。
で、通勤途中にお家の前を通ると、庭でちっちゃい盆栽みたいなのをいっぱい育てて、手入れしてたんですよ。おじいちゃん、それも、すっごい楽しそうに。生活保護なのでお金はなく、ちっちゃいところに住んでるけれど、見る度に楽しそうな様子だったんです。
で、おじいちゃんの楽しそうな様子を見た同じ日に、大きな車に乗って、いかにもお金持ち、みたいな方が病院に来られて、全然幸せそうな顔をしてないっていうパターンが結構あって。
なんかね、どっちが幸せなんだろうなって、ものすごくね。本当、そう思いました。そこからお金のことを勉強して、資格を取って、独立してという流れです。

qbc:面白い入り方ですね。いつからファイナンシャルプランナーをはじめられたのですか?

大川:4年ぐらい前に独立しました。

qbc:もともとパワフルな方なんですかね。行動力があって。

大川:自分で考えて、動いちゃうみたいなとこあります。行きたいとこあったら行くとか、やりたいことあったらやっちゃうみたいな、それはあります。

qbc:ファイナンシャルプランナーって、どういうところに面白味を感じられてますか。

大川:お金の話って、生活に一番密着してて、悩みも深かったりするんですけども、話をするだけでも大分皆さんスッキリするみたいなんですね。で、スッキリしてもらうと、解決策もより具体的にお話できるので、そういうやり取りに面白味を感じます。

qbc:何歳ぐらいの方が相談されるんですか?

大川:年代は幅広いんですけど、子育て世代の方とか、退職金入ったタイミングという方とか結構いらっしゃいます。

qbc:新卒の方とかも来ますか?

大川:私の相談者さんの割合でいうと、新卒の方は少ない方に入ります。でも、少し前に比べると20代のみなさんの金融の知識って、ものすごく上がってますので、こちらが話をするにしてもよく準備するようになりました。

qbc:天職っていうような言い方がありますけど、今のお仕事はそういう意味で考えるといかがですか?

大川:20代のときにイギリスに留学してPostgraduate Certificate in Teaching Japanese as Foreign Languageっていう日本語教師の資格を取って、そこで授業やったりしたんですね。で、会社員として働いていた仕事にしても、人の相談を受けるような業務が多かったんです。今、お金の講座やったり相談業務やったりっていうのは、今までの色々なことが蓄積された結果かなって思えます。

qbc:自分がお仕事を楽しめてると感じることはありますか?

大川:それはもちろんあります。仕事の現状でいうと、講座は今、コロナ禍なので活発にやってない期間が続いていて、相談業務も今はオンラインの方が多いです。
しばらくこういう状態が続くのかなっていう感覚はありますが、どちらも対面ではないけれど楽しくやっています。
あと、文章を書くのが好きで、執筆を去年末ぐらいまで定期的にやらせてもらってたんですが、今年からは執筆の本数を絞りました。
というのも、今、情報が氾濫してるなってすごく思ってて。発信してる側の言うことじゃないかもしれないんですけど、情報が氾濫していて、正しいもの、そうでないもの、グレーゾーンのものがごっちゃになってるなって感じます。
ちょっと話がそれちゃうんんですが、金融の知識のことを、金融リテラシーっていうんですね。で、そういうものを持っている人は、何がいい知識だとか、何が自分に必要な知識かっていうのは自分で選別できるんです。
でも全く知識のない人はガセネタを信じやすいですし、ガセネタをつかんでしまうと大金なくしちゃったりとか、大変なことにもなるんです。ただ、分かりやすくて即効性のあるものって、ガセネタであったとしても、人間、飛びついてしまうんです。
それって、すごく危険だなって感じてて、記事を書くにあたっては、私は情報源をものすごく確認して書いています。これは基本だと思ってるんですが、編集者によっては、真ん中の題名にこの言葉つけたらいいねとか、手を加えたがるような傾向の人も若干いらっしゃるんです。
それはもう仕事なので、致し方ないといえばないんですけど、そこに1行入れると中身がつながらないなとか、これは明らかに書いてること違うよねっていうようなことが、時々起こるんです。でも、一執筆者なので、会社の大きな組織には、太刀打ちできなくて。
あと、勝手に間違っている漢字に変換されてそのままウェブに載っちゃったり。これはひどかった。
そういう矛盾したものが積み重なっていって、ちょっとこれはいかんなと思ったんですよ。個人でやることには限界があるし、あまりこういうことばっかり続くと、自分の商品価値っていうと大袈裟なんですけど、「この人、こんなこと書いてるんだ」って思われるのも嫌ですし。そのまま掲載されたら、不本意な流れになっちゃうので、今は、本当に絞った本数でしか、書かなくなりました。
ただ、話をするとかアウトプットするっていうのは、自分の勉強にもなりますし、必要なことだと思いますので、音声配信を始めたんです。スタンドエフエムっていう音声配信で「聞くお金のニュース」っていう番組名です。
今は、まだ始めて1ヶ月ぐらいなんですけど、続けないとどういう結果に結びついていくか分からないので、しばらくこれをやっていくつもりです。発信方法を考えないとなって、最近よく思うようになりました。

qbc:すごい行動力っていうか、しっかり考えられて行動されてるなっていうか。自分をよくしようっていうか。だから独立されたんですかね。
未来についてお伺いしていきたいなと思います。5年後、10年後、こうなっていたいとか、死ぬときにこう思って死にたいとか。何か考えてらっしゃいますか。

大川:人の100歳までの話はしても、自分のことは漠然としてるかもしれないです。働き続けてはいたいですし、そういう必要性はあると思うんですよ、世の中的に。元気なうちはみんな現役で、何かしらの手段で稼いで生きていくような時代になっていくと思います。あと、もうちょっと仕事を広げていかなきゃなっていうのを今は思ってます。

qbc:どういう広がり?

大川:コロナ禍になる前の段階で、病院とか介護施設で、ファイナンシャルプランナーの相談業務ができるようにと思って、いろいろ動いてたんですよ。それで、理解のある医療関係の方がいらっしゃって、年明けからトライアルでやってみようかっていう話をしてたところ、こんなことになって。結局、病院への出入りができなくなったので、その話が立ち消えになっちゃったんですよ。そうこうしてるうちに、担当の方も退職されてしまったので、
今後どうしたらいいのか考え中です。
あと、健康経営の仕事を、もっと企業の方に理解して広げていけたらなって思いますね。今、札幌に住んでるんですけど、地方都市って、健康経営とか、意識はまだまだ薄いですので。もうちょっとなんかできたらなっていうのは、気持ちの中ではあります。

qbc:健康経営は浸透させるのが難しそうですね。

大川:健康経営やってどういう得になるのっていう感覚、経営者の方ならあると思うんです。お金をかけてリターンがないと、なかなか動きがとれないと思いますし。
一部上場企業だったら、健康経営銘柄とかわかりやすいものがありますけど、中小企業って、健康経営取り組んでますよっていうのを表に出せても、それが直接収入になるのかっていったら、時間がかかる話になっちゃうので、まだまだ浸透しきっていないです。
本当は中小企業や、介護や医療関係こそ健康経営が必要だと思います。

qbc:人と会って、直接話すっていうことが、重要なトリガーになっている方のように感じるのですが、エンジンというか。

大川:そうですね。人と接することでパワーになるっていうのは、今、言われて思いました。確かにそれはあります。オンラインでお話する機会が今、多いですけど、リアルに会って話するほうが、そっちのほうが本当にいいんですよ。でも状況がね。
状況が改善するのを、こればっかりは待つしかない。
私だけのことじゃない、周りのみなさんそうなので。待っても改善されないのであれば、もうこのオンラインの状態で、もっとできることを考えなきゃいけないですね。

qbc:オンラインで打ち合わせしていらっしゃるって、全然いいと思いますけどね。
コロナで、今、相談される方も先が見えない状態ですか? 計画を立てても変わっちゃうから、あんまり計画を立てないとか。

大川:ライフプランって、あくまでもプランなんですよ。なので、途中で変わったりとか、普通にあります。予想外のことが起きるとか、誰でもあります。それでも、状況が変わるごとにプランを練り直せば大丈夫です。解決方法はいくらでもあります。

qbc:ファイナンシャルプランナーで、プランを修正したり見直すっていうのは、月1とか、年に1回見直すんですか?

大川:アドバイス後の家計の収入支出を1ヵ月後、2カ月後、もう一度見てみましょうみたいなことはあります。あと、結婚、転職、退職、子どもの入学、卒業とか、人生の節目、そこで見直そうっていう方が多いです。

qbc:全部の資産額を出してもらうんですか?

大川:私は出してもらってます。でも、無理強いはしませんよ。

qbc:それは面白いですね。占いってやられますか?

大川:昔は雑誌の占い欄を見たりとかありました。今は全然。占いどおりにならないんだなって大人になって感じるようになったので。

qbc:占いも、当たるとか当たらないとかじゃなくて、1つのチューニングだと思ってるんですよ。心の、メンタルの。ファイナンシャルプランナーもそうなのかなって思うんですけど、人の人生に直接触る感じが。

大川:人生に触ってる感じはあります。だいたいお金の話って、どこにも相談するところがない、友だちにももちろんできないですし。で、資産を始め、家族の事情なり、外には出せなかった悲喜こもごもの話が出てきますから、人生に触れてるなって感じはします。

qbc:「無名人インタビュー」は心に触るけど、そこの部分には触れづらいんですよ。お金の話とかね。

大川:触れないですよね、無名人さんのインタビューだと。

qbc:私もなんとなくだけど占いはわかったりするんですが、お金の話って、その人の総体も分かったりします?

大川:お金の使い方は人柄だったり、その人のセンスが出ますから、なんか、なんとなくこんな人かな・・っていうのは感じたりします。面白いですよ。

qbc:今、家賃がいくらのところに住んでて、月の手取りいくらですかっていう質問で、その人のことがある程度分かったりします?

大川:さすがに、それだけではちょっと。お家賃低めで、貯蓄はめっちゃ持ってるんだよっていうパターンもありますもん。

qbc:最後になりますが、何か言い残したことはありますか。

大川:こういう時、大体宣伝するんですよね。あまり考えてなったです。あ、2つあります。1つは、お金の情報。情報源を確認してから信用するようにしましょう。これは言いたいですね。
もう1つは、何かありましたらご相談ください。健康経営のご相談と、ファイナンシャルプランナーのお仕事と。両方お気軽に「グッドライフプランニング」までどうぞ。オンラインで全国対応可能です。札幌の方は札幌・大通周辺でお会いしましょう。

qbc:ありがとうございます。

大川:ありがとうございました。

あとがき

あなたはこのインタビューを読んで、どう思われましたか? 感じたことは、すぐにコメント欄に書いてくださいね。でないと、もう私。消えたくなるから!
くやちい!
大川さんのすごかったのは、発言内容の語順だったりを、ほとんど編集しなかったことですね。いやまあほんと、喋るのがお上手な方でしたわ。
そして、明るい。ユーモアあふれる。
つまりすてき。
すてき。
いのちのかがやき。


編集協力:有島緋ナさん 白原すみさん

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