
【無名人インタビュー】顔出しで相談してくれるフィナンシャルプランナー
▷イントロ
昔mixiというSNSをやっていた時、埼玉の南浦和で女の子と会って、その子はオタクだったんだけど、何集めてたか忘れちゃったんだけど、コレクターで、何々をコンプリートしたんだよね、というその「コンプリート」という言い方がめちゃくちゃかっこよかったのを覚えてる。
いきなり何の話?
つまり私はこう言いたい、長年連れ添った趣味なりなんだりについて話す時の言葉はね、重いってこと。
個人資産形成に長年携わってきた工藤さんの話にはつまり、重みがあるってことです!!
1、金言:借りられるのと買えるは違う
qbc:こんにちは今日はよろしくお願いします。
工藤:こちらこそよろしくお願いします。
qbc:まず皆さんに初めにお伺いするんですけど、どのようなインタビューにしましょうか。
工藤:色んな人のインタビューを拝見したんですけど、自分の話が記事として面白いものになるか心配ですね。
qbc:どんな人でも面白い、がコンセプトなので大丈夫ですよ。人は誰でも面白いです。
工藤:初めましての人と長い時間話すというのはなかなかない経験ですね。保険の代理店の営業が本職なので、人と話すことじたいは慣れているのですが。
qbc:なるほど。
工藤:ただ実は今、転職前の夏休み中で、今までは保険の店舗営業のプレーヤーだったのですが、今度は営業本部的なところで、営業の人を支援するポジションに変わります。バッターからコーチに変わります。
営業のプレーヤーとして10年くらいキャリアがあったのですが。
qbc:おお。てっきり個人で保険の代理店営業をやっている方が、セルフブランディングのためにインタビューを受けにきていただいたのかと。
工藤:そうですね、ゆくゆくは子供に対する金融教育ですとか、そういったことをしたいと考えてはいますが。
日本はその点で遅れているので。
まあ、学校には色々なしがらみがあるとは思うので、民間がやるしかないなあと。
昔は、寺子屋で商売の原点を教えたりとかしていたのですけどね。近江商人の三方良しですとか。
qbc:そうですね!
工藤:今の子は、方程式は解けても、実際の現場になるとどうしても弱いのかなと思って。
qbc:理論と実践ですからね、経済は。
工藤:なので、ビジネス力は劣るのかなと。生産性はアメリカの1/3ぐらいとか。
qbc:先生のインタビューもして、課題解決型授業とかもあるみたいなんですけどね。
工藤:興味深いですねえ。社会人に求められるのはそこですからね。
qbc:覚えたことを何に使うの、てところですよね。
工藤:引き出しを整理して、いつでも使える力というか。アレンジの力、武器の使い方というか。結びつける力。そこが大事ですよね。
qbc:情報を知識にして、使える力までもっていくところですよね。
工藤:金融リテラシーと呼ばれるところも、まさにそれですね。
みんな自分のお金の事になると、マヒしちゃうというか。自分の家を今売ったら幾らになるのか分からないとか、BS、PLもちゃんとやってないから、赤字なんだか黒字なんだか分からないとか。家を担保にお金を借りるとか、ちんぷんかんぷんとか。
そのあたりのリテラシーが低くて。
保険の世界に約20年いて、大人になってもこういった金融のことが分からない人も多くて、それは教えてないからなんだと思うんです。
qbc:そう、会社で後輩に教えている時も、PLがまず分かっていないと、儲かってるのか儲かってないのかとか、ぜんぜん分からないですからね。
担保も、あくまで返せない時の抵当ですからね。
工藤:借入とか利息とかいうのにも拒否反応がありますね。借金=悪、汚いというイメージがあるみたいで。
借りたお金で、投資をするのか、消費をするのか、浪費をするのか、で違うじゃないですか。
もっと言えば、金利何%の時の借金は良くて、何%が悪いという話なのですが、情報が整理しきれていない方が多いというか。
qbc:あー。借金ができるというのは、もう資産なんですけどね。信用ですから。
工藤:そうですね。年収一千万の方と三百万の方では、銀行が貸してくれる金額が違いますからね。
qbc:クレジットカードのクレジットの意味は信用ですからね。
工藤:欧米では子供のころに教わってるはずなんですよね。エコノミーの授業があるから。
qbc:金融教育大事ですよね。リーマンショックの原因のサブプライムローンだってもうちょっと教育がしっかりしてたら起きなかったかもしれない。
工藤:人間、弱いもので、どっかでこう人のせいにするというか。銀行が貸してくれたから身の丈に合わない買い物をしてしまうとか、借りられるのと買えるは違いますし。返せるかどうかもある。住む家なのか、転売用の家なのか、というのでも、同じ物件でも違いますね。
qbc:おお! 言葉選びの重みが違いますね。さすがプロ。勉強になります。
工藤:でも、そういうのを教えるのも重要なのですが、保険代理店は結局保険を売らなきゃいけないんですよね。
だから、お金に関するセミナーをやって参加者の方に「勉強になりました」と感謝されても、それで収益があがるわけではない。
どうしてもこの10年は、売らなけいけない呪縛に捉われてしまっていたというか。
保険の話の前に、お金の話をしておかないと始まらないだろと思うのですが、会社員の悲しさというか、金融リテラシー教育をすっ飛ばして保険を売る必要があったこともまた事実ですねえ。
qbc:なるほど板挟み。お客様のその後も考えたら金融リテラシーが必要だけど、会社の売上目標だけで見たら保険だけ売ってしまえと。
リテラシー教えてたら、それだけ時間が長くかかっちゃいますものね。
2、お金のオールラウンダー誕生
qbc:どういった経緯で、金融業界に入られたのでしょうか?
工藤:もともと大学は商学部で、当時のアルバイトでも、コンビニや八景島シーパラダイスのキャラクターショップとか、そういう「お店」で働くことが多かったんですね。
それで、身近なスーパーというところに親しみを感じて、鉄道系のスーパーに就職しました。
けれども、大手スーパーというのは、いわゆる作業員で、仕入れをしたり売価をいじったりはできないんですね。
なので、自分で仕入れのできるスーパーに転職しました。
そのスーパーでは、何を仕入れても、いくらで売ってもいい、という権限が僕にある職場でした。売り場を掌握して、自分のアイデアで仕入れたり、例えば目玉として原価で売ったりとか、買いに来るお客様が確実に食費を何割かカットできるように工夫していましたね。
qbc:なるほど。
工藤:そのスーパーの時に、友人から「工藤に向いている仕事があるんだけど」と声を掛けられたのが、外資系の生命保険の営業でした。
そこから金融業界ですね。
その友人というのが、鉄道系スーパーの同期でした。その後、袂を分かったんですが、実は今回また声をかけてくれたのがその友人で、同じ職場で働くのは人生で3回目ですね。
qbc:縁が深いんですねえ。
工藤:保険営業なので、お客さんを探して、保険を売らないと喰えない仕事でした。いわゆるフルコミ営業なので、だんだんと、経費なのか遊びのお金なのか、自分の時間なのか会社の時間なのかと、だんだん混乱してくるんですね。
マネージャーもいないし、広報も経理も、結局は自分という働き方です。
ちょっとしんどくて、これをこの後の人生もずっとやるのはどうかなと思っていたら、外資系生保だったんですけが、なんか日本から撤退することになって、会社が解散したんですよ。
qbc:おお。
工藤:その後、たまたま銀行に行けるチャンスができて、銀行員になりました。銀行でも窓販解禁と言って、保険を売ることができるようになったんですね。
それで、特別枠の中途採用で入ることができまして、投資信託とか外貨預金とかの運用を覚えました。
qbc:銀行の経験良いですね。
工藤:しかし、銀行はちょっとカラーが合わないというか、例えばスーパーみたいな小売に比べると、そこまでお客さん寄りの視点ではなかったんですね。
この世界に長くは留まれないなあと。
それで、ちょうど保険も投資運用も両方経験して、剣士と魔法使いが一緒になったような、賢者みたいなキャラになったので、また保険会社に転職して、ホールセラーという銀行に保険を売り込みに行く職種になりました。今度は前職の逆の立場になったんですね。
お金のオールラウンダーになってきたのはこの辺りですね。
qbc:ほんとすごいですね。
工藤:でも、リーマンショックがあったりと、保険が売れない時期になり、リストラがあったんですね。
それで、三重県の四日市の営業部に、管理職として行くことになりました。
ぜんぜんやりたいことと違う。こんなことやるためにこの保険会社に入ったんじゃないんだよと思いました。
でも、保険業界で何年もやっていましたが、良くも悪くも、もう一度現場を見ておくべきだなと思って行きました。
けど半年くらいでやっぱりやりきれなくなって。
当時は代理店が力をつけてきていたので、今度は代理店のほうに行こうと。
代理店はお客さんを探さなくても、勝手に来てくれますから。
例えばイオンの一階にお店を構えていれば、お客さんは来るんですね。
良いとこ取りできるから、絶対代理店のほうがいいんですね。
5年くらいやっていましたかね。
楽に勝てるゲームをずっとやっている感じでした。
保険に入りたくて来るお客さんがほとんどだったので。
qbc:保険業界といっても、色々なんですね。
工藤:でも、このあとずっとこれをやるのかと。
45からの10年間をここで過ごすのかと思うと、転職したほうがいいかなと。
そういう時に友人からタイミングよく声がかかって、今度の転職ということになります。
qbc:素晴らしい選択ですね。日本だと、長く務めてないとなかなかマネージャーをやらせてくれなかったりするじゃないですか。
それを考えると、管理職で採用してくれるところにすぐ転職というのは、正しい判断だと思いますね。
3、お金について伝えたいことがある
工藤:お金の勉強をすれば必ず幸せになるというわけではないですが、ライフプランですね、未来予想図を作って、計画と実行のPDCAサイクルをまわすってことを、個人でも家計でもやるべきだと思っています。
このライフプランニングと資産形成を同時にやれば、幸せになる可能性は高くなると思ってます。
それから、伝えるという意味では、大金持ちになったというわけではないですが、自分の資産形成のめどが立ったので、その手法をnoteで公開しています。
qbc:なるほど。
工藤:例えばnisaとidecoどっちがいいですかとか質問されます。
が、結局本質的には変わらないんですね。
もちろん細かい部分は違いますが、大事なのはやり始めることと、やり続けることです。
いきなり100万円儲かるというものではなく、積み立てなので、毎月1万円とか2万円とかをこつこつ積み立てていくんですね。
腕立て伏せみたいな筋トレって、毎日していれば、絶対に筋肉はついていくじゃないですか。それと同じです。
こういうやり方でやっているので、同じことやれば同じ結果が得られますよ、ということを公開しています。
qbc:なるほど、おもしろいですね。webって、webだけで完結する情報商材が多いんですよね。でも工藤さんは顔も出されていますし、自分の実績を公開している。
正直、インタビューする前までは怪しい人かな、と思ってたんですけど、ここまで情報公開していれば、信じるなと思いました。
webって、顔を出していないければ逃げやすいですからね。
まあ顔を出してるからって100%信用できるというわけでもないですが、軸足がwebではない、というところがちょっと他のアカウントとは違うなあと。
工藤:あー、なるほど。そうですね、基本は完全にリアルのほうですね。
qbc:それで、今管理職に移行されるということで、noteでの資産形成情報の公開というのも、お金の教育ということの一貫ですよね。
工藤:そうですね。もっと言うと、資産形成の額がもっと多ければ、ボランティアでやってもいいくらいに思っていますね。
給与所得と個人資産形成が50:50くらいになってくると、自由なことができてくるのかなあと考えています。
4、お金について学べるホテル
qbc:今後は、どのようなことをお考えなのでしょうか?
工藤:そうですね。Airbnbをやっていた時期があって。京都でインバウンド向けの民泊ですが、究極のサービス業と言いますか、ゆくゆくはそういう宿泊業をやりたいなと思っていますね。民宿の親父みたいな。
qbc:おもしろかったです? 民泊。
工藤:おもしろかったですよ。海外の観光客が泊まりに来て、日本を楽しんでくれて。
元々親父が英語が喋れたり、東南アジアに出張に行ったりとかもありまして、海外志向なところがあったんですよね。
自分も、将来的には海外に住もうかなという計画もありましたが、セキュリティのことなど考えると、永住は難しいかなと考えるようになって。
なので、海外の人にこっちにきてもらえれば、日本に居ながらでも海外の人とふれあえる、というところは達成できるなと思って。
qbc:あ、自分が行くんじゃなくて、来てもらうと。
工藤:そうですね。で、自分も行って、泊まりっこをやりたいんですよね。今年日本で泊まったから、来年はそちらの国に言った時に泊めてよ、と。これを0円でやるんですよね。
カウチサーフィンというアプリがあるんですが、それを使えば今もできるんですけどね。
qbc:カウチサーフィン知っております!
工藤:きれいごとになりますが、世界中でこれをやったら、誰もいがみ合わないんじゃないかと。
中国人でもドイツ人でも、同じ人間だし。
大体うまいもん食ったらうまいと言うし、酒飲んだら盛り上がりますからね。
qbc:国家レベルで相対すると外交問題ありますが、個人レベルでは基本平和ですからね。
工藤:そういったことを、将来できたらいいなと思っていますね。
qbc:いいですねえ。
工藤:昔、マネーカフェみたいな、お金に関する雑誌があったりとか、お金の勉強ができる場所を作りたいなと考えていたりしたんですが、もう宿でいいかなと。
宿主がやたらお金にくらしいみたいな。
qbc:あー、ツーリズムですね。ただ行くっていうトラベルから、行ってその土地について詳しく知るためのワークショップなどが組み込まれたツーリズムに変わりましたよね。
だから、近江商人に学ぼうとか、経済がらみのツーリズムとか成立しそうですね。
工藤:はいはいはい。Airbnbの話ですが、僕がやっていたような宿を貸すだけではなくて、元々は人と人がふれあうというのがコンセプトなんですよね。
だから、最近は体験型のサービスも始めましたね。難しいみたいですから。
qbc:品質維持が難しいですからね、サービスは。
工藤:後は、子供に対するお金の教育ですよね。
経済とか、どうやってお金がまわっているかですよね。どうやったらその子がご飯を食べれるのかと。それはお父さんお母さんが働いているからで、じゃあ働いている人は誰からお金をもらっているか、それはお客さんとか株主だったりと。
今ならYouTubeの中田敦彦さんみたいな感じで、お金の学校ができたらいいなと思っています。
qbc:YouTubeとの違いは、体験型ってところですよね。工藤さん式マネーツーリズムは。
工藤:あーそうですね。モノポリーとかをやってもいし、お店屋さんごっこみたいなのでもおもしろそうですね。
学園祭で焼きそばの屋台をやってみて仕入れや原価を学ぶみたいなことですね。
qbc:いいですね!
工藤:それから、日本の村をまるごと民泊にしてしまうというアイデアもあって、これはnoteの記事にもしました。
qbc:おもしろい! 今までの色々な経験が活きてきますね!
▷アウトロ
やばい、2か月待たせてる、、とか思ってたらまだ2か月経ってなかった。あー良かった。
テキスト起こしを手伝っていただける方がきて、量産体制がととのうはざかいの方だったんですね、工藤さん。お待たせしました。
お金についてのお勉強回でした。
日本人のお金嫌いはちょっとゆゆしき問題なんじゃないかと思いつつ、楽しくマネーの勉強ができたらなと思っています。
いやでもそれにしても、noteには色んな人がいるなあと思いました。
マガジンで過去インタビューも読めますよ!
インタビュー参加募集!

いいなと思ったら応援しよう!
