微睡み淀み 2022/06/05

事ある毎に「関西が嫌いだ」と口にしている。「はやく東京に逃げたい」とも。
確かに関西の独特な文化や人間性は苦手だ。肌に合わないとずっと感じてきた。
だけど本気で嫌いならばすぐにでも出て行っているだろうし関西弁だって矯正してると思う。
本気で嫌いなわけじゃないんだ。本気で嫌ってしまうことが怖いのだ。
関西は自分が生まれ育った土地でそれ以上にもそれ以下にもない存在でありたい。必要以上に懐かしんだり憎んだりしたくない。
わたしにとって関西に留まることは肌触りの悪い産着をずっと着せられてる気分だ。
東京に行けば何かが変わる人生だって変わると夢を見ているわけじゃない。
故郷を本当の意味で捨てたくない、これから生きる場所は東京だけど帰る場所はやはりここ関西なのだと感じたい。
ずいぶん歪んでいるがこれも故郷愛のひとつなのだろうか。

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