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脳溶け夫が書いた記事

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#ショートショート

短編小説「解雇の達人」

普段使わない応接室のような部屋に呼び出しをくらう理由は一つしかない。 「〜よって君は懲戒…

短編小説「天秤」

雲ひとつしかないというのはまさにこのこと。心地よい風が頬を撫で、道端の桜の木は満を持して…

短編小説「愛の手紙」

口では伝えられないことを文にして相手に伝えるという手法を編み出した、誰かに「ありがとう」…

短編小説「品出し殺人」

まさか信じられない。あんなに親切なパートのおばちゃんが犯人だったなんて。 スタッフ一同は…

短編小説「カイコ」

「あんた、明日から来なくていいわよ笑」 薄汚い油まみれの笑みを浮かべたお局にそう告げられ…

短編小説「日本の夜明け」

今回、俺に課せられた仕事は総理大臣の弱みを手に入れることだ。総理大臣と敵対する野党の幹部…

短編小説「手品師と剣」

手品を学んで15年になるがいまだに指がとれかけるネタしかできない。路上で不完全な手品を披露しては失敗し笑い者になる日々に終止符を打つべく、俺は高層ビルに侵入し屋上から最後のイリュージョンの準備をしていた。一回も成功したことない空飛ぶ手品だ。 「さて、今世紀最高のイリュージョン、空中浮揚でございます、なんつってね。さよなら世界」 「ちょっと待ちなんし」 誰もいるはずのない俺の後ろからキンキンとした声が聞こえた。声の方に振り返ると、今時、着物姿の化粧の濃い女が一人立っていた

短編小説「カツサンドの慟哭」

許せなかった。チーズバーガーを選んでしまった自分が。 「なんでよ」 悲しげな表情でそう漏…

短編小説「肉じゃがりこ」

俺は某コンビニエンスストアの社長をやっている者だが気まぐれで新商品を開発しておったまげて…

短編小説「体育館大便遺棄事件」

あのとき俺は、教育委員会の手が届かない腐敗した小学校で、いつも通り、体育の授業をサボるた…