ホンジュラスでコカ⚪︎ン中毒者にバッテリー借りパクされたから家に立て篭もって徹底抗戦した話(前編)
※当アカウントは特殊な訓練を受けています、良い子はマネしないでね!
※当地ホンジュラスは。10万人あたりの殺人件数が世界ランキング1〜4位をここ10年間彷徨っており殺人事件の90%以上が捕まらない国です、判断ミスったら射殺されます、以下の記事はあくまで酒のつまみとしてお楽しみください
始まり
この日はエルサルバドルの首都サンサルバドルからホンジュラスの北部にあるコパン・ルイナスという遺跡観光都市に向けて移動していた。早起きして7時には出発しエルサルバドルを出国してホンジュラスへと入国したのは午前11時前のことである。
いいペースで動けていたがこの時通過したエル・ポイという街からコパンへはオコテペケ、ラ・エントラーダという街を経由しないと辿り着かない。乗り換えが多い区間であった。
国境からオコテペケで乗り換えラ・エントラーダへと向かう。この路線は一発で行けるはずであった。が、しかしである、、、、、。
バスが突然故障したと言って乗客を全員道端のバス停へと降ろしどっかへ行ってしまった。まじ???
こういうところがたまに起こるのが発展途上国である。気にしたらまけ。まぁ、一本道やし主要幹線道路だからすぐ次のバス来るだろと思っていた。
結局2時間もかかって次のバスが来た。結構待たされたがこれもしょうがない。こういう国を旅行している以上、想定内である。にしても長かったな。だいぶ疲れた。
結局本来1本のバスで行ける区間が4台も乗り継ぐ形となった。
ラ・エントラーダの街についた時、19時を回っていた。乗ってきたバスの運転手がもうコパンへ行くバスはないよと言った。この街までは63kmほどである。まじか???何とも微妙な距離である。一昼夜あれば歩ける距離だ。ヒッチハイクしたら数時間あれば着くだろう。
運転手の言葉がもしかしたら間違ってるかもしれない。またはこっちのバスは基本的に乗客がある程度集まって商業的に採算取れるようになってからしか出発しないので時間が前後する可能性は全然ある。
とりあえずまだ時間は早いのでヒッチハイクを試みながらバスが来たら乗ろうとした。幸いこの街の交通量は多い。ホンジュラスの東西および南北を結ぶ交差路にあり北側へ向かう車通りは多かった。これなら誰か乗せてくれるだろう。
1時間後、結局一人も乗せてくれなかった。あれれれれ?????なかなかこんなに捕まらないことある???ここで思い出した、この国がここ10年間10万人あたりの殺人件数ランキングで1〜4位を彷徨っている国だということを。
そりゃ普通に見ず知らずのよくわからん外国人バックパッカーを夜中に車に乗せたりしないわ。昼間だったらまだいいが夜にこうなるのはよく考えたら当然だ。俺だって日が暮れたらそんなリスクはわざわざ犯さない。
そんな感じでヒッチハイクは失敗した。バスも来なかった。さっきの運ちゃんのいうことは正しかった。疑ってすまん。こうなると夜の寝床をどうするか問題が生じる。
すでに予約はコパンで取ってあったがたどり着けないと意味がない。さらにヒッチハイクにかけたところで望みは薄い。
コカイン中毒者ニキとの出会い
とりあえず必要な情報は次の街へのバスが朝何時頃に出発するかである。田舎で人通りも少なくなってきたのでスーパーでビール買うついでに調べることにした。トイレも借りたかった。
瓶ビールを持ってレジで買いながらバスのおおよその時刻を聞いていた。今日バスの乗り換え失敗してこの街に滞在せざるを得なくなっちゃったんだよね〜とか雑談していた。
店主が事情を聞いてトイレを貸してくれた。ありがたい。
トイレから戻ると隣で喋っていた別の常連客と思われる若い兄ちゃんが「え、だったらうちに来る???」と提案してきた。「いやマジか。」願っても見ない提案である。現地人がどういう生活しているかを知る絶好の機会でもある。
海外旅行では詐欺や事件に巻き込まれないように知らない人にはついて行かない方がいいと巷ではよく言われる。それも身を守るには正しい判断基準だと思う。俺もそれでぼったくりに遭ったりしているからよくわかる。
だがしかし、1番面白いイベントが起こるのもこの知らない人についていく時なのだ。イラクでは知らない人についていったお陰でモスクで1番偉い大アヤトゥーラーに謁見する機会も得たことがある。
こういう提案をされた時警戒心は持てど抗しがたい欲求に駆られる。観光地だけを巡るような点と点でしか動かない旅行は非常に味気ない。どうせ外で野宿するのも危険なので、どうせ危険なら面白い方を選ぶのが限界旅行者である。
トイレを済ませると「ちょっと俺も買いたいものがあるから家行くのはその後でもいいかい?」とのことなので了承した。彼には彼の用事があるだろう。尿意はもうないし宿泊先には今日中に辿り着けないことがわかった時点で日程変更の手続きは済ませておいた。懸案なのは今日の宿だけだった。
歩き出しながらお互い自己紹介をした。そして、何を買いに行くのか気になったので聞いてみたら「コカインだよ」と。
はい、来ました!!!!!!!!!!!!!
中南米に入ったのにマリファナの匂いすら一回も嗅いでおらずエルサルバドルみたいにここ数年で治安が劇的改善して普通の国になってしまったりある意味がっかりしていた所である。ようやく薬物やっている人にたどり着いた。
コカインは今いたスーパーと彼の家と点対称あたりの位置にあるらしい。ちょっと距離歩くけどいいか?と労われたがこういう時のために普段から鍛えてある。正直片道2km程度歩く程度なら荷物あろうが誤差の範囲である。
というわけでエッチらホッチら荷物を背負って歩いた。小さな街なのでそこまで大変ではなかった。
コカイン売り場とやらに着くと若者が5~6人たむろしていた。おお〜ほんまに売ってるらしい。かなり街の外れにあったが地図を見る限り教会とバスケットコートの裏手にあった。バスケコートは理解できるが隣に教会があるのはもう恐ろしい限りである。中米はカトリックが強いがその目と鼻の先にコカイン売り場があるとなると教会関係者も腐敗していてもおかしくない。
警察や軍隊、政治家も腐敗しているというが宗教世界も生臭坊主が多いという可能性があった。すごい世界だなと思いながらついていった。
そこにあった建物のうち小売店のように鉄格子が入った窓の前に3人ほど人が並んでいた。どうやらジャンキーの先客がいたようである。お金を渡すと中から手が出てきて何かを渡した。
順番が回って、同じようにコカイン兄貴もお金を渡すと中からサランラップに包まれたような小さな包みを握っていた。すると売り場近くの段差に腰かけたと思ったら地面をガサゴソと探り始めた。
コカイン吸う前から何をし始めるんだ。もしかして既にハイになってるのか?と思って見てたら小さなものを握りしめていた。それは直径4~5mmほどの細く短い鉄パイプであった。振りシャーの中のシャー芯繰り出す用の金属製のパイプと同じぐらいのサイズである。
するとそのパイプの片側に紙かなんかを詰め、もう片方にさっき買ったコカインの粉末を詰め始めた。うわ、まじか。落ちてたパイプ使い回しするのか。注射器使い回しよりは幾分マシだけどジャンキーが使ったパイプ使うのかよ。こりゃ感染症もらってもおかしくねえぞ。まじで汚ねえ。。。。。
そのまま彼はライターで炙って吸い始めた。俺も自分の免疫力がどこまで強いか試すためにかなり不衛生な生水飲んだり屋台飯食べたりしているがこれには驚いた。普通にやっているのでいつもここで吸う時は毎度拾っているのだろう。
吸っている間周りにいた若者たちに僕のことを紹介した。日本人と言ったら初めてあったらしく喜んでいた。連絡先の交換と写真一緒に撮りたいといってきたので了承した。それが以下の写真である。
こちらが記念撮影タイムをしている間に1パケ吸い終わったらしい。すると、金持ってない?と聞かれた。あー金欲しいのかこいつ。物乞いにお金せびられてもあげることはないが麻薬中毒者にはお金あげるとお面白いのであげるか〜〜という気持ちであった。
今お金これだけしかない、あとで家に帰った時に渡すからお金貸してくれと言ってきた。お金貸すときは返ってこないものとして貸しているが、どこまでコカインやっててこの言葉の重みがあるか気になったのであげるのではなく貸すことにした。
1パケは大体1ドルちょっとである。めちゃくちゃ安くてびっくりした。日本だと末端価格1パケ6000円とかだったはずなので日本の40分の1である。なるほどなぁ、これだけ価格差があると密輸とかを考えるわけである。なんなら製造・密輸をホンジュラスでしている方はもっと安く仕入れているはずなのでさらに価格差がある。
コロンビアからの潜水艇がアメリカやヨーロッパにコカインを密輸しているみたいな話しがあるが1回で数百万から800万円になるのででかい。ホンジュラスも平均年収30万の世界なので1回密輸成功すればFIREみたいなもんである。
また吸い終わるとお金をせびってきた。お、こいつ結構図々しいじゃん。まぁ家泊めてもらうし面白いからいいか。最終的に10回分購入していた。最後は俺の明日のバス代残しとかなきゃいけないってのに懇願してコカイン買ってた。
というか、え、そんなに大量に吸入して大丈夫なもんか?普通に1パケ少なめに見積もっても0.2gとして持ち帰りの分抜いても1.5g以上は摂取している。
ジャンキーってすげえ。ミスったら急性コカイン中毒になりかねん量だぞ。1日でこのペースで使用していると平均年収を超えてしまう量だ。どう考えても多すぎた。
俺のバス代が飛んだけどなかなかここまでの中毒者は見たことがなかったので非常に面白かった。留学生だとコカイン経験者は割といるがここまで後戻りできないようなレベルの中毒者には初めて邂逅した。
強盗対策でほぼ現金持ってないのでこの時点で俺の財布の残弾が切れていたが持ち帰り用のコカインをポケットに入れるとそろそろ帰ろうと言ってきた。
少し歩いたら建物の影に隠れてまたゴソゴソとパイプにコカインを詰め始めた。完全にやめられなくなってる。そして場所が大通りに近かったので車が通るたびに動きを止めて警戒している。
正直そろそろ疲れてきて寝たかったので俺が代わりに見張りしているからさっさと吸い終わってくれやと言ったら安心して吸い始めた。
→中編に続く
本も書いてます、買って頂けるとまた面白い旅行記書けます…!
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