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白昼の幻

タイトル:白昼の幻

▼登場人物
●警部:男性。50歳。カリフォルニア警察署の腕利きの刑事。
●ロンドン:男性。40歳。カリフォルニア警察署の刑事。警部の助手。
●ハミルトン:男性。40代。襲われて「助けて」と警察署に連絡してくる。
●ランバー:男性。45歳。街中で銃乱射事件を起こす。

▼場所設定
●カリフォルニア警察署:一般的なアメリカの警察署のイメージで。
●ワイヤロータリー:人目のつかない路地裏のイメージ。
●街中:銃乱射事件が起きた場所など一般的な街中のイメージで。

イントロ〜

皆さんこんにちは。
今日、街中で変な事件が起きてるようです。

メインシナリオ〜

ト書き〈警察署〉

警部「はい、こちらカリフォルニア警察署」

ハミルトン「助けてくれ!殺されそうなんだ!」

警部「落ち着いて、今どこに居ますか?」

ハミルトン「ワイヤロータリーのすぐ近く!そこの電話ボックスだ!」

警部「分りました。そこを動かないで」

現場に急行すると…

部下・ロンドン「…やられましたね」

警部「一足遅かった」

さっき、電話をかけてきた男が殺されていた。
刃物で胸をひと突き。しかしその男の身元を洗っても何も出てこなかった。

ト書き〈警察署〉

ロンドン「どういう事でしょうか?天涯孤独の身って事でしょうか」

警部「…だな」

殺された男は天涯孤独。身寄りも無ければ両親も居ない。
おまけに独り身でずっと生活してきており、恋人等はおろか、交友関係すらほとんど無かった様子。

ロンドン「ホームレスだったんでしょうかね?」

警部「バカ言うな。こんな綺麗な格好したホームレスが居るか」

ロンドン「でも住所すらわからないなんて…」

身の上が分かるものは何も身に付けていない。
ただ我々は目下、この男を殺した犯人を追いかけて行く。
しかし捜査はまるで進まず、犯人の輪郭すらつかめない。

ト書き〈数ヶ月後〉

それから数週間、数ヶ月が過ぎていく。
まだ犯人は捕まらず、どこかの街に逃げおおせている。
しかし少し前から警部は疑問に思っていた。

ロンドン「え?ナイフ?…ああ、あの凶器のことですか?」

警部「…ああ。なんでナイフだったんだ?」

ロンドン「え?」

警部「マフィアの男や殺し屋なら、銃を持ってて普通だろ?ナイフなんて持っててもし揉み合いになり差し違えたら、自分が危ない」

警部「相手は男だ。しかも結構ガタイの良さそうな奴。なぁ、おかしいとは思わんか?確実にヤルなら、必ずそれなりの道具を持ってヤッた筈」

ロンドン「…はぁ、まぁそう言われてみれば。でもあれじゃないですか?」

ロンドン「プロの殺し屋だからこそナイフでヤレた、って事は?銃なら硝煙、弾痕や薬莢などから足が付き易いですし。プロなら逆にそういう証拠は残さないでしょう?」

警部「或いはな。…でもどうも引っ掛かる」

我々はこれまで、プロの殺し屋の、又はマフィアの仕業、そう見ていた。
捜査が難航し、犯人の手がかりすら得られなかった
その理由は全く証拠がなく、犯人の足取りの予測すら付けられなかった為。

こういう時の奴らのパターンを読んで
なるべく先回りして抑えようとしたのだが、
網に引っかかるどころか、犯人の気配そのものが消えてしまった…
そんな感じだったんだ。

警部「もう一度アタマから洗い直す必要があるかもしれん」

ロンドン「えぇ?」

警部「我々は勘違いしてるのかもしれんぞ?」

ト書き〈事件〉

そのとき新たな事件がまた起きていた。
ランバーと言う男が街中で銃を乱射して、
1人の男を人質にとって建物内に隠れた。

警察「お前は包囲されている!大人しく出て来い!」

警察の奮迅の甲斐あって、ランバーは捕まった。人質も無事。

ロンドン「いやぁ、よかった」

警部「もう大丈夫ですよ」

ハミルトン「ありがとうございました!助かりました!」

その時の男の声が、あの時、「助けてくれ!」と
警察に電話してきた男の声に似ていた事を、警部は人知れず、直感で気付いた。

エンディング〜

実際は、犯人と被害者が揉み合いになり、被害者である筈の男の方が犯人を刺し殺していた。
入れ替わってたようですね。それでは又。

動画はこちら(^^♪
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