地方ごった煮系ギャラリーで働く人

ギャラリーを祖父から引き継ぎ中。 オーナーっていう肩書きじゃなくて、もっと普通に平たい…

地方ごった煮系ギャラリーで働く人

ギャラリーを祖父から引き継ぎ中。 オーナーっていう肩書きじゃなくて、もっと普通に平たいもの。 地方によくあるごった煮ギャラリーで働く人です。 ツインギャラリー蔵 静岡県浜松市西区入野町1104 展示スケジュールや活動内容はリンク先のInstagramからご確認くださいませ。

最近の記事

誰かの痕跡

誰かには、母がいて、父がいて、 生誕を祝福した人がいて… その連綿と続く生が、意図もなく、あるいは意味ありげにありありと現れる姿にゾッとしながら、愛でながら、お腹を撫でる 誰かの憎悪を受ける場所でもあって、それが整理できないまま言葉を紡げない 憎悪の先が、私であること

    • 下ごしらえですでに寂しい

      浜松在住の美術作家 夏目とも子さんとギャラリーとの共同作品の公開制作も、そろそろ終わりに近づいてきています。 夏目さんの後ろ姿を見つめながら、壁の色が劇的にあるいは静かに移り変わる瞬間に立ち合うなかで、電車の進行方向とは逆向きに座っている光景を何度か思い出していました。 過去に向かってページをめくる感覚。 名残惜しいという感情と、次に向かう高揚感。 前の色と次の色が交錯する瞬間を撮り溜めながら、終わりがあるから、その瞬間に煌めきを感じるんだろうなあ…と。(まあ、至極普通

      • あけましても、くそも

        あけましても、くそも。 気持ちがひたすら落ち着かない。 数ヶ月前、車で走り抜け、訪れ、短い時間だったけれども、視界のすみをかすめた情景が壊れている現実に、ただひたすら言葉が失われていく。 あの日見たあの場所は大丈夫なんだろうか。 あの日言葉を交わした人たちは大丈夫なんだろうか。 どうか無事でいてほしい。 名も知らぬ、顔つきも朧げな沢山の人たちの安否を。

        • 見せるところと見せないところ

          旦那さんのクリスマスプレゼント用に買ったトレーナーを堪えきれず、渡してしまったように 余韻みたいなものが全くない サプライズもできない なぜなら言っちゃうから 考えてることは、言わないこともあるけど、 言っちゃだめって意識してないと、 大体言い過ぎてしまう 言っちゃダメって思うと、 ほとんど何も話せなくなる 何を見せて、何を見せないのか、 のラインがわかんない その致命的な部分 やらないなら、やらないし、 やるなら、全部うめる うめたそれはセンスがない うめてるだ

          ほどほどがわからない

          ほどほどがわからない ほどほどの5割くらいの力がわからない 5割なら多分ほんとゼロに近くでしかやれない やるなら 120%で完膚なきまでにやり尽くしてしまう 暴力的だ、ああこわい ふわふわしたままの私がいいのかな で、0にして ちゃんとしなくちゃで 120になる ほどほどになりたい

          ただの愚痴から希望が見いだせますように。

          子どもの体調が不可抗力で、それが仕事上、一切免罪にならないことはわかっている。 免罪にならないから、病床の娘の隣でメールをし、資料をつくり、電話をし、熱でうなされる娘に時折我慢を強いている。その辛そうな娘にも申し訳ないと思い、仕事先にも申し訳ないと思い、ずっと謝り続けている。でも、その謝罪は本当は誰に向いているの? 免罪符にならないことをわかりきりながら、謝っても、それは本当の意味での謝罪にならない。じゃあ謝らないで、病児育児じゃないように巧妙に隠しながら、仕事をすれば良いの

          ただの愚痴から希望が見いだせますように。

          へろへろと

          歩く お腹の中に湖を飼っている 誰も知らない、見た事ない 疲れるとそこに沈んで 回復したらそこで泳ぐ 疲労は蓄積して 13歳から15歳の3年間 毎年8月に飛び込んだヘドロまみれの湖と同じように 何でもかんでも飲み込んで、 何でもかんでも保留する 街に落ちているゴミは 捨てられることを保留された端材だと思うている節がある 本当に捨てる気があれば ちゃんと捨てるよ 捨てる気もないし 何なら手放したつもりもない ただただこぼれただけ 意識もない だから、 私の疲労は

          穴の発見と観察の作法をもっている人に古着を差し出すことは、最良の選択に思える。(作家さんを口説いた理由vol.3)

          2024年4月20日(土)〜5月6日(月)、 リニュアールOPENを記念して企画展を開催いたします。 タイトルとステイトメントは、また追って。 まだイントロダクション的な香りを漂わせていたいので、 なんで3人の作家さんにお声がけしたのか?を、一人一人書いていこうと思います。 ここ数ヶ月、ずーっとタイトルとステイトメントを考えているのですが、かなり煮詰まっていて、口説いた理由を書く事がその打開にならんかなーという至極内向きな理由で、タラタラと書き連ねています。 タラタラ

          穴の発見と観察の作法をもっている人に古着を差し出すことは、最良の選択に思える。(作家さんを口説いた理由vol.3)

          ふむふむとワクワクとポカーンを享受する。(作家さんを口説いた理由vol.2)

          2024年4月20日(土)〜5月6日(月)、 リニュアールOPENを記念して企画展を開催いたします。 (今は長すぎるプレOPEN中です) タイトルとステイトメントは、また追って。 まだイントロダクション的な香りを漂わせていたいので、 なんで3人の作家さんにお声がけしたのか?を、一人一人書いていこうと思います。 ここ数ヶ月、ずーっとタイトルとステイトメントを考えているのですが、煮詰まっていて、口説いた理由を書く事がその打開にならんかなーという至極内向きな理由で、タラタラ

          ふむふむとワクワクとポカーンを享受する。(作家さんを口説いた理由vol.2)

          ものづくりに対するラディカルな問いが絶えず発光している。(作家さんを口説いた理由vol.1)

          2024年4月20日(土)〜5月6日(月)、 ツインギャラリー蔵は、リニュアールOPENを記念して企画展を開催いたします。 タイトルとステイトメントは、また追って。 まだイントロダクション的な香りを漂わせていたいので、 出展していただく作家さんを口説いた理由をたらたら書きます。 7月くらいからタイトルとステイトメントを考えていて、煮詰まっていて、口説いた理由を書く事がその打開にならんかなーという至極内向きな理由で書いています。 当たり前だけど、世の中には言語化能力に優

          ものづくりに対するラディカルな問いが絶えず発光している。(作家さんを口説いた理由vol.1)

          \ 告知:4/20リニューアルOPEN〜③ /

          2024年4月20日(土)〜5月6日(月)、 リニュアールOPENを記念して企画展を開催いたします。 (今は長すぎるプレOPEN中です) タイトルとステイトメントは、また追って。 ちょこちょこ聞かれるので明言します。 リニューアルOPEN後も、変わらずレンタルスペースとしての機能は維持します。 昔読んだ皆川明の何かのインタビューで、〈違う脳が欲しい〉から、ミナのデザイナーにめちゃくちゃイメージの違う人を採用した話を読み、それからずっと〈違う脳みそ〉って何なんだろう…。

          \ 告知:4/20リニューアルOPEN〜③ /

          \ 告知:4/20リニューアルOPEN〜② /

          2024年4月20日(土)〜5月6日(月)、 リニュアールOPENを記念して企画展を開催いたします。 (今は長すぎるプレOPEN中です) タイトルとステイトメントは、また追って。 決まらない言葉をなぞりながら、本を読み、人と話しながら、あーでもない、こーでもないと散らかしっぱなしです。 参加いただく作家さんは、 植田 佳奈 さん 夏目 とも子 さん 嘉 春佳 さん の3名です。 未規定でやわやわとしたもの 粒々の蚊柱みたいな存在 小さいけれど、弱いけれど、そうじゃない

          \ 告知:4/20リニューアルOPEN〜② /

          \ 告知:4/20リニューアルOPEN〜① /

          そこそこ色んな所で仄めかしていましたが、 2024年4月20日(土)〜5月6日(月)、 リニューアルOPENを記念して企画展を開催いたします。 (今は長すぎるプレOPEN中です) タイトルや詳細はまた追って…となります。 今後もレンタル=〈ごった煮〉状態を続けますが、少しずつ企画展を増やしていくためのやっとこさ、スタート地点です。 浜松にUターン移住をし、2年半ほど経つなかで、想像以上に多くのアーティストやクリエイターが、この地を〈制作する場所〉・〈生活する場所〉と

          \ 告知:4/20リニューアルOPEN〜① /

          誰も彼も

          誰も彼も、ここで絶望している って、浜松に戻って来てから実感する。 反転した思いを抱えて生活している。 愛憎。 良いじゃない。 人間らしくて。 現状に満足していなくて。 単純にポテンシャルがあるってことだと思う。 私は育ちが呑気でいられたから、 呑気に構えてるのかもしれない。 Uターン移住者に、 なんで浜松に来たの? って、結構挑戦的な物言いで、 私は言われる度に、 すっごくその言葉にモヤつく。 というより、 失礼だな、って思う。 選ぶだけの理由も、 選んだ充足感も

          雲間でダンス、差すまで待つわ

          久しぶりに前職へ。 天気は、曇り。絶曇り。とっても曇っている日を私は勝手に絶曇りと呼ぶ。 (あと牛乳寒天みたいな空ともいう。でも今日はそんなスッとした白じゃなくて…) 「絶」って言葉の崖の際感、目一杯感、覚束なさが好き。 ひたひたに満ちているのに、なぜだか不安。相反。シーソー感。(感って使いすぎ) いつかの日記、放出

          雲間でダンス、差すまで待つわ

          大根ってほんと色気

          支度、準備、その類がとにかく好き 本番じゃない まだ本番じゃない まだなのまだなの そのまだなのって気持ちを持ちながら 到達点までの軌跡を