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心を守るメカニズム『防衛機制』~A子さんの分析~

人には心を守るメカニズムが備わっています。それを心理学で防衛機制と言います。このメカニズムで人は不安や恐怖から自分の心を守るのです。
ストレスを軽減したり、回避したりして、日常生活を送ります。
そして、それは無意識であったり意識的であったりします。

私が参考にしているのはハーバード大学教授が分類している防衛機制です。
大きく分けて
1.病理的防衛機制(原始的。年齢5歳以前)
精神疾患においてもよくみられます。
2.未熟な防衛機制(3~15歳)
頻発すると社会的に生きづらさを抱えます。人間関係や社会生活に障害をもたらす可能性大です。
3.神経症的防衛機制(多くの人が活用している)
日常生活で多くみられます。しかし、頻発すると不調を抱えます。

ーーーーーここまでの3つは、無意識の可能性が高いです。ーーーーー

4.成熟した防衛規制(12歳以降で用いられる)
防衛機制の統括。意識的に行われます。社会適応、豊かな人生に欠かせないです。
これがストップすると1~3に戻ります。

の4つです。

これは、心の成熟度に応じて使い分けられます。もちろん、一つではありません。様々な場面でそれぞれの防衛機制が発動します。

1.の病理的防衛機制は大人でもなります。
一つ実例、A子さんの場合をあげます。
以前、算命学鑑定士をしていた頃いらしてた方が、この病理的防衛機制を患っていました。まとまりのある会話ができず、何を言いたいのか、聞きたいのかはっきりせず、鑑定の説明をしても理解してもらえず、こちらがおかしいのか?と錯覚しそうになるほどでした。(多分、バウンダリーの問題もあるかと…)これは、どういうことだ?と思い心理世界を学習した。という経緯があるので、それぞれの防衛機制は対象年齢はあるものの、それは実年齢ではなく、精神年齢であるということを踏まえておいてください。
そのいらしてた方は、
1.病理的防衛機制の
・転換…手足のしびれを訴え・不眠や過眠を繰り返し、過食が見受けられた。(自分で自分が理解できない)
・否認…ストレスとなる原因から目をそらし、事実を認めない。(実生活における対人関係に支障がでる。夫婦仲が悪くなるなど)
・抑圧…不快な出来事自体を無意識に追い払い不快な出来事を忘れる。(意識が一瞬飛んだりする)
・歪曲…自分の都合の良いように解釈し認識する。幻覚や誇大妄想に陥りがち。(嫌いと言われてるのに、好きの裏返しと思い込んだりする)
・分裂…全てを善か悪かで判断します。(大体においていつも相手が悪です)
・躁的防衛…優越感・支配感・軽蔑感の感情の特徴があります。自分は正義という優越感を得て、相手を操作できると思い込み・見下します。(自分は何でもできると思い込んで、万能感を得たりします)

A子さんは、話しをしだすと、激情的になり、興奮されます。かなり、日常から抑圧している情態です。そうかと思うと、自分の過度な感情の噴出を恐れてかたくなに黙ったりもします。2時間位の間にかなり浮き沈みされます。

この方との対話は話にならないといった具合でした。なので、日記に日常を綴るように課題を出したのですが、結局、日記も書けませんでした。
書こうとしても書けないのです。もう、言語化できないほど、自分の情態がわからないのです。
仕方がないと思います。彼女には彼女の『辛いことはない。不安はない。恐怖はない。』という妄想や過度な理想が彼女の中の事実であり、現実とは違うので。言語化するとは、事実を事実として受容する力が必要なので。
わかりやすく説明すると、おしゃべりは幼児でもできる。しかし、日記は成熟してこないとできない。とイメージして頂ければわかりやすいと思います。
(小話:最初は、占い師の元に占いに来た人だったのですが…いや、お陰で心理という道を開けました)


 


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