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スペインでイギリスが味わえるコスタ・ドラダのサロウ

バルセロナの南西、ローマ時代の世界遺産で知られるタラゴナから10キロほど行ったところにあるサロウ(Salou)コスタ・ドラダという海岸に位置するビーチリゾート。

グーグルマップでみるとビックリする数のパブ、イギリス料理店やインド料理店があり、どうやらイギリス人に人気のビーチリゾートのよう。

イギリスで飛行機とホテルがセットになったパッケージツアーの人気No.1は日本人にはあまり知られていないスペイン・バレンシア州にあるベニドルム。まるでホノルル?というくらい高層ホテルがズラリ並ぶ姿は圧巻です。

このサロウはそれほど大きくはなさそうでしたが、気になったので行ってみることにしました。バルセロナから本数は少ないですが直通電車もあり、直通で1時間半ほどで行くことができます。


巨大リゾートが並ぶ駅周辺

このサロウはスペイン最大のアミューズメントパーク、ポート・アベンチュラがあります。欧州でも3ー4番目の大きさというかなりの規模。駅は町の中心からは少し離れていますが、駅前にはすぐポート・アベンチュラがあります。

どこかで見たようなキャラ。ワーナーブラザーズ系でしょうか?

ポート・アベンチュラ周辺は大型リゾートホテルがズラリ。背の高いヤシの木が通りに並びいかにもリゾートという雰囲気です。

イギリスの飲食店がズラリ

駅から徒歩20分ほどで町の中心付近にやって来ました。町の東側はビックリするほどの数のイギリス料理店やパブ、そしてイギリス人には欠かせないインド料理店があり、どこも「イングリッシュ・ブレックファーストあります」という看板が立て掛けてあります。

イングリッシュ・ブレックファーストはもちろん、スコティッシュ・ブレックファーストやアイリッシュ・ブレックファースト、仕舞いにはアメリカン・ブレックファーストも。

サロウで一番歴史のあるパブだというOld Brown Cow。1974年から営業しているそうです。その頃からイギリス人が多く訪れるようになったのでしょう。

ロビン・フッドという名前のパプもあり、いかにもイギリス。

ランチは私はメニューを見て胸焼けしたので、イギリス人経営のお店でフィッシュ&チップスを二人でシェアしました。特大サイズでシェアして正解!付け合わせはサラダかマッシーピー(マッシュした緑の豆)を選べたのでサラダに。

このフィッシュ&チップスにコカ・コーラ一杯とビール1杯で15ユーロ以下という破格の値段でした。飲み物2杯でなんと3ユーロ!さすがそこら中にパプがひしめき合っているだけあり、価格競争が起きているようです。この手のイギリス人に人気のオールインクルーシブ・リゾートは安いお酒に釣られて訪れる人が多いので納得。

フィッシュ&チップスも正直自分で作った方が美味しいですが、スペインでイギリス文化に浸るという経験を楽しみました。

サロウの町を散策

イギリス気分を味わったところで、ビーチに行く前に町を散策してみました。

ビーチ沿いにはヤシの木が並んだ広い遊歩道。ヤシの木は見た目は良いですが、日陰をほとんど作らないので人はあまり歩いていません。

遊歩道には大きな噴水がいくつかあり、夜は光のショーが行われる噴水もあるそう。

町の東側はイギリス人などの外国人が多いのでたくさんの飲食店やお土産屋さんなどの店舗が並びます。

ケバブ屋や安いお土産を売る店ばかりなのはこの手のリゾートの良くあるパターン。

町の西側は向かって歩いていくと、最初は60年代に建てられたマンションが並んでいましたが、お屋敷群が現れました。

素晴らしいお屋敷が並びます。こちらは最近まではレストランだったようで売りに出されています。

ガウディの同僚が設計したというXalet Bonetという邸宅。

やはりガウディの影響が見てとれます。普通のお宅のようです。

遊歩道から一本通りを奥に入るとリゾート感はありませんがまあまあ良い雰囲気。町の西側はマンションが多いのでスペイン人が圧倒的に多くなります。

昔からの町の中心に市場があったので覗いてみました。

それほど大きい市場ではありません。

バカンス時期のせいか閉まっているお店も多くガランとしていました。

そして、町中にはちょっとした食料を売るミニマートがたくさんありますが、市場の裏手にある大手スーパーのメルカドーナは価格の安さと品揃えからスペイン人でビックリするほどごった返していました。内陸部に住むスペイン人がバカンスで別荘に滞在しに来ているためでしょう。

ビーチに面していない通りは、プラタナスの並木で日陰が多く暑い日には最適。


大勢の人々で賑わうサロウのビーチ

ビーチは混んでいることは事前に知っていたのですが、メインのビーチを見に行くと…

ズームにすると凄い数のパラソルと人!

夏はバルセロナ市内のビーチはほとんど訪れないのではっきりは分かりませんが、混んでいると有名なバルセロナの旧市街に一番近いバルセロネータ並みの混雑では?普段は色々歩いて開拓した空いているビーチを訪れるので、この混雑に正直ビックリ。

空いていると言われるこじんまりしたビーチを前もって調べていたのでそちらに行くことにしました。

入り江になっている方へ歩いていきます。こういう岩場は中高生ぐらいのキッズがちらほら飛び込んだり、泳いだりしています。

お目当てのビーチに到着。メインのビーチより空いていますが、こちらも混んでるなという印象。

意外とフランス人が多く、そこら中でフランス語が飛びかっていました。

比較的空いているポジションをゲット。

聞いていた通りバルセロナの北のコスタブラバに比べ随分遠浅です。砂も今までカタルーニャ州で訪れたビーチの中でも一番細かくサラサラでしたが、後で体から洗い流すのが大変でした。残念ながら、人が多いせいか聞いていたほど水質は良くありませんでした。

欧州のビーチリゾートは高級感なしの大衆的なところが多く、サロウもそのうちの一つ。イギリス人のパッケージホリデーNo.1のベニドルムと比べると、子連れ向きかなという印象でした。欧州の人々はビーチリゾートに長期滞在してのんびり過ごすことが多い夏休み。その過ごし方も垣間見れ、またイギリスやフランス、そしてスペイン各地からやってくる人々が集まるため独特のカルチャーがあり面白かったです。


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