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ディズニー最新作『ウィッシュ』感想と言う名の殴り書き

 こんにちは、約半年ぶりのnoteです。本日は前置きもそこそこに、ディズニー最新作『ウィッシュ』の感想を想いのままに(思い出せるだけ)綴ります。

 ウォルト・ディズニー・カンパニー創立100周年を記念して制作された映画『ウィッシュ』。タイトルの通り、人々の“願い”をテーマに繰り広げられるミュージカル映画です。
 今作のヒロインは、コーンロウ&ブレイズヘアが特徴的な少女・アーシャ。日本版吹替声優は、元乃木坂47の生田絵梨花さんが務めます。
 そして“ディズニー史上最恐のヴィラン”と称されるマグニフィコ王の日本版吹替声優は、福山雅治氏。

 この映画を観に行こうと思ったきっかけは、公式HPでも公開されているミュージッククリップ『無礼者たちへ』をYoutube shortで偶然目にしたから。
福山×ミュージカルの親和性の高さに、これまでディズニー声優未経験という事実が、まるで信じられませんでした。
 とまあ、福山ヴィランに大きな期待を寄せて、映画館へと足を運んだわけです。



 以下、ネタバレを含みます。







 ディズニー映画らしく、ミュージカル調で語られる物語のプロローグ。

 優しく正義感の強い少女・アーシャ(生田さん)から放たれる歌声は私の期待をはるかに超えて胸にブッ刺さりました。
 アーシャは劇中で何曲か歌い上げるのですが、なかでも自身の心情を歌った主題歌『ウィッシュ~この願い~』には、心奪われること必至。
 元アイドルらしい可憐さを残しながらも、はっきりとした力強さが感じられる生田さんの歌声を耳にし、「キャスティング天才かよ…」と語彙力を失いつつ、ディズニーミュージカルの世界に一瞬にして惹きこまれてしまいました。


 そして待ちに待った、フクヤマグニフィコ王のご登場。“ヴィラン”という先入観があったために初登場時からめっちゃ悪い奴にしか見えないのですが、それを抜きにして言えば色気駄々洩れのイケオジ。マグニフィコ王というキャラクターを福山にあてがうため、こんにちまでディズニー声優お預けくらってたんじゃないかと思うほど、ぴったりな配役でした(笑)

 さてこのマグニフィコ王、どんな奴なのかと端的に言うと、ナルシシズムを極めたロサス王国(=物語の舞台。架空の王国)の王様。国民ひとりひとりが持つ“願い”を「私の魔法で叶えてあげちゃうかも!?」という餌をぶら下げて搾取し、その“願い”の力を悪用してどんどん魔力を得ていくという悪い奴。


 では、その“願い”が奪われると何が問題なのか。

 王に捧げた“願い”は国民の記憶から消し去られ、王が叶えてくれない限りは二度と叶えることができません。自力で“願い”を叶えようにも、自身が願ったことはなんだったのか思い出すことすらできないために叶えようがないんですね。それでもいつの日か自身の“願い”を王が叶えてくれると信じ、国民はマグニフィコ王を慕い続けるわけです。

 月に一度だけ、王が気まぐれに選んで叶える国民の“願い”。ロサス王国の国民が何百人?何千人?何万人?いるかは定かではありませんが、自身の生涯を終えるまでに願いが叶う確率はいかほどでしょうか。それに気づかず、自身の尊い“願い”(=生きる活力や目標といっても過言ではない)を失うことに、なんの疑問を抱かない国民たち。ある種、洗脳という言葉が脳裏をよぎりました。


 私が一番言及したかった物語の登場人物は、マグニフィコ王の妻・アマヤ王妃。聡明で美しく、初登場時から高貴なオーラがただよう女性です。荒ぶる夫を献身的に支え、まさにお妃にふさわしい最高の妻。最終的に彼女は、悪に手を染めた夫と対立したのちに勝利を収め、成敗した夫に代わる女王としてロサス王国に君臨します。

 ここで私の頭の中に浮かんだひとつの疑惑。


 あなたの持つその美貌、夫であるマグニフィコに“願い”、叶えてもらったものではないのか。

 ヒロイン・アーシャは、その特徴的なヘアスタイルに加え、頬や額に広がるチャーミングなそばかすも大きな特徴。肌の質感が異様までにリアルなヒロインに対し、シミ・そばかす・しわ一つないアマヤ王妃。

 恐らく40歳は過ぎているだろうに、不自然すぎる・・・!

 マグニフィコ王からしても、妻が美人で悪いわけがないので、身内の容姿を魔法でいじったりすることくらい超楽勝だと思うんですよね。王自身も肌トラブルが一切ないし、ハンサムだし、セクシーだし。

 もしそれが事実だとすれば、王を責める道理が通らないのでは・・・?と思ってしまう。

 そしてマグニフィコ王に代わり、当たり前のように王の座につくのも違和感。

 マグニフィコ王亡き今、アマヤ“女王”の容姿がどう変化するかが見ものだな・・・とほくそ笑んだところで、物語は幕を閉じました。


 総評として満足のいく映画だったのですが、それは映画館という最高の環境(大きなスクリーン&素晴らしい音響)のおかげで、ディズニーミュージカルの世界にどっぷりと浸かれたから、が一因だと感じています。初見がテレビじゃ、多分ここまでの感動は得られなかったかな・・・。

 同時上映された『ワンス・アポン・ア・スタジオ』は、とっても良かったです。感動を呼ぶような映画ではないはずなのに、目頭も胸もグンと熱くなった。ディズニーを見て育った人は一見の価値ありです。(私はディズニーを見て育ったとは言えませんが)


 昨今、映画を観る方法なんていくらでもあるわけですが、やはり映画館で観る映画が至高ですね。もし豪邸を建てられるとすれば、シアタールームを作って、映画を観るのに最高の環境を整えたい。それが私の“願い”です(笑)


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