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休職日記 #28 休職原因と向き合う

慣らし勤務が続いている。始業時刻までに会社に出てきて、あとは産業医から出されたワークだけして、自学自習をしろとのこと。(時間になったら、そそくさと帰る)
ただ、たかが2か月、されど2か月で「〇時~〇時まで(本来の業務時間よりは短い)は会社にいなければならない」と時間で拘束されるのが意外と苦痛ではある。

しかも、この慣らし勤務中にやっているワークというのが、休職原因の振り返りと再発防止策の検討という、正直楽しくはないもの。いくら、楽しくないとは言っても、次の面談に出せということなのでやらない選択肢はないうえに、以前から「きちんと総括しておかないとな」とは思っていたので、わりと真面目にやる。

ただ、自分の場合、いろいろと重なり合って適応障害に至ったというのは分かっているものの「これが原因だ」と断定できるものが、あまりなく、原因が判然としない。原因が特定できなければ、当然有効な再発防止策も取れない。ただ、自分の足りない知識と経験だけではよく分からないので、原因特定と再発防止策検討の補助線を引くため以前買っておいた本を読むことにした。

こちらの本は、休職する少し前に古本屋で見つけて買った本だ。(こういうタイトルの本を買おうと思う程度の危機感はあったらしい)
ところどころ、筆者の若者や女性に対するバイアスが感じられたものの、内容自体は、やはり現場に即しており、実際に休職に至った今読んでみると実感が伴う部分が多く、特に第1章の「ムリしすぎて潰れないために」は休職前後の自分が置かれていた状況を理解するのに役立った。

もう一冊、これは学生時代に、パワフルに活動されていた先輩が薦めていたので「これは読んでおこう」と思い買ったものの長年、積読状態にしていた本だ。(逆によくBOOKOFFに持って行かなかったものだ)

やや古い本で、この本の初出は既になくなっている出版社(TBSブリタニカ)であるものの後継の出版社(阪急コミュニケーションズ、現在はカルチュア・コンビニエンス・クラブ傘下のCCCメディアハウス)がほぼ同じ内容(なんなら、ブラッシュアップされているもよう)の本を出版しているので、興味のある方は筆者名とタイトルだけ参考にして入手しやすい本を見てもらえばいいと思う。
筆者のジム・レーヤーは、松岡修造などのメンタル指導を行ってきたスポーツ心理学の権威。訳書特有の読みづらさもあるが、メッセージはわりとシンプルなので、メンタルダウンの再発をいかに防ぐかを考えるには参考になった。

この2冊を読んで思ったのは、エネルギーの収支が合っていなかったというのが休職に至った原因なんだろうなということだ。
ストレスは、いわばエネルギーの消費であり、休息をきちんと入れてエネルギーを回復させなければガス欠を起こす。それなりに、エネルギー消費の激しい業務だったとは思うが、それでもきちんとエネルギーの回復をしていれば、こういう事態には至らなかったのではないかと思う。
エネルギーの回復にあたっては、「動的な休息」と「静的な休息」を組み合わせるのが肝要だ。旅行などの動的な休息は、精神的なエネルギー回復にはやはり有効だが、存外エネルギーも使ってしまう。ガス欠をしかけている時に、エネルギー回復のためにと思いながら動的な休息を取ってしまうと、残りわずかなエネルギーを使い切ってしまうリスクもある。
本当に疲れているときは、いくら好きでも動的な休息を取るのは控え、静的な休息を取るべきなんだろう。そして、静的な休息のとり方が絶望的に下手くそだったんだろうなと思う。

復職にあたっては、適切な休息な仕方がキーになるかなと思っている。

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