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2022年2月の記事一覧

二月十日の雪の日に

二月十日の雪の日に

二月の雪の日なんて珍しくもなんともないけど、また今年もニュースは騒ぎ切っているのを見て、なんだか恥ずかしくなってしまう。非日常な日常に、僕たちはいつまでも適応することなんかできやしないと突き立てられてるようで、無関係とは言い切れないけど、そこはかとなく染まっているニュースキャスターの好感度が少し下がっていくんだ。

退屈は炭酸の泡とはじけて飛んだ

退屈は炭酸の泡とはじけて飛んだ

熱くも冷たくもない人生を歩き続けるのは、とてつもない苦痛を感じることでしょう。まるで流れを失った水溜りのように、自ら変化することを諦めてしまって、錆びた鉄棒の味がするの。かといってエアコンに支配された部屋の中で生き続けるのも大して変わらないわけです。それなら僕は、氷点下の中で微かに見える光に向かって進み続けることを選びます。死ぬ寸前まではたどり着くかもしれないけれど、終わる前にしっかりと休むから、

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双子の詩

双子の詩

君と私はいつも一緒。私から生まれ落ちたかのように、容姿もぴったり似ているあなた。見分けがつかないと周りが言うのが、なんだか誇らしくて嬉しくて、敢えてだったのがいつの間にか自然となったの。お陰様で余計に一緒。抱き合った時の心音も、心臓が一つなんじゃないかと疑うくらいに呼吸を合わせて、子守唄代わりにして二人で眠るの。このまま一緒にいられたら、どんなに幸せなのでしょう。だから、恋する相手もきっと一緒。私

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傷痕の詩

私はいつも傷だらけ。心ない言葉が痕を作るの。私に向けたモノだけではなく、誰かに向けたモノでも私は痛む。きっとその人は痛がっているから、私も一緒に痛がるの。2人なら少しは和らいでくれると信じてさ。
色んな人の言葉が刺さるよ。無意識に投げた薄情な言葉から、わざわざ研いでおいた鋭い言葉も。
だから私は傷だらけ。だけど、色んな痛みを知っている。どうすれば傷つくのかを知っているよ。どれだけ痛いか知っているか

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白日夢の詩

白日夢の詩

内側の世界に浸り、沈み、同化する時、本質の剥き出しの色に染まっていく。淡く、薄く、見せかけだった鎧の色が剥がれ落ち、本来の僕に近づいていくのです。他人の意思や、世界の我儘など関係なく、真っ新な場所に立ち、生まれ落ちたばかりの赤子のように、繊細ながらも一貫した考えを持つ生き物になる。思考を飲み込み、想いを吐き出し、誰にも止められず、ただひたすらに理想像を描き続けた。やっと、高純度の僕が生まれた時、無

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立春の詩

立春の詩

切手を買った。君に手紙を出そうと思ったから。今の世界では、前時代的かもしれないけど、どうにも電子に嫉妬してしまいそうだから、僕の言葉をインクに乗せて、春の始まりも滲ませて送るのです。

愛するよりも恋する君へ

愛するよりも恋する君へ

君を想うことに名前をつけたよ。
それは愛って言うんだって。
でもね、誰かが言ってたの。
愛はね、犠牲なんだって。
愛って、痛くて、怖くて、嬉しくないね。
それじゃあ、これは愛じゃない。
じゃあさ、僕らの気持ちはなんだろう?
じゃあさ、勝手に名前をつけよう。
それを恋って呼んでみよう。

見返りなんていらないよ。
言葉だっていらないよ。
隣にいるだけで満足なの。
それが僕らの「恋」って感情。

決意の詩

決意の詩

誰かの心を明るくできる言葉をたくさん作ろう。
誰かの不安を包み込める言葉をたくさん作ろう。
誰かの優しい思い出を蘇らせる言葉をたくさん作ろう。
僕にできる恩返し。初めて見つけた生きる意味。
ただ楽しめ。ひたすら進め。それが誰かの糧になれ。
想いが繋がり大きくなれば、見える景色も変わるかな。
誘惑に負けず、卑屈に負けず、自分に負けず。
誇りで照らせよ、進む道。
今、僕は決めました。
言葉で照らす詩人

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