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・エッセイ・

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ソレという名を作るまでの軌跡

 大晦日が迫る2023年のクリスマスイヴ、私は初めて作ったものがある。それは今夏、見切り品コーナーで見つけ、クリスマスに作ろうと決意し食料品の引き出しに入れ寝かせた。  期限的には長持ちするものの在庫処分となってしまったものだ。料理のレパートリーを増やしたいと思い立ったのは見切り品コーナーにあり、それと目が合ったからである。  その名は、ラザニア。  パスタの一種であり、目などないが、一旦木綿のように平たい形をしている。  何かに似ていると思ったが、それは私の好きな餃子

満洲とわたしとオリキャラと

 私の初恋の餃子である、ぎょうざの満洲は今年で60周年。私と満洲は'35'以上も離れているが、これは誇りに思えることだ。  さて、昨年に引き続き餃子アドベントカレンダーに参加させていただくことになったが、今年は二点について書いていく。 1.ぎょうざの満洲とわたし  'ぎょうざの満洲はわたしの初恋餃子!' をいつかキャッチコピーにしたいと密かに思う私であるが、もう既にしているようなものである。  もし、近所に満洲でない王将など違う餃子チェーン店があったらまた世界が変わって

最悪なお昼ご飯は、成功の元

某ディティクティブボーイのタイトルに出てきそうな今回の題名であるが、それはさておき。 . ・激辛◯◯ ・辛さMAX◯◯ . などと謳う商品をよく見かける。 デスソースなる商品を初め、キャロライナリーパー、ブート・ジョロキア、という魔物のような唐辛子まで。 ハバネロのスナック菓子が流行っていた頃が懐かしい。 この爆弾を支えている土や葉、茎たちの生命力は異常。 パンドラの箱を開けていないだけで、爆弾を抱えている事実を知らないのか。 . 何年か前から、バラエティ番

子供のオススメは避けられないから、とにかく1話だけ

地域の子どもにこう言われた。 「最近◯◯見てるんだ!面白いよ!」と、私の目をじっと見つめて。その目には光彩があった。 とりあえず、1話を観た感想やらを書こうと思う。 これは、子どものやさしさとおすすめから生まれた、わたしの感想である。  人気アニメかつ、YouTubeでのMV再生回数が計1億回を突破したことは耳にしていた。だが、他の趣味もあるため観ようとは思っていなかった。  社長は、あちら側かこちら側か分からないJPさん(松本人志さんの真似をする方)に似ているし、

あなたの瞳が綺麗だから、私は自信を持つ

ないものねだりのこの世界。 あれが欲しいけど手に入らない。 お金がないから、お金があっても、どう施しても手に入らないものがある。 自分の容姿を意識し始めたのは、思春期と反抗期がせめぎ合った中学生時代。 当時はまだ少なかったと思うが、現代の中学生はメイクを始め美容に目覚める人が多すぎるのではないだろうか。 これは良いことであり、羨ましいと思う。 二重にしようとテープのりや絆創膏で粘り、顔の輪郭や頬肉がよくならないかとセルフマッサージをする日々。疲れた。思い通りにならない。

輝きを止めないで、愛

 中秋の名月からいく月が過ぎた。ススキや秋の虫の音を感じながら団子を食べる、といった昔ながらの事はしたことがない。  様々なメディアによると昨年、今年、来年は3年連続満月だという。その日は毎年満月というわけでもないので、大変貴重なんだとか。  最近では皆既月食を家族と観賞した。月はただ月のまま生きているのに、地上で黄昏ているのは我々人間だけだ。  新月と満月に合わせて生活をしているが、上弦と下弦の月が右側もしくは左側なのかが未だに把握できていない。月に合わせて生活するとリズ

私の決意、餃子の襲来

. わたしが最後にエッセイのようなものを書いたのは、昨年の12月中旬である。 怠っていたのではなく、平たく言えば長い冬眠をしていたようなものだ。いや、冬眠ではないのかもしれない。その間は空や雲の写真を隔週で投稿、そして自身のパニック障害と向き合っていた。 . ◆私の決意 パニック障害の症状で単独での外出にはまだ制限がある。家族の支えもあり3年ぶりに隣の駅まで出かけることができ、近所への外食、最寄りのスーパーへの買い物、カラオケに行けるまで成長した。 「成長」と言う

感情を動かされた秋

食欲の秋、読書の秋、紅葉の秋。2021年の秋は、私にとって「人生の秋」「ドラマの秋」になった。 夏から秋に、秋から冬へ。秋はどこへ行ったのだろうか?と思うくらい、秋という秋がない。ここまで「秋」という言葉を11回使った。 「夏の終わり」の定義も人それぞれ。私は蝉の声が聞こえなくなったら。今はもう聞こえない。 今回はドラマの秋について長々と語ろうと思う。 ◾️大豆田とわ子と三人の元夫(2021年) ◾️カルテット(2017年) ◾️きのう何食べた?(2019年) 小さい

パニック障害はわたしの相棒(3)

マスク、マスク、マスクの日々。 マスクの練習をするも熱がこもって息苦しくなる。ミントのアロマオイルをかければ鼻の通りが良くなり、呼吸がしやすくなった。 「今日の感染者は過去最多」「先週より何%減った」「医療の逼迫」。医療従事者のお世話にならないよう、私自身も家でできる対策を気にし始めた年。 1.3年目を迎えて早いもので3年目。1年目と比べれば、体重は少し減ったものの、大幅に増えてはいない。今年の4月からは日記を書くようになったので、また楽しみが増えた。起床・就寝時間や毎月

パニック障害はわたしの相棒(2)

2年目のお話。殻を破って奮起しいざ行動に移そうとすると、阻害されることがよくある。タイミングを逃して無駄な日々を過ごしてしまったような気もする。少し思考を変えてみた。 1.馬が合わない 「年明けからエレベーターの練習をしよう」 年末に決心した。が、予定は崩れ、年明けから家の耐震工事が始まった。部屋の周りはシートで、足場や鉄骨で囲われる。5月まで行うというのだ。 既に殻に篭っているというのに二重包装されたかのように薄暗く、陽を浴びることができない生活が始まった。 この期

パニック障害はわたしの相棒(1)

バターアイスは美味しい。体調はそこそこ良好。 そんなわたしは、パニック障害。 「ずっとこのままでは居られない」 そう思い、果てしなく長い遠泳をするかのように今年の5月から認知行動療法を始めた。不安がありつつも奮起したのだ。今までの生活に1日でも早く戻るために。 1.馴れ初め 思春期だった7年前の私。周りの友達が成長していく中で、同じ波に乗れず不登校になったり周りの目を気にしすぎるあまり、人見知りが加速していった。 中学、高校を卒業して進学した2019年5月。悩みがあれば

65.6gの誘惑と罪悪感

まだセミが鳴いていたある曇りの夕方。 ベランダにキャンプ用チェアを出して、ゆっくりと腰を掛ける。まるでキャンプ場に来たかのような臨場感を味わいながら。 糖質65.6gのメロンパンと共に罪悪感の夜風に当たる。わたしが心を閉ざしているだけで、菓子パンに罪はない。たまに口にするくらいが丁度いい。 カァカァ。邪悪極まりない黒い鳥が街中に鳴き声を響かせ、隣のビルへ降り立つ。着地しても尚、鳴いている。独りが寂しいのだろうか。 「カラスは友達」 そんな発言をすれば非難されそうなの

儚く短い一生を愛する

ある人物の解説動画を目にし、文豪たちの生涯や代表作を知りたいと思い再生ボタンを押した。共に昭和の文豪だった。 初めて投稿した記事にも書いた通り、高校時代は理系専攻だったので文学には手を加えていない。 なんと言っても、古事記や漢文、筆者の気持ちを考える事がとても苦手で猫の手を借りても足りないほどだからだ。 が、心理学を学んでから、他人の気持ちを理解したいという思いが芽生える。 文学を学んでおけば良かった後悔の念もあるが、当時の夢から挫折したからこそ、この道に辿り着けたの

遠回りして見えた景色

いつも何かが足りなかった。 それは、友達。 小学校の卒業アルバムにある文集を見てみれば、「友達関係がギスギスしていた」と書く女子がちらほらいたり、いなかったり。 わたしはその内に入らず、傍観者だった。 1.中学時代 中学生に進級すると、早速目標を立てた。 . ・たくさん友達を作る ・何事にも積極的に参加する ・成績優秀で青春を謳歌する . 残念ながらその思いは半年ほどで消えた。 __ ある日、クラスの某委員に立候補。他にも数人いたので1人1人、軽い演説をする