ソレという名を作るまでの軌跡
大晦日が迫る2023年のクリスマスイヴ、私は初めて作ったものがある。それは今夏、見切り品コーナーで見つけ、クリスマスに作ろうと決意し食料品の引き出しに入れ寝かせた。
期限的には長持ちするものの在庫処分となってしまったものだ。料理のレパートリーを増やしたいと思い立ったのは見切り品コーナーにあり、それと目が合ったからである。
その名は、ラザニア。
パスタの一種であり、目などないが、一旦木綿のように平たい形をしている。
何かに似ていると思ったが、それは私の好きな餃子だ。だが、今回はラザニアのお話。
1.できることから始めた
師走に入り、ソレの存在を思い出しレシピを調べた。まだ開封してはなりないと思い、手に取り確認するも、そっとまた引き出しに戻した。
中旬になり、ソレはふと頭によぎる。スーパーに寄るとソレの完成体はあった。購入するか迷うが、私は餃子道を突き進んでいるため諦め、帰路に着いた。
だが後日、意識が変わった。自分が食べる夕食は軽く決めていたが、自分で作る前にお店のソレを食べてみようと思った。
2.ソレ、試食してみた
【ラザニア食レポTIME】(以下、個人の感想)
①お肉たっぷりラザニア/ライフ
・上段に平たくカットされたチキンが乗っている。薄味なので、子供やお年寄りにオススメしたい優しい味(他に味の濃い料理と食べたわけでは無い)。
・濃い味が好きな人には物足りなさすぎる。
ひき肉は細かいもので、本当にひき肉なのか?と疑ってしまう口当たり。
※店舗によるかもしれないが、798円では簡単に手を出す人はいないだろうと感じる。ハーフサイズがあれば私はそちらを選んでいた。
②チキンのミートソースラザニア(C)/RF1
・ライフより味を感じる。上段はチーズでは無いような、固めたホワイトソースのようなもの。トマトの味が強め。
③自家製 ラザーニャ/アントニオズデリ
・南青山に本店を持つ、イタリアンレストランのお店だというこちらのラザニア。
マッシュルームがいいアクセントで滑らかさがある。たっぷりあるチーズはそれなりに塩見あり。ひき肉は恐らく「粗挽き」である。
全体的に滑らかで、飽きないタイプのラザニアなので食べやすい。
- um.的 Best3 -
1位 ③ アントニオズデリ
2位 ② RF1
3位 ① ライフ
洋食を食べる時、グラタンかラザニアの二択を提示されたら間違いなくグラタンを選ぶ。ラザニアをちゃんと食べたのは初めてかもしれない。
クリスマスの予習のためにと、1週間切っている期間に3種類のラザニアを食べ比べするなんて年の初めには思っていなかっただろう。
この3種類以外のラザニアをほぼ知らないので比較し難いが、当初は濃いイメージがあった。そのため、初めて食べたライフのラザニアには、副菜としてかけていないサラダの量を多めに用意していた。ドレッシングはかけていない。
日本人の食卓には一般的に、主食にご飯いわゆるお米がある。ご飯をお供に副菜などを楽しむものだろう。だが、ラザニアは海外の料理であるため、パンと共に習慣があるのではないだろうか。お米とパンでは、旨みや食べ合わせが異なる。
今回、ラザニアを主食、サラダを副菜とした私にとっては少々論点が異なるかつ脱線したと感じたので、次に進もう。また、ラザニアに関しては餃子と1:9で開拓をしてみようと思った。
3.クリスマスに使ったラザニア
さて、私はクリスマスイヴである24日に初めてラザニアを作った。結論を言うと、簡単であった。
一般的なパスタを茹でるようにラザニアを茹でるが、平たく丈夫なため箸で掬い上げるのが大変であった。
ミートソース、ホワイトソースも1から作った。これらも簡単であり、自分で何かを育てているような感覚を覚えオキシトシンを感じた。
レシピを見ながら黙々と作るも、はじめに用意していた一つの器では収まらなかったため二つの器に移すと丁度無くなった。
これは、ラザニアの双子である。双子を誕生させてしまった。おめでとうございます。
下の層から、ラザニア→ミートソース→ホワイトソースを器ギリギリまでミルフィーユ状にし、最後にチーズをたっぷり乗せる。子供でもできそうなくらい簡単である。
もし将来、子供ができたら一緒にこの工程を再現したいと小さく誓った。
その晩は諸々あり、私だけプチクリスマスパーティーに参加せず、そして、ラザニアを食べず翌日に持ち越した。
試してきた3種類とは異なり「家の味」と言った方がいいだろうか。だけれど、はじめてにしては上手くできた方だとまた自信がついた。
餃子とラザニアは具材が少々似ている。人間も似ている人がいる。ただ、餃子に飽きて転身したわけではないことを餃子に伝えたい。浮気はしていないということを。
餃子の皮をラザニア風にして二つを一つにすることもできる。それは、仮面ライダーWのように。
なお、私はWの世代であり毎週観ていた。すなわち、餃子の皮は万能なのである。餃子の皮でも、一度作ってみたい。
元のラザニアはまだ残っているので、年明けにでも具を変えてまた作ろうと思う。気持ちはもう2024年だけれど。
2023年、皆さんのクリスマスはどうだっただろうか。noteを通してクリスマスを覗きに行こうと思う。素敵な年末年始になりますように。
最後に一言、ラザニありがとう。
※イラストはわたしが描いたものです
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