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夏みかんとアーモンドのケーキとハイチ・マールブロンシュ 浅煎; 穏やかなペアリング

飲む前に香る。焙煎玄米粉のような軽やかな穀物の香りがやさしい。適温の心地よさと柑橘を思わせる香りがあって、酸味できれいに締まる。よい! そして余韻には苦味もあって、柑橘の奥深さの佇まいを感じさせるのだ。

夏みかんとアーモンドのケーキは、しっとりとしていて、噛み締めると夏みかんの香りが広がる。舌触りにも緩急がある。ケーキのしっとり感、アーモンドパウダーの心地よいサクサク感、夏みかんの皮の砂糖漬けが弾力する。全体的にメリハリがあるけど、マーマーレードでコーティングされた外側に達するとさらにクッキリとする。

ケーキとコーヒーを合わせると、コーヒーの豆らしい奥行きが引き立てられる。コーヒーがお菓子を乗り越えない、覆い被さりすぎない。好きな組み合わせだ。

コーヒーは少し冷めてから飲むと、酸味がにぎやかになり、余韻の焙煎米粉のニュアンスもしっかりしてくる。ちょっと元気になった。

2021年5月 カフェ・デ・コラソン(京都)にて

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マスクアイコンがコーヒーカップにも見える。

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