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しろいろの街の その骨の体温の


友人から貸していただいた村田沙耶香さんの「しろいろの街のその骨の体温の」を先日読了しました

私の学校で過ごした日々をいいこともわるいことも鮮明に思い出させてくれた本でした

とても苦しくてとても理解できて、そしてうちのめされた、そんな…そんな本でした

生きていくうえで傷つかないことはできない
私たちはいかなる時も傷つけられ
そして誰かを傷つけ
これからもたくさんの傷跡を私という骨に刻んでいくのでしょう

心とともに成長痛として骨も痛む
そうして子供から大人になっていく
骨が丈夫になるのは
生きていくときに踏ん張ることができるようになのかもしれません

きっと私がおばあちゃんになったときは
「もうそんなに踏ん張らなくてもいいんだよ」と告げるように骨が脆くなっていくのかも

作中に解説のにしかなこさんが
私たちは価値観の奴隷だ、と言っておられました

私も、そう思います
いつまでたっても私のものさしではない何かの目を気にしてしまう
くそう、解放されたい
私は私である
私にとっていいものがいいもの
私にとってわるいものがわるいもの
私にとって綺麗なものは綺麗なもの


私はちゃんと気持ち悪くてもいい
ちゃんと変でもいい
それが私という存在の輪郭なのであればみうしなってはいけない

改めてそう考えさせてくれました

みなさまの骨は元気ですか?
私はまだ命に生かされているので骨を頼りにせねばなりませんのでカルシウムをとる予定です

みなさまの骨が健やかな骨になりますように

そしてぜひ、「しろいろの街の その骨の体温の」という本を手にとってみてくださいな

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