公募は他の誰でもない自分との勝負

キャッチコピーの公募は賞金が出るものが多い。QUOカードから100万円まで。いろいろ賞によって差はあるけれど、頑張った"ご褒美"がちゃんと出る風潮がある。嫌われがちな業界だけど、これはすごいことだと思う。でももっとすごいのは、賞金目当てだけでエントリーする人がほとんどいないこと。(中にはいると思うけどたぶんかなり少数派)

ほとんどの人は自分の力がどれだけ通用するか確かめるために、仕事の合間をぬって、はたまた休みを返上して何ヶ月も必死にコピーをみんな書いている。私も毎年いくつかチャレンジするけど、上には上がいるな。というか私なんて底辺なのでは…?なんて、SNSで同志たちの動向を見ながら落ち込む。

キャッチコピーで一番大きい公募賞は、毎年通過率が発表される。一次選考通過率は毎年1%前後という狭き門。グランプリどころか、一次に残るだけでもすごい。発表の前後は毎年TLが盛り上がる。2月の頭には、「一次通過○○本通りました!」という呟きで溢れる。(そしておめでとうの気持ち&悔しい気持ちを込めたいいねをそっと押す)

私にとって公募は、誰の指摘も入ってない100%自分のアイディアがどれけ評価されるかどうかの己との戦いだ。仕事となるとそうはいかない。自分がどれだけいいと思った表現でもクライアントが違うと言えば、上司が首を横に触ればそのまま進むことはできない。だから公募は、本当の実力を試す場だと思って毎回挑む。だから正直誰が何本通過したかとか、自分の通過率が何%だったかとか気にしたことない。逆に「やっぱりあの表現じゃ伝わらないか」とか「これが響くんだ!」だったり、そういう発見がいつもある。

案の定、2月1日のTLは大盛り上がり。でもそれになんだか疲れてしまった。数字ばかりに目を向けてしまうのはなんだか勿体無いな〜と思いながら何人かそっとフォローボタンを解除した。いろんな考え方がある。わかっているし否定もしないけど、SNSの中でまで疲れちゃう人と繋がっていたくなかった。そんな私はまだまだ弱いんだろうか。別にいいよね。今、公募なにがやってるんだっけ?週末ちゃんと調べよう。そして来週からまた、はじめればいいよね。