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17.よし、歩こう

もう夏になりかけていた頃から、ようやく歩行訓練が始まりました。

「待ってましたー!」

私はウズウズしていて張り切って訓練を受けた記憶があります。

が、、、、

思うように足を運べない。。。

歩こうとすれば、右足の小指から着地する、捻挫する感じの着地の仕方でした。

踵から着地も出来なく、足の先からの着地しかできない状態。今も踵からの着地は難しくてできません。

また、膝が突っ張ってしまう「ロック」という現象にも悩まされました。

当然、足の感覚はほとんどなく、左足1本で歩いている感覚です。

「右足に体重を乗せる感覚を大事にすること」とPTはよく言っていました。

そんな歩き方に不安や恐怖はありませんでしたが、退院後、ちゃんと歩いてどこにでも行けるのだろうか、大学に歩いて通えるのだろうか。

そういったことばかり頭をよぎっていました。

私のPTが、これまでに丁寧に私の体幹を整えてくれたことは感謝しかありません。

もし私が我がままを言った時から歩行訓練をしていた場合、体幹がフラフラで独歩で歩く事すらできなかったはず。

入院患者のみんなが次々と立って歩く訓練をしていたのを悔しくて仕方が無かったけれど、ジッと我慢して正解でした。

そして、歩く感覚さえ身体に覚えさせれば、自動的に歩いていけますから。

私はその日の夕方から、母が付き添って病院の外を1周するようになりました。

外周を歩くことは怖いです。小石や少しの段差、普段気にも留めないような小さな小さな事柄が、あの時の私には脅威でした。

赤ちゃん以上に、機能が低下していたので怖かったです。

それからは、お散歩が私の日課になりました。

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