見出し画像

12.理学療法士(PT)のバカ

大学にも週1回通学ができるようになって、リハビリも順調でした。筋肉自体もこわばっておらず、リハビリ自体もやりやすかったかと。

でも、私は夜中に泣き出して看護師さんを困らせることになるんですよね。

丸3ヶ月は歩く訓練はしない方針

私のPTは、私に対して「3ヶ月間は歩く訓練はしない。自分で勝手に歩いてはいけない。」と約束をさせました。

私のいた病棟は、下は高校生から上は60代、70代の方がいて、私は若者の1人でした。

若い人でも、歳がいった人でも、みんな歩く訓練、病棟をゆっくりと散歩しているのに私だけ車椅子。

「どうして車椅子なの?」と問いかけられることも多かったです。

そしてPTの訓練は、転院してから1ヶ月が経とうとしていても未だに体幹を整える訓練しかしなかったです。毎日、毎日寝っ転がってお腹~腰~お尻をマッサージ?筋肉を整える?よー分からんかったです。

でも全然歩かせてくれない、みんなは歩いている。凄く焦りました。

そうこうしている内に、ある日突然夜中に泣き出してしまって。

見回りに来ていた看護師さんがビックリして、泣き止むまで傍らに居てくれていました。

PTが病室にやって来た

翌日、私のPTが病室にやって来ました。傍らにいてくれた看護師さんの申し送りで知ったのでしょうね、仕事前の短い空き時間に来てくれました。

「杖をついたらすぐにでも歩けるよ。クラッチ、つくかい?」

「でも、杖を着いたら最後、今の姿勢の良い身体のコンディションはキープできなくなるよ。」

「きれいに歩きたいなら、あと2ヶ月我慢して。たった2ヶ月我慢するだけで、一生物の歩き方が手に入るよ。」

私の身体は真っ二つに割れていて、右半身が綺麗に麻痺しています。

特に当時、歩行に関して要である骨盤が麻痺で緩んでしまい、コントロールが効かない状態になっていました。今も開いたままで、長年酷使してきているため最近は股関節に痛みが生じています。

もし、体幹から下半身に至る整えるためのリハを丁寧に行わず、すぐに杖をつかせてしまったら、私は一生杖持ち歩行になっていたはず。

いま思えば、寝たきりだと宣言された人間が、独歩(杖なし歩行)で長距離を歩くことができるのは、PTを信じて最初の3ヶ月を我慢したからでしょう。

それでも歩きたい~!

PTの話に腹落ちしたので、残りの2ヶ月間を我慢することに。

それでも歩きたいという願望が。。。

まあ、そんな時は、大学で同期に話を聞いてもらったり、お見舞いに来てくれた友達らに愚痴をこぼしてみたりと、自分なりにストレス発散をしていました。

この記事が参加している募集

サポートいただくと励みになります。 より良い文章を目指して頑張ります。