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フリーランスデザイナーがワンオペ介護をした話(その2)


2017年11月

 主人の在宅治療(後に在宅介護となってゆく)に向けて、今までの事務所と住居が一つに出来、なおかつ 今まで飼っている猫も一緒に住めるマンションに急遽引っ越すことに。 猶予も予算も全く無い。

 なにしろ、1ヶ月後には2カ所を1カ所にして、さらに遺品整理もあるのだから大パニックである。そして親族は葬儀の悲しみと負担が大きくて、義嫁の引っ越しまで気に掛けてはもらえない・・。大量の謎の遺品が出る事出る事・・。狭いと思って今マンションから、とにかく食器が大量に出てきた。昔は6人家族の家だった時代の名残が山ほどある・・。見たことも無い曾おじいさんのへその緒や、義弟さんの賞状、思い出の品が山ほど!

 そして、私が住んでいた地域は、ゴミの廃棄が大阪としたら厳しい地域で、指定ゴミ袋を役所に取りにいかなければならなかった。せとものをゴミとして出せるのは2ヶ月に1回。食器を大量に廃棄しなければならないが直ぐには捨てられない。。ベランダにはゴミがぎっしりである。

 粗大ゴミも 私の住む地域は、1月に8点までしか出せないルールがあり、この粗大ゴミの廃棄にも苦しめられた。私は車を持っておらず、親族に聞いても車での廃棄ができず、どうしよう・・・となった中、snsで知り合いになった方がご親切に車を出して、ゴミ捨てを助けてくださったのだ。
 この時ほど、日頃から 繋がりを持っておくことが大事だと身にしみた事は無かった・・。10月の間は毎日引っ越し準備の段ボールの中で生活するような感じになっていた。

 なお、予算が無い為、引っ越し屋は「暮らしのマーケット」というサイトから、個人でトラックを所有している人にお願いすることにした。トラックの大きさと、何回往復するか、引っ越しの移動以外の作業が居るか、引っ越しでヘルプに来てくれる人数、あとは荷物の移動のしやすさで金額が上下する。極力廃棄できるものは廃棄し、荷物は梱包し、トラックの回数を1回と決めることで予算を下げた。最悪荷物がトラックに詰め切れない場合は、デザイン仲間にバイトとして車を出して貰う事にする・・。

それでも最終的に積みきれない荷物が発生し、古くからの友人が泊まりがけで引っ越しに手伝いに来てくれて死ぬほど感謝する事に。色々ドタバタで思ったのが、不幸などがあった場合、親族もパニックや悲しみに暮れているためあまり頼れない(結局血縁ではないというのもあるけど) それより、仕事仲間や、snsを通してでも日頃から友人を作っておくこと、そういう事がいざというときの助けとなる事をとても身にしみて感じる事になる。もちろん、周囲で何かあったら自分も駆けつける事はもちろんとして。



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