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旅は終わらない | ガラパゴス諸島編

長らく夢として描いていた南米大陸旅を実現し、気づけば帰国して2ヶ月以上が経過していたんだけど、最後のガラパゴス諸島編を記事にしていなかったので重い腰(指)を上げる。

GWに日本にいるのは、熊本地震の時に被災地支援に行っていた2016年以来らしい。ガラパゴスの現地で文章を書いていたのだけど、帰国後どんどんと事態が変わっていき、みるみるとbeforeコロナのことを表に出しにくくなってしまった。色々と考えていることは現在noteを整備しています。stay homeのおともに、ガラパゴス動物さんたちをどうぞ。

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2月3週目から最終目的地のガラパゴス諸島に入った。
目的は「メタファーとしてのガラパゴスは本当にガラパゴス化しているのか」の検証。アイロニーとして『ガラパゴス化してる』って普段気軽に口にしてしまっているけれども、そういえばどこにあるのか知らない人も多いし、実在すると思っていなかった人すら少なくなかった。

見ていないもの体感していないものは私にとって知らないと同義だし、知らないものを知っているかのように口にすることが昔からとても苦手で、そんな態度は「ガラパゴスに失礼」だとすら感じていた。

そして2ヶ月に及ぶ夢の終わりがコロンビアやパナマではなんとなく締まりが悪いし、もうここまで来たからには行くしかない。ということで1週間弱を使ってガラパゴス諸島で旅をしめてきた。(締めの雑炊みたいな言い方してるな笑)

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ウユニ(ボリビア)→クスコ(ペルー)という南米に行ったら大体最初に行くよね得々セットを駆け足で北上して、旅の最終目的地であるガラパゴス諸島を目指す。
ガラパゴス諸島のあるエクアドルは首都・キトとともに第二の都市・グアヤキルも主要国際空港のような役割をしていて、働く環境と治安面でキトには行かずにグアヤキルを起点とすることを決めた。キト発成田行きよりもグアヤキル発成田行きの方が楽そうで安かったし。

ガラパゴス諸島は南米大陸から太平洋側へ約1000km西へ行った赤道直下に浮かぶ火山島群。グアヤキルから飛行機で2時間程度。通貨はドルなのでクレジットカードを止められることを恐れて多めに保持していたドル現金を使い切るにはちょうど良い。

人が住んでいる島は3島、大陸に近い東側から順に、

①サンクリストバル島(空港あり、小さい島なので街もコンパクト、ボートで1日で1周できる)
②サンタクルス島(空港あり、観光拠点、リチャードダーウィン研究所などがあり最も垢抜けていて常に賑わっている)
③イザベラ島(空港なし、面積的には一番大きいが人口も少なくのんびりしてて巨大ビーチがある)

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それぞれの島の間は船で2時間ほど。船と言っても中規模ダイビング船を最大定員まで乗せて爆速で外海を航行するので、乗り物に弱い人にとっては恐怖の移動と言われているが、最強三半規管を持ったダイバーにとっては何も感じない極めて快適な移動だった。

ただし、いちいち移動が高いし効率良く回るためにも、グアヤキル→②→③→②→①→グアヤキルのコース取りをした。①→②→③→②を選択する人もいるんだけど、②の空港は街からかなり離れていて途中渡し舟まで乗っていかねばならず、逆に①の空港は街から徒歩でも行ける距離だったので前者を選択。

南米の中でもパタゴニア・イースター島・ガラパゴスは物価が高いことで有名だが、体感ではガラパゴスが一番高かった。イースター島ではちゃんと綺麗なスーパーがあり安価なレストランもあったけど、ガラパゴスはスーパーがないので市場で種類の少ない野菜や肉を買ってやや難易度の高い自炊をするか、日本よりも若干高めくらいのレストランで外食するか。一度だけいい感じの屋台街を見つけて食べてみたけど、量も質も残念で近くの商店でラムとソーダと氷を買って、宿で飲み直した。

サンタクルス行きの飛行機に世界一周中の日本人が1人だけ乗っていて街に行くバスで隣になったので仲良くなり、彼もダイバーだったので休日に1日だけ一緒に潜ることに。ゴードンロックというサメで有名なポイントに行ってくれるショップを探し、久々に英語ガイドで海へ。

ブリーフィング時に自己紹介と経験本数を言わされたので250本だと言うと、一緒に潜るオランダ人やアルゼンチン人のメンズ達が騒然としたんだけど、なるほどそっか、ダイビングの聖地ガラパゴスを目指してやってくる先輩ダイバーのみなさんはまっしぐらにクルーズ船に乗ってるのか。旅の途中に気が向いたら潜る私とは別のクラスターにいらっしゃるのか。20年後くらいにリッチで健康的なおばちゃんになって、ダイビングクルーズしに来よう。

ガラパゴスシャークやハンマーヘッドを間近で見れたのも良かったけど、アザラシやイグアナの泳ぎ方を観察できたのは貴重な体験だった。イグアナの泳ぎ方の真似もできるよ。(帰国後なかやんに何度もやらされた)アザラシもできるかも。やってみてないけど。

検証の結果、ガラパゴスは確かに生態系としてのガラパゴスだったんだけど、それは別にイリオモテヤマネコとかと大きな相違がある訳でもなく、文化は成熟していて正当に経済を回している、とても先進的なセンスと感度を持った土地であると思った。

時期のせいもあるかもしれないけど、面と向かって人種を聞かれてコロナ?と聞かれたのはガラパゴスだけだった。2月21日に帰国した時は南米に一人もコロナが発生してなかったのだけど、いま思えばあのペルーでの異常な咳込みはコロナだったのでは…高山病かと思っていたのだけど…すでに抗体持ってるのでは…と疑ってます。すこぶる元気です。

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この旅を終えて渡航国数は102ヵ国、2年間で54ヵ国を回った。

「旅をしながら働く」実証実験を開始して丸2年が経った。なんとなく2年が節目なんじゃないかと思っていたし、南米に行ってしまったので満足してしまったというのもあり。全然コロナきっかけじゃないけれど、この南米旅をもって実証実験に一区切りさせようと思う。今はまだ言えないことが多いけど、次のステージへ。

実験は終われど、旅は終わらない。

コロナにだって、誰にだって、誰かの旅を終わらせることはできない。今は日本にいるけれど、いつか世界は輝きを取り戻すし、心が震える瞬間はいつだってすぐそばにある。

またいつか、世界のどこかで会いましょう。

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