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良い下着、売れるランジェリーって何だろう? #ランジェリーニュースVol.1

こんにちは。うめ組ランジェリーです。

8月1発目の更新です。先月のまとめで書いたとおり、火・木にも本当は更新予定でしたが、色々あって今日になってしまいました(涙)!が、気を取り直して、これから毎週更新予定の#ランジェリーニュースvol.1をお届けします!(遅れを取り戻すべく、通常よりテンション高めでお送りしています)

「良い下着」ってなんだろう?

個人的に、下着って簡単な買い物だけど、本当はすごく難しい買い物だと思っている。どういうことかというと、サイズ・フィット感さえokだったら購入できるけど、パーフェクトなものってなかなか見つからないと思うのです。洋服以上に。

新しい下着が欲しいなと思ったとき、大抵はお店に行ってフィッティング、良ければ購入という流れだと思います。私もですが、下着って洋服と違って「こういうのが欲しい」と事前に考えていることってあんまりない。

洋服だったら、
「この前雑誌で見かけたあんな感じのジーンズが欲しいな」とか、
「夏だから綺麗なブルーのワンピースが欲しい」、
「このパンツに合わせるカットソーが」、
「オフィスでぱっと羽織れる上着を」
などと事前に考えていて、買い物中も「今日はどんなものをお探しですか?」とお店の方に聞いてもらえることも多い。

一方下着って、そういう計算や考慮がさほど必要ない。そろそろ新しいものが欲しいなと思ってお店にいく。フィッティングをして購入する。そしてその時にポイントになることって、結局いつでも同じ。

①着心地、フィット感(最重要)
②好きなデザインかどうか
③価格

着心地・フィット感は下着を購入する際に最重要で、不可欠なもの。正直なところ、私は過去購入してきたブラについてフィット感が良ければデザインは二の次になることもあった。逆にいえば、フィットしている下着はよく見えるし、デザインも自分に似合っているように思える。

そう考えると、下着のデザインの良し悪しって体にフィットするように設計されているかどうか、によるところがかなり大きいと思う。

売れる下着ブランドは何が違うのか?

以前の記事で、NYの下着ブランド"CUUP"というスタートアップを紹介しました。

CUUPのやったことはある意味革命だったと思いますが、ケータイ市場におけるiPhoneのような"これまでの概念を覆すような画期的で斬新な商品"が生まれることは下着業界ではなかなか考えづらい。

なぜなら、The New YorkerでCora Harrington(コーラ・ハリントン)もいうように、

A bra is a bra is a bra is a bra. Most bras have the same structure: you have cups, you have straps, you have a band.”  (─The New Yorker, By Patricia Marx, July 30, 2020より引用)

ブラはブラ、ブラであり、ブラでしかない。ほとんどのブラは同じ構成で、カップがあり、ストラップがあり、バンドがある。

What I see from a lot of these so-called bra-disrupter brands,” Harrington said, “is that they are making the same thing we’ve already had, but they have better P.R. and marketing.” If you are on Instagram, Facebook, or Twitter, you know what Harrington is talking about. Bra advertisements—touting body positivity, inclusivity, and mind-altering levels of comfort—are inescapable.(─The New Yorker, By Patricia Marx, July 30, 2020より引用)

売れる下着とは、優れたPRやマーケティングを持っていること。夢も希望もないけれどそういうことだと思う(逆に夢と希望しかない?)。商品やサービスの質が良いというのは大前提ですが、それが売れるかどうかはいかに消費者の心を動かすかどうか、つまりマーケティング以外に他ならないと。

じゃあそのマーケティングとやらをどうしたら良いのか…?の前に、良いモノを作るということが最初にして最大の難関ではあります。むむむ。

下着をオンラインで購入する、という新たな潮流

最後に、同ニューヨーカー記事内で「the first of the digital-bra startups」として紹介されていた『Adore Me』というブランドについて触れておきます。

下着以外に水着、ルームウェアなどを取り揃えていて、オンラインショップとアメリカ内に6つの実店舗があります。

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創設者のMorgan Hermand-Waicheは、近年のランジェリーブランドの立ち上げ者には珍しく男性で、ハーバードビジネススクール在学中の2010年にAdore Meのアイデアを得て、2012年にブランドをローンチ。2014年には$16.1 million(≒17億円)の収益を、2015年には$43 million(≒45.5億円)もの収益をあげています。!

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In 2015, he was included on TechCrunch’s list of Expats Shaping New York Tech and Business Insider's Silicon Alley 100. In 2016 He was recognized as one of SmartCEO’s Future 50 Award winners and was an EY Entrepreneur of the Year finalist. (─crunchbaseより引用)

Adore Me立ち上げ前には、3年間マッキンゼーで働いていたようです。とにかくスマートで素晴らしく優秀なビジネスマンということですが、Adore Meで注目したいのは、ごくシンプルに下着業界(Eコマース)で成功を収めているというところ。

Morgan Hermand-Waicheによると、ハーバード在学中、「下着業界がごく一部のプレーヤーによって独占されていて、多くの人にとって受け容れやすい価格帯かつハイクオリティな選択肢が少ないことに気がついた」という。今から10年も前のアメリカなので時代はまた大きく違ったと思いますが、「日本はアメリカから10年遅れている」と言われますし、今の日本と大した違いがないかもしれません。

Adore Meでは、さまざまなデザインの下着を比較的リーズナブルな価格帯(ブラ・ショーツセットで$39.95)で購入できますが、少し混乱するのはオンラインショップの購入方法のバリエーション。"VIP Program"というさらに安く購入できるサブスクリプションシステムと、Style Quizという質問に答えていくと、その人好みに合わせた5つのアイテムを受け取ることができ、7日間以内なら返品可能という"The Elite Box"システム。面白いシステムではあるのですが、規約を読んだりするのが面倒な私はちょっと躊躇してしまいました。

個人的にはあまり、これ!っていうデザインを見つけられなかったのですが、サイズもデザインも豊富で価格もリーズナブル、試してみる価値ありなブランドだと思います。(※残念ながら日本への発送は対応してませんでした)↓発送対応可の国は以下

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冒頭でも書いたけれど、下着はサイズさえ合わせれば購入できる一方で、自分にとってパーフェクトな下着と出会うのって意外とすごく難しい。

私も以前はあまりこだわらず適当に購入していましたが、今後も一生購入し続けていくものだしほぼ毎日身につけるものなので、自分が本当に好きな下着をちゃんと買いたいな、と思っています。

生活のあらゆることに言えるけれど、自分のお気に入りのものに囲まれているとエネルギーが湧いてくる。

お財布やケータイ、香水など誰もが大切に選ぶものの他に、一見重要でなさそうなもの、例えば毎日使うハンドソープ、お水を飲むボトル一つとってみても、生活の中にある小さなことに対して自分の感性にフィットするものを選んでいく。そういう小さなことの積み重ねが、自分だけのライフスタイルや、自分の「好き」を選択できる自信につながっていくように思います。

ありがとうございます。下着作りに活用させていただきます🎀✨