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【能登半島地震を乗り越えた女性防災士が語る】市外のホテルや温泉旅館に2次避難すべきか?地元の避難所で耐えるか?それが問題だ!

3週間ぶりに能登半島地震の被災地・輪島市を訪れ、地元に残って避難所生活を続けながら創作活動をしている工芸作家と話す機会を持ちました。彼は、輪島市外への2次避難を選ばず、地元の避難所での生活を選んだことについて、「本当に良かった」と感じています。

2次避難の利便性とその代償
2次避難は金沢市以南のビジネスホテルや温泉旅館、スポーツセンターなどが指定されていました。この選択肢は安全性が高く、水や食料の確保、快適な寝具や風呂の利用が可能です。しかし、そのような環境に移ることで、地元での再出発が遅れる、重要な情報が手に入りにくくなる、そして何よりも自宅や作業場の片付けに通うのに片道2時間もかかるため、日常生活に多大な影響があるとのことです。

地元に留まることのメリット
彼は地元に留まったことで得た利点も多いと語ります。例えばモンゴルのゲルのようなテントが無料で手に入ったことです。これは地元の作家仲間からの情報で、発災後2ヵ月ぐらいでもらえたそうです。また、朝市にあった店舗を毎日訪れることで、マスコミから取材を受ける機会が増え、店舗再会を目指したクラウドファンディングも成功を収めました。これらは、地元を離れていたら得られなかったかもしれない機会で、「過酷な避難所生活を耐えたかいがあった」と話しています。

ゲルを創作活動の拠点として再スタートを切った彼は、地元でしか作れない独特の作品に情熱を傾けています。輪島塗職人や工芸作家の中には、2次避難先で仕事を続けている人も少なくありません。どちらも正しい選択だと思いますが、輪島には独特の空気感と強いネットワークがあります。


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