見出し画像

【能登半島地震を乗り越えた女性防災士が語る】被災地に一番近い石川県立看護大!災害看護師を育成する新講座を開設

石川県立看護大学(かほく市)は、能登半島地震で被害を受けた奥能登に最も近い大学として、「災害看護師」を育成する新講座を来年度から開設することになりました。真田弘美学長は、防災や災害時の対応に関する教育を積極的に取り入れる意向を表明しました。

これまで大学では4年生向けに「災害看護論」という講義が行われてきましたが、座学中心で実践的な経験が不足していました。今回の地震を通じて、地元の大学として災害に対する実践的な知識と対応力を備えた医療従事者の育成が急務であると痛感し、カリキュラムの見直しを進めています。

地震の経験から学んだ必要性

地震当時、奥能登出身の学生の中には家が全半壊するなど、困難な状況に直面した人もいました。また、教職員も実際に災害の現場で避難所における対応に苦慮することがあり、災害に備える教育の不足を痛感しました。この経験を踏まえ、今年度からは授業の中に災害対応の要素を取り入れるとともに、防災士資格取得を支援する体制を整えています。

研究の充実と地域への還元

石川県立看護大学は災害看護に関する研究の強化も目指しています。特に被災地への具体的な支援方法や自助・共助の在り方に関する研究講座を開設する計画があります。また、奥能登地域には重篤患者を受け入れる医療機関がないため、現地で働く看護師らに高度救急対応の知識を提供する場を設けることも検討しています。災害を経験した大学だからこそ、次世代にその経験を伝えることが重要だとしています。

以前、真田学長にお会いした時、スマホのポケットに「防災士」のカードが入っているのを目ざとく見つけ、どうすれば取得できるのか、どれくらい勉強すればいいのかなど、質問攻めにあいました。きっと、学生にも防災士の資格を取得するように促すのだろうと、勝手に想像しています。

石川県立看護大学は今後も、災害看護学を通じて地域社会に貢献することを目指し、災害時においても活躍できる看護師や保健師、助産師を育成していくという強い意志を持っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?