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(多分)北海道初開催!着物を着る人も着ない人も楽しめるイベントを企画したワケ

いよいよ明日から3日間「着物の部屋へようこそ!」というイベントを開催します。
このイベントのテーマは「着物は着ても着なくても楽しめる!」です。

そもそも着物は「着る」人と「着ない」人に分かれてしまう文化。
私自身、時代劇が好きで江戸文化が好きで、着物を着ていた時代の人たちに思いを馳せたり、着物のデザインを楽しんだりしたい、という願望があるものの、どの着物界隈でも居心地が悪い…と感じていました。

着物屋さんや着物イベントに行っても、「あらあなた着物着るの?」「普段はどんな着物をお召になるの?」「当然自分で着れるのよね」なんて言われているような気がするし(被害妄想かもしれませんが)、着付けを習ってみたものの、やっぱり面倒くさい!と思ってしまうし、気に入った柄の着物や帯があっても「どうせ着ないしなぁ」と思ってしまう。

でもその一方で、昔々に誰かがデザインした美しい着物を残していきたい、着物を身近に感じていたい、という思いもある。着地点が見つからない窮屈さを抱えていました。

でもその着地点が見つかれば、新たな着物の楽しみ方を今よりもっとたくさんの人に提案できるのでは。
そう思って今回のイベントを企画しました。

※大前提として、すでに着物を日常的に着ていらっしゃる方、着物がお好きな方ももちろん存分に楽しめるイベントとなっております。


着物を絵画や写真と同じく、アート作品として楽しもう

では実際にどんなイベント内容なのか。
企画の柱は3本。
①着物を絵画や写真と同じく、アート作品として楽しもう。
②苦労して自分で着なくてもいいじゃない。
③着物のデザインを日常に取り入れる。

①の柱を支えるのが、「客間の着物スタイリスト ナホさん。4体のトルソーと壁面の着物&帯をアート作品のように展示してくれました。
その他、美しい(時にキュートな)着物や帯もたっっっっっくさん。グラフィックデザイナーとしても活躍されていらっしゃるナホさんの選ぶ着物・帯のデザインのセンスは抜群。見ているだけでウキウキ。

そう、見るだけで楽しめるのです。絵と違って触ることもできる。生地の質感、刺繍の凹凸を楽しめるのも着物の醍醐味です。

もちろん展示作品を含めて試着・購入可能ですので、ちょっとでも着てみたいなぁと思った人は、ぜひ会場で袖を通してみてください。必ずや新しい感動に出会えます。大丈夫、押し売りは致しません。
それとこれはとても重要なことですが…大変良心的なお値段です。

苦労して自分で着なくてもいいじゃない

②の柱は、苦労して自分で着なくてもいいじゃない。
これは私が出した結論のひとつなのですが…自分で着られないならプロに任せればいい!絶対にかっこよく仕上がるし、着崩れもしないし、シュッとして見える!(自分で着ると太って見えがち…)とにかく、とてもいい気分で着物を楽しめるんです。
成人式や卒業式や結婚式などのハレの日以外でも、ちょっとおしゃれしたいな〜、気分を変えてお出かけしたいな〜という時にプロに着付けてもらう、ということを「普通」にしたい。
ピチカート・ファイヴの野宮真貴さんが著書『おしゃれはほどほどでいい 「最高の私」は「最少の努力」で作る』で「近所の美容院でシャンプー&ブローをしてもらう」とおっしゃっていました。ほんの少しお金を出して、プロの手で普段の自分よりちょっとレベルアップしてもらう。これって大人の楽しみだと思うのです。

そこで今回は「山中貸衣装店 ハレとケ」の美冬さんに、かなりお手頃な価格で着付けメニューをご用意頂きました。ご自宅で眠っている着物や、会場でご購入頂いた着物でピシッと素敵に着付けて頂けます。奇しくも着付け受付日はクリスマス・イブ!パーティーなどの予定がある方はもちろん、特に予定がない方も素敵に着物を着こなして街に繰り出せば、高揚感で満たされて例年よりもイルミネーションが美しく見えることでしょう。「写真映え」も期待できますので、ぜひたくさん自撮り・他撮りしてください。

着物のデザインを日常に取り入れる

最後の③の柱、着物のデザインを日常に取り入れる。
ここには長年モヤモヤと考えていた「着物のアップサイクル」というテーマも含んでいます。誤解を恐れずに言うと、現代的な文化、建築、生活、行動において着物はどうしたって馴染まない。洋服で過ごしやすい生活環境になってしまっているから。多少無理をしないと着物で日常生活を送ることはできないんです。

でもまだ日本にはたくさんの着物が残っていて、それをただの古布として処分するのは惜しすぎる。できれば日常に取り入れたい。かといって洋服にリメイも素敵なデザインのアイテムが見つからない…何かいい方法はないものか…と頭を抱えていたところ、出会ったのです。
霜旦舎 定右衛門商店」さんの「着物トレー」に。

日本で数社しかできない「布張り加工」という特殊製法で、着物の生地をそのままプラスチック樹脂の中に閉じ込めています。パッと見、絵柄がプリントされているように思えますが、よくよく見ると織りの表現やいい感じのくすみ感がしっかり残っていて、着物生地がそのまま閉じ込められていることがわかります。

店主自ら着物の生地を選び、どのように柄出しするか、裏面の色はどうするか、グラフィックデザイナーならではの感性でひとつひとつ丁寧に制作しています。機械的に着物の生地を切ってプレスして作っているわけではないのです。

銘仙のトレーは「和風のイメージ」を飛び越えて、食卓を彩る食器や個性的なインテリアになってくれますし、子供用着物の生地を使ったトレーは昭和レトロな印象で頬ずりしたいくらい可愛い。
これなら着物を着ない人にも興味を持ってもらえるのではと思い、今回のイベントにご参加頂きました。北海道初!上陸となりますので、ぜひこの機会をお見逃しなく。

あ〜楽しみ!ぜひお誘い合わせの上お越しください!

オーナー 笹山


着物部屋へようこそ!

【日時】2023.12.22(金)〜24(日) 11:00-19:00
【場所】ギャラリー&ショップ 馬と獅子(札幌市電 電車事業所前駅 徒歩2分)
【イベント内容】
■アンティーク&ヴィンテージ着物の販売〈Antique&Vintage 着物サロン 客間〉
■銘仙トレー&着物トレー販売〈霜旦舎 定右衛門商店〉
■着付け師による着付け〈山中貸衣裳店 ハレとケ〉※要予約 ※12.24(日)のみ
■お正月ジュエリー販売〈r.m.glim〉
■Kimono Swap〈着物交換会〉※12.23(土)・24(日)のみ

イベント詳細はこちらの記事もご参照ください。
https://note.com/umato_shishi/n/nbaf27c59a260



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