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本の読める場所はありますか?

  「本の読める場所を求めて」(阿久津隆・朝日出版社)という本を読み終わりました。

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 皆さんは普段、どんな所で本を読みますか?

 僕は、常に数冊の本を持ち歩いていて、電車の中や昼休み、仕事帰りの図書館まどで読むことが多いです。休日には、家でコーヒーを飲みながらゆっくりと本を読みます。

 この本は、街の中で誰にも気兼ねすることなく、邪魔されることなく、心行くまで本が読める場所ってありますか?と問いかけます。

 そう言われてみると、確かに電車の中はおしゃべりに華を咲かせる女子高生がいたり、お昼休みは仕事の電話がかかってきたり、図書館は、図書館員の目が気になって、持ち込んだ本を読んでもいいのかなって、ちょっと不安になったり、街の中にはいろいろと、本を読むことを邪魔する要素が多いことに気づきました。

 家は比較的ゆっくり本が読める場所ですが、隣の部屋から漏れ聞こえてくるテレビの音が耳障りだったり、話しかけられたり、家族で生活している以上、当然ですが、これまたいろいろと本を読むことを邪魔する要素はありますね。

 著者である阿久津さんは、心ゆくまで本に没頭できる贅沢な空間がほしいという思いをもとに「本の読める店fuzkue」を東京でオープンした方です。

 そのこだわりは徹底していて、本を読む人が幸せになれる環境づくりに徹底的にこだわっておられます。

 お客さんの平均滞在時間が2時間半。最長11時間というのも驚きますが、お客さんが料金や長居することに何の気兼ねもなく、気持ち良く本を読む時間を過ごしてくださることが、店の利益にもつながるというwin-winの関係をつくろうと努力されています。

 詳しくは、この本を読んでいただくか、お店のホームページを見てみていただいたらと思いますが、どんな使い方をしても、大体2000円程度に収まる料金体系もすごく考えられているなと思います。

 本を読むために2000円を支払うことはお安くないと思いますか?

 本の中で阿久津さんはこのようのおっしゃっています。

「仕事をがんばったこの夜に、待ちに待った休日に、読みたかったあの本をがっつりと読む。そのとき、「安くは使えない」ということそれ自体が、ただでさえ特別な読書の時間をより特別なものに変える働きを果たす。その時間はより祝福されたものになる。」

 こんなお店が近くにあったら、僕は絶対に利用したいと思います。普段の読書とは違う贅沢な空間の中で、ゆっくりと美味しいコーヒーを味わいながら、何にも邪魔されずに、がっつりと本を読むことができる。周りには、僕と同じように本の世界に浸る他のお客さんがいる。

 BGMは静かなジャズか、弦楽四重奏、それとも無音か?

 とても素敵な空間と時間が過ごせるでしょうね。

 東京の人がうらやましくなります。(東京には住みたくない田舎者ですが。)

 プロフィールにも書いていますが、僕の夢は小さいけど素敵な本屋さんをやることです。でも、fuzkeみたいな本をよむためのお店もいいな、魅力的だな。

 夢がまた、膨らみました。



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