我が青春の司馬遼太郎を読んでみてもらえませんでしょうか。
司馬遼太郎が昔ほど読まれなくなっているらしい。
僕は高校生の頃に「竜馬がゆく」を初めて読んで、どハマりしてしまい、大学4年間でほとんどの作品を読破するほど、大好きな作家である。
だから、司馬さんがあまり読まれなくなった日本に、ちょっぴり残念な気がしている。
司馬遼太郎と言えば、日本人を代表する国民作家と言われてきた。
国民作家とは、誰でも名前を知っていて、一冊くらいは読んだことがあるって感じだろうか。
戦後の高度経済成長時代にのし上がってきた経営者や政治家の中には、司馬さんの作品を愛読書に挙げる人が多かったように思う。
幕末や明治の偉人の成長物語として読める「竜馬がゆく」や「坂の上の雲」は、実際に右肩上がりの日本経済に象徴される戦後社会にピタっとハマったのだろう。
雑誌「文藝春秋」2021年1月号では、作家の佐藤優氏と慶應大学の片山杜秀氏による司馬遼太郎特集が組まれている。
そこでは、エリートと大衆が分断された今だからこそ世代を超えて読み継ぐべき国民文学として、司馬遼太郎を取り上げている。
司馬さんの作品は常に前向きな力に溢れていて、僕をポジティブな気持ちにしてくれる。
落ち込んだときや、将来に不安を感じるようなとき、僕は司馬さんの本を読む。
そして、僕は司馬さんから力をもらう。
そんなことをもう何十年も続けてきた。
司馬遼太郎が忘れられていくのだとしたら、それはもったいなすぎる。
小説としても、とても面白いので、気軽に読んでみてほしい。
我が青春の司馬遼太郎。
その魅力に是非触れてみてください。
入り口としてのお薦めは、やっぱり「竜馬がゆく」かな。
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