UMAR VEL

日々を学生や会社人という仮の姿で過ごしながら、黙々と食を追及する人々、いわば「食能」を…

UMAR VEL

日々を学生や会社人という仮の姿で過ごしながら、黙々と食を追及する人々、いわば「食能」を持つヒーローやヒロインを応援する組織です。食を中心に人々が時に楽しみ、時に輝ける、そんなひと時をこの世の中に生み出し、世界平和の一助となることが我々の目的です。

マガジン

  • プロ自炊家abe-カレーを通して自分を知る-

    プロ自炊家abeがカレーや自炊を通して、気づいたことを書き記した日記である。 登場人物 名前:阿部峻也 身長:172cm 職業:学生、プロ自炊家 食能:自炊 料理は母の手伝い程度しかしたことがなかった。進学と同時に一人暮らしを始めた。夢であった旅に出るためには節約生活をせざるおえなく、食へのコストを極力減らしQOLを上げるためには自炊をせざるおえなかった。節約生活によって身についた自炊が趣味になり、人を少しだけ幸せにできることを知った。 現在はカレーがもつどんな食材も包み込む懐の広さに惚れてしまい、自分もスパイスを自由に操り自分だけのスパイスカレーを作りたいと思っている。週8でカレーを食べ様々なカレーを知り、イベントでカレーやその他の料理を振る舞っている。

  • 饂飩人テウチ-うどんと生きる狂人-

    この物語は、うどんと出会った青年が、うどんについて考え、手打ちし、食べ、そしてうどんを通して世の中の人々をちょっと笑顔にしていく、成長過程観察型物語である。 登場人物 テウチ 本名:山縣 尚史 身長:178cm 職業:営業マン、出張手打ちうどん職人 食能:手打ちうどん 貧困からうどんを打ち始めた。2年間、独学でうどんを打ち続ける。手打歴2年目にして初めて他人に振る舞い、ファンができる。その後、うどんアーティスト 小野ウどんに弟子入り。今でもほぼ毎日、自分のうどんを食べている。

最近の記事

「GWヒマな人ピザ会」イベントレポート

【イベント概要】「今度ピザイベントやりたいよね」 誰が言ったか知らないが、言ってしまったからにはやるしかない。だって楽しそうなんだもん。 という使命感から生まれたイベント。 石窯ピザができるか実験を兼ねていた。 【UMAR VELってなに?】UMAR VELの詳細 【イベントレポート】今回集結したヒーロー プロ自炊家abe 食能:自炊 食に対するあくなき探求心を持ち様々な料理を提供する。カレーが大好きである。 今回はピザソースや盛り付けを担当した。 「EVOLU

    • 第4話「テウチの備忘録Ⅰ」

      今までの自分ただ黙々とうどんを打ってきた。誰のためでもなく、ただ自分のためだけに打ってきた。しかし、自分の中に芽生えた理想のうどんに届かぬ日々。果たして僕の打つうどんはうどんなのか。正解の見えない”うどん未満“を生み出す毎日。それが狂い始めたのは2018年の5月ごろだったと思う。 僕の周りにはうどんを打っている人間が数名いたようで、そういった人たちが集まって互いのうどんを食べあう会が開かれた。各々、思い思いのうどんを打っては人に食わせ、そのうち最も美味かったうどんを決めよう

      • カレー修行 #1

        ついにabeのカレー修行が始まる。 上海空港で15時間、上海からスリランカまで飛行機で約9時間。 スリランカの暑さと湿気、あちらこちらで鳴るクラクションがスリランカにいることを実感させた。 到着日は空港から車で40分の都市に宿泊。 2日目の目的地はキャンディー。スリランカの古都である。そこにはスリランカカレーの師がいるらしい。どうやって行くかもわからないが、バスに4時間揺られてなんとかキャンディーに到着した。 到着日はあまりの疲労から食事をとっておらず、abeは空腹だっ

        • 「アベ・ンジャーズ/インフィニティーアベ」イベントレポート

          【イベント概要】 3月15日に行われた「アベ・ンジャーズ/インフィニティーアベ」は過去最高のイベントとなった。UMAR VELに所属するプロ自炊家abeが主催の企画である。 春から社会人になるプロ自炊家。学生最後の集大成として過去最大のイベントを行うこととした。 【UMAR VELってなに?】 UMAR VELの詳細はこちら: https://www.facebook.com/UMAR-VEL-201290117465814/ 【イベントレポート】 今回集結したヒーロー

        「GWヒマな人ピザ会」イベントレポート

        マガジン

        • プロ自炊家abe-カレーを通して自分を知る-
          4本
        • 饂飩人テウチ-うどんと生きる狂人-
          5本

        記事

          第3話『このうどんは、うどんか?』

          山縣がうどんを打ちはじめてから半年ほどたった。 今までは空腹を満たすための食事だったが、今では人をワクワクさせる特技になった。 特技になるとともに、彼はふと思った。 “果たして僕のうどんは、うどんとして美味しいのか?” 自分はいくらでも自分のうどんを食べられる。それは生み出した者の責任から成せるのであって、全く無関係の人間にとっては、自分のうどんはただのうどんなのではないか。 悶々。鬱々。彼が彼自身のうどんと向き合う日々が続いた。打っては茹で、食べて。食事をするのではなく

          第3話『このうどんは、うどんか?』

          カレーを作るきっかけ

          前回のノートでも書いたように、今や完全にプロ自炊家abeはカレー作りの虜である。彼がカレーを作り始めたのはカレーの魅力に気づき始めたころであった そのきっかけとなったのは温泉ラボというイベントである。 Onsen×Meet up ~裸の付き合いから始まる新たな出会い~ をコンセプトとするこのイベントは温泉入浴後、abeが手料理を振る舞うという恒例の流れがいつの間にか出来上がっていた。 第4回温泉ラボのコンテンツが決まらないとき、共同主催者のNに「スパイスカレー作ってよ」と

          カレーを作るきっかけ

          第2話『新しい気持ち』

          うどんを打ち始めて数ヶ月経った頃、就職活動が本格化し始めた。周囲につられて広告代理店への入社を希望していた。別に広告が好きなわけではない。所属していたゼミがそういった雰囲気だっただけである。ただ「広告が得意なことは、人の心を動かすことです」という講師の言葉は、不思議と魅力的だった。人の心を動かす。それまで考えたことのない領域の話だったからかもしれない。以来、その講師のもとでの就職訓練が始まった。 毎日、エントリーシートを書いては添削を受け、修正する。人の心を動かす話を書け

          第2話『新しい気持ち』

          abeがカレーにはまったきっかけ

          abeの日常は、何ら普通の人と変わらない、カレー以外については。朝起きてカレーを食べ、昼にカレーを食べ、夜にもカレーを食べ、深夜飯にカレーを食べるという日も少なくない。多い時では週10でカレーを食べる時も。abeはいつからこんなにもカレーを食べるようになってしまったのか。 幼いころからカレーを食べ続けている、というわけではないらしい。彼曰く、大学4年の夏から急にスパイスカレーにハマったらしい。  abeがカレーにハマったきっかけは、ある番組で特集されていたカレー屋の女性店主の

          abeがカレーにはまったきっかけ

          「アベ・ンジャーズ 全方位型C級(consumer級)調理イベント」イベントレポート

          【イベント概要】 2月7日に行われた「アベ・ンジャーズ 全方位型C級(Consumer級)調理イベント」は大成功に終わった。UMAR VELに所属するプロ自炊家abeが主催の企画である。 自称プロ自炊家abeや饂飩人テウチだけでなく、参加者の中で1品でも料理を作ることができる人は、会場で料理を作り、振る舞うことができる。もちろん、食べるだけの参加も可能だ。 料理作りに協力したり、調理者独自の方法を学んだり、もっと美味しくなるアイデアを出し合ったり、参加者全員が食で何かを得るこ

          「アベ・ンジャーズ 全方位型C級(consumer級)調理イベント」イベントレポート

          第1話『うどんを打つということ』

          彼はうどんを打つ前、お風呂に入って体をキレイにする。ボウルと計量器、計量カップとスプーンと、それから水と塩をテーブルに置く。粉袋から小麦をすくってはかりにかける。水と塩を混ぜる。結晶が解けきるまで混ぜる。まるで魂が抜けるみたいに、ぼやっとした輪郭が水に浸透したらかき混ぜるのをやめる。ボウルに入れた小麦に手を入れてなじませる。小麦の温度や鮮度がわかってきたのはいつからだっただろうか。指先から水かきまでに絡まる粉を感じながらほぐしていく。そうしてやっと食塩水をボウルに入れる。彼が

          第1話『うどんを打つということ』

          プロ自炊家abeの日常

          『ただの学生が自炊家になった理由』  このレポートは食能機関【UMAR VEL】メンバーのプロ自炊家abeに関するものである。機関構成員の観察報告をもとに記載する。  新生活を始める時、人は「自炊するのが楽しみ」と必ず言う。その発言をした者の中で自炊を続けられた者だけが自炊家としての称号を与えられる。  abeはよくいる学生だ。幼い頃から母親の手伝い程度でしか料理には触れていない。だが、やたら食に対するこだわりが強く、母親からはいちいちうるさいと怒られることもしばしば。

          プロ自炊家abeの日常

          第0話 『狂人!”うどん”というサードフェイスを持つ男』

          人生でうどんに費やす時間はどれほどだろうか。 食べるだけならまだしも打つとなれば、1回の打ち始めから終わりまで4時間以上かかる。うどん屋の店主なら、またうどんが子供のころから身近にありご飯と同じような存在の人間にとってなら当たり前の話なのかもしれない。しかし彼は違う。彼は普通の会社員。   彼は千葉県の工務店に勤めるまでは八王子にある大学にいた。成績は上の中。単位を落としたことはなく授業料もいくらか免除されており、またお祭りやイベントのMCとしても活動し、その傍ら都内の公立

          第0話 『狂人!”うどん”というサードフェイスを持つ男』