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創作のかけら

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写真のこと、本づくりのこと……..。展示のお知らせ、報告も。
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本づくりの仕事がしたくて製本の学校に通い始めました⑧ハードカバー写真集に挑戦!修了展のお知らせも

こんにちは、UMA(ゆま)です。この春から製本学校に通っています。目標は来年、ひとり出版社を立ち上げることです! ……という書き出しで去年(2023年)から始めた、自分にエールを送るシリーズ(?)8回目です。ひとり出版社のことは別途投稿するとして、製本学校の一年コースも終わりに近づいたところで、修了展に出展する作品を作ったというご報告をさせてください。 なお、先にお伝えしておくと、この修了展はどなたでもご覧いただけます。一年間一緒に学んだ(楽しかった〜!)同期の仲間だけで

【展覧会レポ】写真と絵の二人展「Rafiki ~ともだち~」に見る「多様性の架け橋になるアートの力」

こんにちは、UMA(ゆま)です。きょうはとても幸せな気持ちになれる写真と絵の展示のご紹介です。 その展示、写真家の加藤直子さんと画家の木下晃希さんの二人展「Rafiki ~ともだち~ 動物を写す写真家と写真を写す画家と」は2023年5月5日から21日まで、京都の知恩院和順会館で開催されています。 同展では、加藤さんが撮影したアフリカの動物たちの写真と、その写真をもとに木下さんが描いた絵が約50点並べられています。 ふたりの出会いは約3年前、木下さんが加藤さんの写真集「S

【サイアノ(日光写真)に挑戦】プルシアンブルーの世界に宿るもの

こんにちは、UMA(ゆま)です。製本に関する投稿が続いていましたが、ひさしぶりに写真の話をさせてください。 私は2011年の東日本大震災以来、福島で写真を撮影、発表してきました。この1年は現地には行っていないのですが、終わりにしたというわけではなく、ここまで時間が過ぎたところで、もう一度、これまでの写真を見直したいと思っていました。 写真家の中には「作品は一度発表したらもう終わり。次を撮らないと」という人もいて、それもわからないわけではありません。でも、しつこいだけかもし

本づくりの仕事がしたくて製本の学校に通い始めました⑦和綴じ蛇腹本の画集、帙入り

こんにちは、UMA(ゆま)です。この春から製本学校に通っています。目標は来年、ひとり出版社を立ち上げることです! ……という書き出しで去年(2023年)から始めた、自分にエールを送るシリーズ(?)7回目です。そろそろ会社設立のことも具体的に考えつつ、手は動かそう!というわけで、今回は和綴じの蛇腹本を作りました。 収める作品は、甥っ子アーティスト、木下晃希にふたたび協力してもらいました。内容は、昨年12月にハードカバーの画集を作った時とほぼ同じです。その時の本はこちら(↓)

本づくりの仕事がしたくて製本の学校に通い始めました⑥和綴じ写真集、函入り

こんにちは、UMA(ゆま)です。この春から製本学校に通っています。目標は来年、ひとり出版社を立ち上げることです! ……というような書き出しで去年(2023年)から始めた、自分にエールを送るシリーズ(?)6回目です。製本修行、年末年始もひとがんばりしました! 今回は、昨年暮れに埼玉県の小川町に行った時、古い細川紙が手に入ったので、それを使って和綴じの写真集「しんと悲しみが満ちる地へ / In Silence and In Sorrow」を作りました。(ちなみにこのシリーズは

本づくりの仕事がしたくて製本の学校に通い始めました⑤ハードカバーの画集に挑戦!

こんにちは、UMA(ゆま)です。この春から製本学校に通っています。目標は来年、ひとり出版社を立ち上げることです! ……という書き出しで、自分にエールを送るシリーズ(?)5回目です。製本修行、なんとか続いています! 今回のご報告(?)は、いよいよ角背上製本! 背中がフラットなハードカバーの形で、甥っ子アーティスト、木下晃希の画集を作ってみました。中におさめたのは、今年の9月、松坂屋上野店のアートスペースで開催された個展『KOKI ZOO』の展示作品です。 順番を考えたり、

本づくりの仕事がしたくて製本の学校に通い始めました④フランス装で写真集

こんにちは、UMA(ゆま)です。この春から製本学校に通っています。目標は来年、ひとり出版社を立ち上げることです! ……とかいう書き出しで、自分にエールを送るシリーズ(?)4回目です。製本修行、挫折せずに続いています! 今回のご報告(?)は、福島を撮った一番新しいシリーズ「記憶の方舟」の写真集を作ったこと。フランス装という手法(本の背に糊をつけて表紙を貼り、表紙の三方は折り込んで仕上げる方法)を使っています。 フランス装については、学校で習って以来、「軽やかな感じがカッコ

【フィルム族の苦悩】さよならコダック、よろしくイルフォード

こんにちは、UMA(ゆま)です。ひさしぶりに本業の写真の話をさせてください。といっても、興味のある方がどれだけいらっしゃるか、大いに疑問な「フィルム」のことです。 私は自分の作品づくりについては、いまでもフィルムカメラを使っています。愛機はCONTAX645という中判カメラです。もっぱらモノクロで撮るので、フィルムはコダックTMAX400。この組み合わせは、CONTAX645を手に入れた2007年から変わっていません。私にとっては安定の組み合わせです。 ところが、絶滅危惧

本づくりの仕事がしたくて製本の学校に通い始めました③「美しい本」にあこがれて

こんにちは、UMA(ゆま)です。この春から製本学校に通っています。目標は来年、ひとり出版社を立ち上げることです! ……とかいう書き出しで、自分にエールを送るシリーズ(?)3回目です。まだ挫折せずに絶賛精進中!今回は、最近作った『木から紙ができるまで』の本を見ていただきたいと思います。 じつは私は紙、とくに和紙が好きで、これまでの手製写真集にも使ってきました。時々、紙漉きを習いに行ったりしています。それがご縁で、紙漉きワークショップのお手伝いをすることもあり、その時に私の紙

本づくりがしたくて、製本の学校に通い始めました①紙ばさみ、和綴じ、蛇腹本

こんにちは、UMA(ゆま)です。春になって生活が変わった方も多いのではないかと思いますが、私もちょっと変化がありました。製本の学校に通い始めたのです。今日はそのお話をさせてください。 授業は隔週で1年間。隔週といっても、ひさしぶりの学校通いで2週間に1回というのは、案外ハードです。夏には合宿、1年後には卒展もあります。 まだ4月の2回を終えたところですが、1回目は紙ばさみ、2回目は和綴じ製本を教わりました。どちらも自分でやっていたものの、習ってみると、もっと手早くきれいに

本づくりの仕事がしたくて製本の学校に通い始めました②フランス装

この春から製本の学校に通い始めています。目標は来年、ひとり出版社を立ち上げることです! 少しずつ周囲にも言ってみたり(ここでも書いてみたり)して、外側から気持ちを固めつつあります。具体的な目標があると、学校に行くのでも、自分の気持ちの入り方が違います(個人の感想です)。とはいえ、できなくても、誰に迷惑をかけるわけでもないので、そのあたりは気楽に……。 さて、その製本学校、このあいだは「フランス装」を習いました。背のボンドだけですべてを留めて、あとは折り込んで仕上げます。こ

カメラを持ちかえると撮りたい桜の絵が変わる? sx-70とRX100IIIとF3と

こんにちは、UMA(ゆま)です。桜の季節ってやっぱり特別ですね。写真を撮る人にとってはシャッターを切る回数が圧倒的に多くなる季節でもあります。楽しいですよね! きょうは、カメラを持ちかえると、撮りたくなる桜の絵が変わりませんか?というお話をさせてください。歴代のカメラで撮ってきた写真を見ていると、ふとそんなことを思ったんです。最終形のイメージが変わるからでしょうか。 そんなわけで、ここからは、カメラごとにこれまで撮ってきた桜の写真を振り返ってみようと思います。どうぞよろし

【埼玉県東秩父村】和紙の里で楮の刈り取り体験

 もともと紙が好きです。とくに和紙が好きで、写真のプリントや写真集など、作品づくりにも使っています。今年は紙漉きにも挑戦しました。そうして、その奥深さを知り、ますます興味を深めていたところに「楮の刈り取り、やってみますか?」という嬉しいお誘いが舞い込みました。「行きます!」もちろん即答です。  うかがった先は埼玉県の東秩父村。外秩父の山々に囲まれた、自然豊かな村です。東秩父村は、隣接する小川町ともども、1300年以上の歴史を持つ和紙の里で、この地域で古典的な技法で漉かれた紙

イタリアで写真展に参加しました

こんにちは。UMA(ゆま)です。きょうは、イタリアで写真展に参加したので、そのお話をさせてください。FBで短いお知らせは随時していたので、それもはさみつつのご報告です。 その写真展は「North East South West - over the edge」という企画展で、イタリア国外の作家4名が10点ずつ展示をするというものでした。私のほかは、アメリカからDave Jordano、ナミビアからMargaret Courtney-Clarke 、ロシアからMaria Pl