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パンダが天鳳位になる日⑨鳳凰卓メンタル崩壊編


『悪とは何か』
『弱さから生じる、すべてのものである』

二度目となる九段、磨き直した自分がどこまで戦えるか。


前回よりも明らかに手応えを感じたこの九段は楽しかった。
ポイントも九段配分でかなり増やすことができた。
「このまま勢いに乗ってこの崖を登り切れるかもしれない」
とも考えていた。


しかし、2か月経った頃。


失速。


ジワジワとポイントを削られていき400戦。

2014年3月26日 9828戦目。

八段へと降段。

絶望___

否、降段した僕は全く心折れていなかった。
この2回目の九段はそれだけの手応えを感じさせた。

そして自信のままに200戦。

2014年5月11日。10042戦目。
2か月で九段から落とされた僕は、2か月で三度目となる九段に返り咲いた。

九段へ昇段した僕は、十段への崖に三度目となる手をかける。

険しい。

手応えを感じていたはずだが、今回も終わりの見えない崖。
やれることはやった。今の自分が一番この崖を昇る力があるはず。

全身全霊で打ち続け約200戦。

2014年6月5日。10227戦目。

僕は八段へと落ちていた。

…悔しかった。崖の終わりが一瞬も見えなかったことが悔しかった。この配分に流されるまま落ちていった自分が悔しかった。

三度九段の称号を失い、今までの自分が全て否定されたような。そんな心境だった。

この頃になると自分より後から鳳凰卓に登ってきた者が、崖を登り切り十段へと成っていく姿を見ることもあった。

たかがゲームだろう。そんな風に割り切ることができなかった。

そしてここから自分に風が吹くことがなくなり八段降段の800戦後。

2014年11月8日。11054戦目。

約3500戦ぶりとなる七段へと降段。

ピキピキ


なーーーーにがやねん!!


アホか!

やってられるかこんな運ゲー(※)!
(※運がある奴が勝つだけの欠陥ランダムゲーム)

運あるやつが十段なるだけやないか!!


こうしてついにゲームのせいにし、メンタルブレイクパンダが完成した。

この頃になると麻雀の話の為だけのTwitterアカウントを作り、自分以外の九段十段の成績を調べ誰が一番運だけをしているか、自分の運だけランキングはどこらへんかを調べるようになっていた。

当時の鳳凰卓東南戦3000戦以上の安定段ランキングで自分と同じくらいの安定段位の人はもれなく十段になっていたのでめちゃくちゃキレた。

おまえらなあーーー!おまえらなあーーーーーーー!




くやしいです!!!



泣き


ここから、絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に十段になってやるという妄執のパンダの物語が幕を開けるのである。




次回→パンダが天鳳位になる日⑩最後の七段編へ続く。
番外編→エピソード9.5 パンダがパンダになる日

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