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存在を亡くした悲しみと向き合い、受容し、サバイブしていくための良書3冊を選んだ 《書評:『悲しみの秘儀』 、『きのこのなぐさめ』 、『怖れ』》
長く飼ってきた猫を亡くした。 子のいない自分と妻にとって、どんなときであっても慈しむことのできる生命というのは、かけがえのない存在だった。 妻と、互いに感情の底が抜け、どう現実と向きあえばよいかわからなくなったような日々を過ごした。心に猫の形をした穴があき、穴の「へり」から血と痛みがどうどうと流れ出して、自分ではとても止める術もなく、ただただじっと堪えるほかはなかった。 しかし日々が過ぎ、時が経つにつれて、心の穴は美しい猫の形をしたまま、傷は徐々にかたまって生乾きになっ
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