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9言語ラジオ学習日記 (第4週): いろは

さぁ、1ヶ月め最後の週。
4月号のテキストはこの週の分までだ。ここを区切りとして、これまで学んだことの復習の週としている講座もある (スペイン語・イタリア語)。

実際、1ヶ月もやっていればそれなりにまとまった量の学習をしていることになる。

週に3回講座があるドイツ語・スペイン語・フランス語・イタリア語・ロシア語は 15分番組を週3回、これを4週間だから 180分 (= 3時間) の蓄積だ。週5回の講座があるハングル・中国語では通算 300分 (= 5時間) に達してる。
週1回のポルトガル語 (15分番組) は 60分 (1時間)、アラビア語 ( 30分番組) は 120分 (2時間) と少々控えめではあるけれど、それぞれの言語の響きに親しむには十分な分量といえる。
この1ヶ月間、ラジオを通じて語学のシャワーを浴び続けているわけだ。9言語もいっぺんだとそれはもはや語学の滝行のような気もするが。

そんなわけで、4週間の積み重ねの中で、いろいろな言語での自己紹介や挨拶の言い方、数の数え方や質問の仕方、そしてもちろん、発音の基礎にも触れてきた。
あと文法的なところでいうと、人称代名詞や指示詞だったり、名詞の姓の概念だったり、動詞の基本的な活用だったり。
初月でここまで進むもんだなあ、と少し感慨深い。

ここまでやってみて思うのは、ローマ字を使う言語のアドバンテージはやっぱり大きいということ。

ドイツ語・スペイン語・フランス語・イタリア語・ポルトガル語を学習するにあたっては、英語のアルファベットとの差分をさらっと学ぶぐらいでどうにかなってしまう。そのうえで、記法や発音の特殊ルールをちょこちょこ勉強すればよいのだ。

一方で、キリル文字 (ロシア語の文字) やハングル、アラビア文字に慣れるまではどうしたって辛抱が必要だ。
ロシア語講座では3週めまでかけてキリル文字を説明してきたし、ハングル講座は4月最終週になってもまだまだ新しい要素が出てくる。アラビア語に至っては4週間やってきて(28文字のうち) 12文字しかやってない。先は長い。

ただでさえ不慣れなアラビア文字だが、第4週は特に難関だ。

出典: NHKテキスト『アラビア語講座』 2022年4-9月号 p38

カタカナで書くと全部「ハー」としか書きようがない。
教える側もさぞ大変だろうなあ、と余計な同情をしてしまう。

余談だが、A からZ など一連の文字のことを英語では Alphabet (アルファベット) というけれど、他の言語でも同じような言い方をする。
フランス語は英語と同じつづりで Alphabet (アルファベ) 、イタリア語では Alfabeto (アルファベート) だし、ロシア語でも алфавит (ローマ字にすれば alfavit だ) となる。アラビア語でもアリフバーと言うのを知ったときは感動してしまった。

この "アルファベット" という言葉だけど、もとをたどれば「アルファ」と「ベータ」をくっつけた言葉だ。先頭の2文字でもって文字全体を指し示す表現にした、というわけ。

日本語でも仮名全体を指すときに「いろは」って言ったりもするし、このへんの発想は洋の東西を問わないんだなあと思えて楽しい。
ん、でもそういえば「いろは」とは言うのに「あいう」とは言わないよな。どうしてなんだろう (誰か知ってたら教えてください)。


第4週のポイント!

表現あれこれ

  • ロシア語で「おや」「あら」といった間投詞は ой (オーイ) という。日本で不意に「オイ」とか言っちゃうとケンカになるから気をつけよう……。

単語あれこれ

  • ドイツ語で「携帯電話番号」は Handynummer 。辞書を引いてみたら、どうやら handy で「携帯電話」という意味になるみたい。独特!

  • スペイン語で「(金額が) かかる」「(値段が) 〜である」は costar 。つまりカタカナ語でもおなじみの "コスト"だ。動詞として活用されると (たとえば 3人称単数なら) cuesta となる。
    語根の母音が変わるのはスペイン語の動詞活用によくあることだけど、外来語としてもよく使う単語がこんなふうに語形変化するっていうのが、結構新鮮。

  • スペイン語はスペインだけでなくラテンアメリカでも幅広く使われるだけあって、同じものでも別の言い方がいろいろあるっぽい。スペインだと「バナナ」は plátano という男性名詞だけど、ラテンアメリカの一部では banana という女性名詞、あるいは banano で男性名詞になっているところもある、とのこと。どれで覚えりゃいいんだー(笑)。
    ちなみにこの plátano という語はラテン語の platanus (「プラタナス」) から派生しているようで、バナナの木もプラタナスの木も葉っぱが大きいことからこの言い方をするようになったのではないか、という説が辞書に書いてあった (参考: 小学館 『西和中辞典 第2版』)。
    バナナの葉っぱ、プラタナスの葉っぱはそれぞれこんなだ:

  • ロシア語で「働く」(1人称単数) は рабо́таю (らボータユ)。
    これ、"ロボット" の語源になったチェコ語 robota (「(強制)労働」「奴隷」) の関連語じゃん!すげー、こんなふうに日常的に使う単語なんだ!


第4週の聞きどころ!

アラビア語: そういう問題なのか

(خ (ハー; khaa') の発音練習をしたあとで)
アラビア語はこのようにのどの奥の方で発音する音が多いので、くれぐれも風邪をひかないように気をつけてください。
アラビア語講座 『話そう!アラビア語』 第4課 ('12:30 ごろ)

うん、健康第一ですよね。


いろいろありながらも 1ヶ月分の内容を聴き終えた。がんばった!

講座をラジオを聴くだけだったらながら作業でも十分できるし、リピート練習もそれなりにやれるものだ。
ただ文字の習得もするとなると音声だけじゃ何ともならないから、そこはしっかり机に向かってやらなきゃいけないなー。

ハングルもアラビア文字も、まるで暗号解読みたいになりながら一つ一つやっている。早く「読める、読めるぞ!」と言えるような領域に辿り着きたいぞ。

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