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個人開発だけで食べていくにはどう稼ぐのか?Vol.1

個人のゲーム開発だけで食べて行くことは可能なのか?

今回は、そんなテーマに切り込んでみる。SNSを検索すれば、いくらでも個人開発で食べてますっていう人はたくさん出てくるし、私も遠からずそんな人間の一人。 

ということで、

個人開発で食べていくにはどう稼いでいくのか?について少し記事を書いてみる。

ちなみに何を作るべきかについて触れていないだけでなく、アプリ開発経験を元にしたコンサル販売、商材、グッズ販売、バイアウトを目的として開発といった収益方法の詳細は除外する。

実はゲームが売れなくてもこの周辺関連で収益を稼ぐことの方が実は圧倒的にコスパが良かったりもする。

けど今回はそれは除外。シンプルにアプリだけの収益とする。


テーマ|月収30万円を得るには?

たとえば30代前後の人でもある程度安定感ある売り上げ目標として、月収30万円を稼ぎたいと考えた場合、アプリリリースをする場合は月商で約35万円ほど必要になる。

(ちなみに月収月商は違うから覚えておこう!)

アプリとしてゲームをリリースする場合、売り上げからプラットフォーム手数料としてApple、Androidに支払い手数料が15%が発生する。(2021年7月からGoogleも年商1億以下であれば手数料が15%)

このプラットフォーム手数料だが、たとえばどこかのプラットフォームで販売した場合も同様にかかるので覚えておきたい。

それこそPS Store、Switch、Steamなども一緒で手数料はかかる。手数料が嫌だということで、自力でサービス展開、販売するのも別に構わないが、結局は顧客からの課金決済システムとしてシステム導入をするとそこで手数料がかかるので結局は一緒。

ということで、とりあえず月商35万円を目指す道を考えてみることにする。


1|ゲーム内の収益手段を知る

まずは収益手段。下の2つがアプリ内から発生する純課金メニュー。


a:アプリ内課金

アプリ内で使えるポイント、またはオプションメニューを販売して収益を上げる部分。ゲームではポイント販売からガチャで収益を上げる部分、サブスクプランで月額メニューやオプション設定が使えるようになるといった箇所に該当する。


b:広告収入

アプリ内に広告を表示させてユーザーに視聴、またはクリックしてもらうことで収益を上げる広告収益。ブログでいうとアドセンス のような部分で、アプリの場合はGoogle AdMob、Unity Adsなどを利用することが一般的。


c:広告収入2

場合によっては純広告のような展開もできるが、それを行うには営業、コンテンツ管理、広告を出すクライアントとの交渉等がもろもろ発生する。

さらにはそこにもっていくためには、それなりにバリューあるメリットを提示できる必要がある。とはいえ、こういう手段もあるんだということを一応お伝えしておきたい。

個人開発だと上の広告収益はGoogle AdMob、Unity Adsなどを利用した広告モデルがやりやすいのは言うまでもない。


2|収益構造を因数分解する

あとはシンプルに35万円を達成するために必要な数字をかき集めるだけである。アプリでリリースすることを前提で計算式を書いてみるが、必要な要素はこちら。

売上=
(i)アプリユーザー数 × (ii)課金者数 ×
(iii)課金単価

この数式を分解しまくれば
いくらでも分解できるのだが、超絶ざっくり書くとこれ。

広告収入の場合は

広告売上=
(i)アプリユーザー数 × (ⅳ)視聴者数 ×
(ⅴ)視聴単価

補足としては課金者にたどり着くためには
課金率が存在し、広告の視聴数には視聴率が絡んでくる。

課金率も視聴率もアップするためには
アプリ内での工夫が必要となる。


3|課金単価の設定

販売商品について、価格はある程度開発者が自由に設定できるが、それに見合ったサービスの設計が必須。個人開発では高い金額設定に見合うコンテンツ設計が難しいため、薄利多売になりがちだが、徐々に高額商品や高額でもサービスが成り立つ設計を運営で盛り込んでいきたい。

また広告の視聴収入においては広告単価がある程度決まってしまっているために収入を上げるためにはユーザー数を増やし、視聴数を上げることがスタンダードな作戦となる。この辺はブログの閲覧やYouTuber的な戦略にも近いところはあるし、そのマーケ戦略が活かしやすい分野でもある。

アプリの場合は利用してもらうことが前提になるため、Webサービスと比較して課金ハードルが高い点には注意しておきたい。つまり運用コストが高くなりやすいということだ。


4|どれぐらいの人に利用いただく必要があるのか?

目標の35万円を達成するためには、仮に一人1000の収益を上げるためには何をどうすればいいのか?については誰でも計算できると思うが、結構果てしないハードルだったりもする。

基本的に取れる施策はすべてやることが理想的。広告収益を上げる仕組みを入れながら、課金商品も用意する。ユーザーの反応を見ながら改修を行い、サブスクプランを実装していく。その土台をベースにさらなる機能を拡張する。告知する。のループを延々と回す。

この地道な努力が目標達成に必要なアクションとなる。


5|収益を加速させるには

認知度を上げるための広告やPR活動を行いたい。それによって集客、収益の構造を早く大きくできるからだ。

これが事業規模になると、人を雇って運営の一部をお願いしたり、PRや広告運用を任せたりして、自分はまた得意な部分や開発に専念するといったことでだんだんとチーム化。収益構造も大きく、盤石にしていく、といったことが会社への第一歩だったりもする。

ただ今回は個人開発に視点を向けているので、あとは自分がどこまでやるか?どこまで時間を注ぎたいのか?などで匙加減をとればいいだろう。


6|まとめ

・個人のアプリ開発で35万円を上げるためには商品販売と広告実装で収益をハイブリッドで上げていく。

・課金構造は簡単な計算式でシミュレーションする

・収益構造を上げるためには広告展開などで速度を上げていく


アプリの作り方の流れ、マーケの基本設計については下記の記事をご参照いただければ幸いである。



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