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英語アプリをエンタメと紐づけて運営した結果(次はメタバース進出を目指す)

教育ゲーム、教育アプリの開発をしています。

いつもなら教育教材の紹介なら教育よりの観点から記事を書かれたり、紹介することはあると思いますが、今回はゲームプロデューサー的な目線で記事を書いたみたいと思います。

私が現在取り組んでいる仕事の1つに『マグナとふしぎの少女』という小学生向けの英語学習アプリの企画・開発があります。

後述しますが、アプリの開発とリリースだけではなく、遊んでいたらいつの間にか英語力がついていた!とか、英語に関する興味や考えが変わっていたということが目的のサービスとなっています。

この動画だけ見るとどこが教育なん?

みたいな感じですが、このゲーム、できる限りゲーム的なエッセンスを楽しんでいたらいつの間にか英語力がアップしていること、または英語に関する興味を持っていただけることを意識したゲームデザインです。

ゲームで目指す結果ではゲームデザインとは言いますが、マーケティング的な視点で言えば、プレイヤー側の成長デザイン、カスタマージャーニーマップとも言いますね。

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スゴロク風のマップで、ものがたりや学習的遊びを繰り返していくうちにプレイヤー自身も成長していきます。

なんで小学生向けなん?

本アプリは入り口が6歳以上推奨です。実際は大人まで楽しめるようなコンテンツ、学習範囲に対応していますが、入り口はあくまで小学生など低学年です。

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小学生向けゆえ、親御さんが触ること前提で構成しており、言語にはルビがふっています。みまもり設定もあり。

その理由はなぜか?ですが、嫌いになる前に英語に興味を持って欲しいことや、「あぁ、英語ってこんなに身近なんだ」とか「なんかしらないけど遊んでいたゲームで言葉を知っていたから授業でも悔しい思いをしなくて済んだ」とか、そういう狙いがあったりします。

基本的に人間、嫌いになったものをひっくり返すことがかなり難しいですし、勉強っていう堅苦しい型にハマった時点でかなり窮屈な思いをたくさんしてしまいかねないわけです。

そういう気持ちを少しでも緩和するため、思わせないために、見た目も派手に、そしてかなりリッチに作っています。

クオリティと学習効果が必ずしも深い相関があるわけではありませんが、演出やリッチにしよう。そういう製作者の思いや理念がありますので、かなり力入れています。

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テスト。復習もあり。CEFR(言語能力を評価する国際指標)、学習範囲は小学生〜中学生〜高校生〜大学生までの実データとも連携しており目安が分かります。

世界観と「ものがたり」と呼ばれるアニメは3Dモデル、3Dアニメで製作していますし、バトルゲームはクラロワ風のバトルが対戦でも楽しめるものです。

学習要素もしっかりと作り込んでいて、大学の先生等の監修を受けていたり、AI要素を盛り込んでいたりで、アプリだけでもしっかりと英単語英語フレーズが身に付く仕組みになっています。

しかしながらベースはエンタメであり、それを親しんで触っていると英語力や興味が高まることが真の目的です。

超充実の物語を完備

当初の開発設計からものがたりを充実しようという狙いがあったので、物語にめちゃくちゃ力が入っています。最初は日本語が多いですが、徐々に英語と日本語が混じりながら展開し、Season2は英語多めの展開になっています。

小学生には難易度が高いかもしれませんが、雰囲気を楽しみながら、その英語やフレーズは触っているうちに学習できるという設計にしていますので、興味を持ってもらえたら恩の字。という感覚。

現在は、2022年12月時点でSeason2まで存在していて、3Dアニメの数だけで70話ぐらいあります。声優さんも40名ぐらいかけていてますので、見ているうちになんとなく世界が好きになったり、キャラクターに愛着を持っていただくことも目的にしています。


ちなみにその物語、無料のダイジェスト約40話ぐらいYouTubeで見れます。

〜あらすじ〜

ある国から逃げてきた英語しかしゃべれない少女が、日本語しかしゃべれない人たちと交わり、自分がいた国に戻るために冒険を繰り広げるというもの。

少女は英語だけしかしゃべれない。主人公は日本語しかしゃべれないので、そこでコミュニケーションをとりながら、いろいろなことに巻き込まれながら世界に戻る方法を模索するというもの。

余談。少女の国には「マスターブック」というゴーカイジャーでいうモバイレーツなものが存在しており、それを悪用しようというものから守ろうとしています。それを少女が手にして飛び出してきた。一方レンジャーキーみたいなものに該当するレジェンズカードというものを集めることで、世界の偉人の力を召喚可能になる。それをバトルで使います。

産学共同でも行っているプロジェクト

そしてこの『マグナとふしぎの少女』ですが、このアプリの原作をモチーフにして学校劇もやっています。

全国の小学校を回ったり、ホールをお借りしてプロジェクションマッピングを使って英語ミュージカルを行っています。

学芸大学等にもご協力いただいて、英語に対する興味喚起、モチベーション、アクティブラーニング等につながるのかなどの影響を調査しています。

延3万人ぐらいが視聴いただいておりまして、しっかりと英語にたんする興味訴求もできたいたりします。

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ちゃんとゲームの主人公に扮したキャラクターが登場してしっかりとロールプレイします。大事なセンテンスなどはその場で発音してもらうだけではなく、なんで異なる言語で話をしあうのか?といったことを楽しく演じていきます。

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学校劇はご連絡をいただければ出演検討可能です。体育館などでも講演していますので、興味があればどうぞご連絡ください。

オンラインのアトラクションにも紐づけている

さてこのアプリですが、学習効果を最大限にひっぱりあげるために2019年からあることをやりました。

それがオンライン英会話アトラクションの導入です。

単なるオンライン英会話かい! と見て取れるかもしれませんが、単なるスライドショーを使うだけとか、ZOOMを使ったアウトプットだけの場所なのか?というと、こだわりの異なるところが多々あります。

1つ目は、OBSなどを使った演出でゲームっぽい要素が楽しめることです。

OBSってVtuberとか、動画配信する時のツールですが、これを活用してゲームさながらのアトラクションや演出が楽しめるようになっています。

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マグロボSS

オンラインアトラクションでは、ものがたりの舞台が設けられており、参加者はバイリンガルナビゲーター+ネイティブ講師と共に仮想の冒険に出かけます。

その際に演出でゲームさながらのエフェクト、SE、なぞが出題され、それをみんなで英語を使って解決していく。質問や回答を英語を使って解いていくというロールプレイをしながら自然と楽しく英語力を鍛えていく形です。

こちらもある程度の段階的なカリキュラムを設計していますが、町の英語学習などに引けを取らない内容、構成、サポートが受けられます。

結果として今は3桁以上の参加者さんが長い期間、英語の時間を楽しみにするようになっており、アプリとセットで英語力をどんどんと高めていっています。

>アクティブイングリッシュの詳細
>英語力の成果

才能が花開くきっかけを1つでも多く

すごくざっくりとした紹介しかしてきませんでしたが、『マグナとふしぎの少女』の開発、運営経験と、オンラインアトラクション英会話(アクティブイングリッシュ)の運営を経て感じたことは、エンタメと学習を一緒にやろうとしたら、事業者側の効率は圧倒的に悪くなることです。

それはなぜかというと、遊びは遊びでやった方が効率はいいし、学習は学習に特化させた方が圧倒的に無駄がなくなるわけです。

だから学習アプリはmikanやスタディサプリ が圧倒的ですし、遊びはシンプルにゲームソフトやゲームアプリが圧倒的多数存在するわけです。

じゃぁなんでわざわざエンタメと学習などを組み合わせてやろうとしているのか、そこに本気になっているのか?というと、苦手な人にとってはとても効果的に働いていること。興味をより強く持てるようになるにはうってつけの教材になっていること、が証明できているから。

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ゲームの中ではレジェンズカードと呼ばれる偉人カードが登場。入手することで偉人をバトルで召喚できるようになる。

これはよくある歴史を漫画で学ぼうとか、三国志で武将の名前を覚えたとか、桃鉄やっているといつの間にか全国の地理や名産品を覚えるようになったとか、そういうことがいっぱいあったからですね。

遊びも勉強になるし、勉強も遊びになるんだということは多くの人が経験していること。これは漫画などでもそうだと思いますが、こういう学習と教育の境界線を薄くするというか、なんかのきっかけである物事が好きになるきっかけを1つでも多く作りたいということが最大の理由でもあったりします。

将来像はメタバースへの進出

いろいろなものを通してわかったこと、私もオンラインゲーム 、ゲーム開発や運営を100タイトル以上やって気づいていることですが、リアルタイムなコミュニティ、コミュニケーションから得られる興味、学習効果の大きさをすごく実感しています。

これはオンライン英会話でのロールプレイでも思ったことですし、ゲームを通しても気づいたことですが、学習効果がデザインされたコンテンツに触れ続けていると確実にその効果は出るのだろうということ。

それは些細なことからかもしれませんが、そういう教育、学習効果などが高まるエンターテイメント風のコンテンツが多く出ること、触れる環境を用意することでよりその輪は広がろうだろうと感じています。

今はVRで英会話とか、3Dで英会話とかいろいろなものも出始めていますが、真剣にやっているところはまだまだ少ないので、そういう分野にも注力することで、「なんか小さい頃にあれをやっていたおかげで今の自分があるかもしれんな〜」なんて、薄々気づいてくれるような人が多く出てくれたらいいなと感じています。

と同時に、『マグナとふしぎの少女』は世界観もしっかりあるし、ロールプレイがよりやりやすくなることでより実現できる世界ができるかもしれないということでメタバース側へも積極展開していきたとも感じています。

興味がありましたら、ぜひお声かけください。一緒にお取り組みできることを楽しみにしております。


ご紹介、お仕事の1つ。

①いつの間にか英会話アプリ『マグナとふしぎの少女』
アクティブイングリッシュ『マグナパーティ』
③英語ミュージカル

いただいたサポート費は還元できるように使わせていただきます! 引き続き読んでいただけるような記事を書いていきたいと思います。