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クリックアンドコレクトについて考えてみた

今回は、「クリックアンドコレクト」という仕組みについて、考察したことを書いていきたいと思います。

・そもそも、クリックアンドコレクトとは?

クリックアンドコレクトというのは、ECサイトで商品を購入した後、自宅以外の場所でその商品を受け取る方式のことを言います。自宅以外の場所で、というのは例えば宅配ボックスや実店舗での受け取りことです。

オムニチャネルというリアルとネットの情報を融合し、顧客に最適な提案をするための施策として用いられることもあります。

英語の記事では「Curbside pickup」と表記されているモノがこのクリックアンドコレクト方式になります。私が過去に「Curbside pickup」として紹介した方式が、クリックアンドコレクト方式です。

・ウォルマートの導入事例

海外では「Walmart」が代表的にこのクリックアンドコレクト方式を導入しています。
株式会社10Xの調査によると、Walmartは3200店舗にこの方式を導入しており、他のスーパーマーケット会社より群を抜いて多いことが分かります。

米国全体では、ECの売上が2021年1月前年比で79%増えています。
だからこそ、このコロナ禍でも、2021年1月期の売上が前年比6.7%増の5591億ドル、営業利益が前年比9.6%増の225億ドルを達成出来ているのでしょう。

2020年1月時点での売上は5239億ドルで、仮にこの内5%がECの売上だとするならは、262億ドル。262億ドルが79%成長すると、207億ドルの売上が伸びる。
もちろん仮定にすぎませんが、これが近似していた時、ウォルマートの2021年1月売上上昇の6割はEC売上に起因いていることになります。
逆に言えば、ECの売上がなければここまでの成長はなかったということ。クリックアンドコレクト方式も大きく貢献したことだと思われます。

日本では、イオンが先駆けて導入していますが、導入率が1.6%と非常に小さいことが分かります。

・クリックアンドコレクトをどう使えるのか

オンラインで注文出来て、リアルで受け取れる、ということを考えたら、仕事終わりや外出の帰りに立ち寄れたら便利そうだなと思います。

日本は人口密度が高く、スーパーやコンビニが割と近くにある人も多いと考えられるので、配送がなくてもどこかに出かけた帰りに立ち寄れるという場面も多そうです。

「ゴーストレストラン」という、客席のないデリバリー専門のレストランがありますが、これに似た形で「ゴーストスーパー」というものが生まれれば、これに近いものになるのではないでしょうか。
オンラインで注文したお客さんが店先で受け取るための限定的な店舗で、内装や通路などを作る必要がないものです。倉庫みたいな形で。
注文が入ったら、その商品をピックアップしてお客さんに渡す、直接でなくともボックスを用意していつでも受け取り可能にする。
店舗側は配送システムを作る必要がないので、自店舗で待っているだけでよいものです。
立地が大切になるモデルではあるでしょうが、できたら面白いなと思います。

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