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モーニング日本茶が成り立たない理由の根底にあるもの

どうも、ウクモリ ヒロオです。

昨日は 、いつも通っている共創施設で、とても興味深い話が聞けました。簡単にいえば、日本茶を飲む人、作る生産者がどんどん減っているということ。特に昔から続く、急須から注いで飲むような人はさらに減っている・・・そんなことを聞きました。

素朴な疑問として、なぜ減っているのかをお会いした方に聞いてみたところ、結果的にはブランディングが出来なかったからではないかという考えを教えていただきました。簡単にいえば、コーヒーの業界はとても頑張って、世間に朝飲む習慣を広めただけでなく、スターバックスのように香りを楽しむ・・・そんな付加価値が付きやすい文化までも作り上げました。

日本茶に魅力がないわけではなく、現に海外では注目されていることから、国内ではリブランディングが迫られている状況だと言えます。ペットボトルのお茶は一定数売れる訳ですから、市場がない訳ではないとも思います。興味深かったのは、お茶の生産者・販売者共に、元気な会社は海外向けの需要開拓に熱心だという状況。確かに、自社の収益を上げていくためには、必要不可欠な販路かもしれません。ただ、それをやればやるほど、国内が廃れていく・・・その状況を彼らがどのように見ているのかが、とても気になりました。

私は2005年、中国にあった生産拠点2カ所の株式を台湾のパートナーに売却しました。当時は日系企業の中国進出がまだ続いている状況下で、私の決断に対する周囲の反応はとても冷ややかだったことを思い出します。当時のセオリーを無視した訳ですから、当然なのかもしれません。ただ、出張するたびに現地の経営者たちと寝泊まりしながら生活を続けていた私からすると、あの時の国内回帰という選択は、決して思い付きではありませんでした。

あれから15年以上が経過した今、あの時の判断は「今のところ」間違っていなかったように感じます。むしろ、あの時に国内回帰出来たのは、絶妙なタイミングだったともいえます。退路を絶ったからこそ、スタートアップ支援やアドバイザー業務など、新たな基軸も打ち立てることが出来ました。

そんな背景もあるからこそ、私は日本茶業界が海外に固執する姿勢もまた疑問に思うのです。

お会いした方は、日本でもっと日本茶の素晴らしさを知って欲しいと積極的に活動している方です。ディスカッションの中で、「お茶は無料で貰えるものという認識が強い」とも仰っていました。ただ、かつてペットボトルの水やお茶なんか売れないよと言われていた時代を知っている世代からすると、それもまた違うように感じます。

結果的には、一番の当事者が根底にある課題を明確に可視化出来ているかどうか、そもそも日本茶の日本での価値を理解しているかどうか・・・その点がコーヒーとの大きな差につながっているように思えてなりません。逆にゲームチェンジにつながるような仕掛けが実行出来れば、おそらくはまだまだ市場性があるんじゃないかとも。

その点、誰かが仕掛けを作ることが出来るんだろうか・・・そんな不安を強く覚えました。部外者が勝手なことを言ってスミマセン。

こんなことを語りつつ、今日のnoteを終えたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。感謝!


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