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#私のハンドメイドストーリー

自分の浮世絵の復刻について②

自分は木版画摺師として様々な下請けの仕事をしていますが、夢は材料の復元を通して江戸時代の浮世絵を復刻する事です。
市場に出回っている復刻版浮世絵版画のほぼ全てがオリジナルとは異なる材料で作られています。考えや事情は色々ありますが、材料含め復元するのが本当なんだと思っています。
「復刻」と複製品作りは違います。また老舗の版元とベテランの職人が作れば本質的なものが出来るというものでもありません。(これ

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自分の浮世絵の復刻について①ー制作コンセプト

浮世絵はとても経年変化の影響を受けやすいものです。美術館等で普段目にされる浮世絵は退色やその他の変化を経ており、出来上がった当初の本来の姿とは違います。それは現代では見ることができなくなったものです。
しかし同じ材料と手法を使えばそれらを蘇らせることができます。
「復刻」という作業を通せば、現代では見ることができなくなった本来の浮世絵の姿を見ることが出来るようになります。
ここに復刻の意義があると

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失われた浮世絵の真実を求めて

1987年ー大阪府出身
19才ー本との出会いがきっかけで浮世絵の復刻を開始。
21才ー彫師主催の木版画教室に一年間通う。
23才ー大学を中退し木版画摺師に弟子入り。修行の合間に彫りの稽古を独学で行う。
27才ー江戸の浮世絵を甦らせるべく彫り、摺り、素材における研究を開始。
29才ー独立。下井木版印刷所設立。公式作品の製作と販売を開始。
31才ー摺師を廃業。オランダのShunga Gallery と
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