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魂を引き継ぐ。リブランディングのコンセプト作り

こんにちは!UI Crunch運営チーム DeNAの横山です。

前回の記事「UI Crunchがオンラインイベントになって帰ってきました!」では、新しいコンセプトに至った経緯を少しだけお伝えしました。

UI Crunchが大きなリブランディング を行い、「今までのUI Crunchはなくなるの?」「何が変わるの?」と疑問に思う方もいるのではないかと思います。
そこで今回は、「UI Crunchのあり方がどう変わったのか?」をメインテーマに、その経緯と新コンセプトについてご紹介します!​

1.デザイン業界への追い風と転換点

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UI Crunchがスタートしたのは、約5年前。
その頃UIデザイン業界はまだまだ歴史も浅く、UIデザイナーという職種の認知度も低いものでした。
UI Crunchは、そうした状況の中でUIデザインの認知向上やデザイナーの地位の底上げを図り、UIデザイン界隈をもっともっと盛り上げていこう!という思いで始めたコミュニティでした。

近年では、同じような思いを持ったUIデザイナーやコミュニティが増え、勉強会やイベントなども多く開催されるようになりました。さらに、社会的にも「デザイン経営」「デザイン思考」がホットな話題となり、デジタル庁が発足されるなどの動きが起こっています。まさに、UIデザイン業界にとっては追い風ともいえる状況です。

こうして環境が大きく変わったことで、業界にとっての課題も変化しています。5年前の課題感を持ち続けてきたUI Crunchも、ここで改めて存在意義を問い直すべきフェーズにあるのかもしれない。そんな声が運営メンバーから上がるようになりました。そこで、イベントコンセプトも含めたリブランディングの計画が始まることとなりました。


2.新たに見えてきた業界の課題とは

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このリブランディングプロジェクトにアサインされたのは、私たちGoodpatch・DeNAの’20新卒を中心とするメンバーです。
UIデザイン業界について知るどころか、社会人経験すらも未熟…。しかし人一倍手足は動かせるということで、まずはがむしゃらに、デザイナーを中心として約100名の方にアンケート・ヒアリングへご協力いただきました!そこから、デザイナーや業界が抱える課題感をキャッチアップしていきました。

結果、浮かび上がってきた課題は実に様々。デザイナー自身がいる会社組織に紐づいた課題や、上司との世代差によって生まれるギャップ、業界構造から生まれる難題など…。デザイナーが抱える課題はひとつとして同じではありませんでした。
「すべてのデザイナーを幸せにしたい!」と息巻いていたものの、あまりにも様々な課題を目の当たりにして、ひとつのイベントを通してどうアプローチするか、一同かなり頭を悩ませました…。
そして、悩み抜いた末に出した結論は

「UI Crunchは、デザイナーが課題へ立ち向かうためのエネルギーを与えるべきだ」

というものでした。

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もちろん、イベントを通して直接的に解決できるような課題も多々あります。しかしながら、今のデザイナーにとって大切なこととは、デザイナー自身が職種や業界を超えて働きかけ、課題の根本的な解決に向けて積極的にアプローチしていくことであると、私たちは考えています。

前段でお伝えした通り、ここ5年でデザイナーに求められる職能・職域は大きく広く変化しました。しかしながら現在は過渡期であり、業界や現場の環境・構造、デザイナー自身の能力がその流れに必ずしも追いついていないのが実情です。このやや歪な状況が多くの課題を生み出しています。

この状況を変革させるには強いエネルギー・原動力が必要です。しかしながら、日々課題感と業務に追われているデザイナーが、さらなる力を発揮して動くことは、なかなか難しい状況にあるようです。
そこで、私たちは「業界やデザイナー自身のさらなる前進に繋がるエネルギー」を提供する場として、UI Crunchを定めることにしました。

3.新生UI Crunchは何を提供するか

大まかな方向性が決まったところで、どういったイベントであればそのエネルギーを提供できるか。さらにヒアリングを行い調査していきました。

そこから浮かんだ仮説が、「強いモチベーションで進んでいるデザイナーは、何かデザインに対して感銘を受ける体験をしている」ということでした。つまり、「このデザインに心打たれてデザイナーを目指した」とか「あのデザイナーのこの一言で頑張ろうと思った」などの経験です。もしかすると、この文章を読んでいるあなたにも思い当たるものがあるかもしれません。

こうした強い感銘体験があれば、デザイナーは個々の目標に対して強いモチベーションを持って進んでいけるはず。UI Crunchは、イベントを通して強い感銘を提供し、デザイナー自身が課題に対して強く向き合う力を持って帰ることができるイベントを目指すこととなりました。


<エネルギーをもっともっと伝えたい!>

また、参加者の方だけでなく、その周囲の人々にもエネルギーを伝えていきたいと考えています。というのも、私たち新卒メンバーがデザイナーへヒアリングをする中で、こうした言葉がありました。

「新卒が頑張っているのを見ると、僕たちもエネルギーをもらえるんですよね」

ひたむきに走る新卒の姿が、いつの間にか周囲に良い影響を与えていたようでした。確かに自分も、熱心な同期や上司が頑張っているから頑張ろう!と燃えることはよくあります。

UI Crunchは、そんな若手も含めた熱量の高いデザイナーに参加いただき、イベントから持ち帰ったエネルギーでガシガシと活躍いただくことで、その周囲のデザイナーにもエネルギーを伝播させていくことを狙っています。
なので、思わず感化されそうな熱量の高い会社さんをお呼びしたり、明日から頑張ろう!と思えるようなデザインストーリーをコンテンツとして用意しています。

個々のエネルギーが業界全体へ伝播していくと、自ずと業界が盛り上がり、良いデザインが産み落とされるはず。良いデザインから感化されて、次世代のデザイナーが芽を出していく。
そんな、エネルギーが循環する世界をUI Crunchから作っていけたらと考えています。

4.難航の末に決定した新コンセプトは…

こうした経緯で、「エネルギーを伝播させること」がUI Crunchのメッセージでもありコアとなりました。無事方向性が固まったところで、伝えたい内容を言語化するために、「これは違う」「あれは違う」をメンバー一緒に積み重ねていきました。

例えば、「炎で言ったら赤色じゃなくて青色だよね」「シュッとしすぎるのも違うよね」のような印象レベルの話からざっくばらんに共有しています。これまで積み重ねてきたUI Crunchの温度感や性格も踏まえながら、言葉やイメージを通して認識のすり合わせを行いました。


結果、コンセプトは

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としました!


あくまでUI Crunchは、参加者の課題を直接解決するのではなく、解決へのモチベーションを生むきっかけでありたい。そんな、そっと背中を後押しするような姿勢を「心のドアをノックする」という表現に乗せています。
そして「あなたを前進させる発見を」には、参加者の方々に与えたいバリューを定義しました。エネルギーや原動力はもちろん、講演から得られる知見や技術もぜひ皆さんに持ち帰っていただきたいものです。そして、ぜひ感銘を受けてほしい。そんなちょっとした心の動きも含めて「あなたを前進させる発見」と表現しています。

全体的に、少し温もりを感じられるような表現を採用しているのは、UI Crunchが狙う「エネルギーの伝播」が人の心を介してこそ起こるからです。また、UI Crunchという「人に支えられたコミュニティ」が持つ温かさにマッチしているという理由もあります。

こちらのコンセプトに基づき、イベント企画やビジュアル・アイデンティティの設計をしています。後日そちらを説明した記事が公開されますので、お楽しみに!

5.さいごに

コンセプトについて、いかがでしたでしょうか?今回のリブランディング では、これまでのUI Crunchが持っていたUI業界をもっともっと盛り上げていきたい!という思いを、より時代や環境に即してフォーカスするポイントを定めたものになりました。もちろんコンテンツ内容も、皆さんにより楽しんでいただけるよう設計していますので、興味のある方はぜひご参加ください!

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▼イベント概要

開催日:12月17日(木)19:30-21:30
開催方法:YouTubeライブ


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それでは12月17日にみなさんにお会いできることを楽しみにしています🙋‍♀️🙋‍♂️


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