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医療はどこへ向かうのか

一応、薬学を学び、国家試験を控える身ですので、医療的観点からも中途半端にですが、思うところを綴ろうと思います。


最近「お!」と関心を引いた記事はこちら

経済産業省の江崎禎英氏が厚生労働省 医政局 統括調整官も新たに兼務することになったそうです。

さて、日本はどの国よりも少子高齢社会の壁が目の前にそびえ立っています。これから医療も介護もこれまでの形から、これからの社会に耐えられるように舵をきらなくてはなりません。

そのために考えることはたくさんあり、この記事でも様々な切り口から述べられています。少しだけ抜粋していきたいと思います。

日本における医療機器の品質について

アジアの方々からは「命や健康に関わるモノやサービスは日本製に限る」という言葉を耳にします。

たしかに、戦後から今日にかけて日本における「ものづくり」の力はハイレベルなものです。特に精巧なものは海外からも信頼があり定評があるはずです。私の故郷もかつては精密工業と製糸業で栄えた地域です。
映画の中にも「これはよくできている、日本製か?」なんていうセリフをみたこともあります。日本のつくるものはそれだけ信頼に値するものです。

近年ではヘルスケアベンチャーも増えてきており、特に私が注目している検体測定に関する技術も進歩をしています。

しかし、現状医療機器に関してはその多くが輸入に頼っています。

「命にかかわることは日本に任せよう」という意識が世界に広がることは、日本にとっての「国防」にもなるのです。つまり、「日本と敵対することは、翻って自分達の健康や命を損ないかねない」という状況を優れた医薬品や医療機器、医療サービスを供給することで確立するのです。

これからはこの技術を如何に海外にアピールし、医療産業として発展させていくかが課題になってきそうです。


医療の意義に合わせて民間保険も変わる

私もファイナンシャルプランナーとして、人の人生設計や貯金計画を立てている身としては「保険」は1つ重要なポイントになってきます。

今の医療は公的保険により成り立っています。知っての通り我が国は皆保険制度となっており、誰もが公的医療保険への加入が義務であり、これにより、「誰でも」「どこでも」「いつでも」保険医療を受けられる体制が確立しています。これによって窓口で支払うお金は3割だけ。つまり医療機関としては残りの7割が保険者から支払われなければやっていけません。日本の医療サービスは公的保険ありきのものです。

当然これは世界でも評価されてきましたが、人口ピラミッドが歪になり、医療費の増大も著しい今、皆保険制度は危機を迎えています。

何らかの対応が必要に迫られていますが、この記事でも述べられているように「思いやり」を大切にする日本で、アメリカのようなシステムは難しい。
生まれてきた家が貧困だったら、いい保険に入れず、十分な医療が受けられないということは日本人としては受け入れられない人が多いのだと思います。(かといってベーシックインカムもなかなか実現しなさそう..)

しかし、民間保険を活用することはこれからの医療を支えるかもしれません。

公的保険は、あくまで病気の治療のために発生する費用を弁済することを目的としていますが、民間保険は合理的な事故リスクの軽減につながるのであれば、サービス内容を比較的柔軟に設計することができます。

現在の民間保険はほとんど、「入院したら」「重病にかかったら」「死んだら」というものです。
しかし、そもそも今は、なかなか入院もさせてくれません。寿命もどんどん伸びています。細胞学的に人間の寿命は120歳。前に述べたように医療技術もどんどん進歩しています。そうなってくると現在の保険のあり方の価値・意義は薄れていきます。

そこで、今後の民間保険は、保険に加入すれば、生活習慣病や認知症にかかりにくくするサービスが提供されるような商品へと変わらざるを得ないとこの記事では言っています。それも、楽しくワクワクするような内容のプログラムに参加することで結果的に健康を維持できるというような商品設計に変わっていくとのこと。

私も常々、予防は「ライフスタイルの中に自然に溶け込んでいて、結果的に気づいたら健康になっていた」というようなものにしないといけないと思っています。

ここに民間保険が関わってくるのだとしたら、薬剤師としても働き、且つFPとしても人々の人生における相談に乗っていくという立場の私としてはとてもおもしろくなってきそうと思ってやみません。


AIやICT、ビッグデータの活用も本記事では述べられています。

さてさて、「医療はどこへ向かうのか」なんて他人事のように言ってられません。当事者意識をもち、自分らの力で国を、医療を支えていくという自覚を持ってこれから120歳まで生きていこうと思います。



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