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アタテュルク空港の思い出:結びにかえて

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2013年夏のトルコ訪問は、途中の食あたりによるひどい腹痛という初めて経験するトラブルに逢いつつも、なんとか人間としての尊厳を損なうことなく無事に終了しました。最終日は地下鉄を乗り継いで、アタテュルク空港へ。

トルコの南東部を自分の目で見られたこと、いろんな言語の資料を入手できたことに大満足の旅となりました。(貯金こそ相当使い果たしたけどな!ガハハ!)

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アタテュルク空港は2019年に旅客機の運行が終わり、イスタンブル新空港に移転したので、今はもう行く機会がなくなってしまいました。

しかし、98年の最初のトルコ旅行から、つい最近まで滞在したアンカラの時代にいたるまで、もう何度利用したか数えきれません。いろいろと懐かしい思い出の場所の一つです。

2014年、アゼルバイジャン出国(過去記事をご参照ください)の次の目的地として北キプロスに調査で訪問したとき、帰りの便でロストバゲージに逢い、ようやく翌日国内線の方ではなくて国際線のほうで発見されたりしたことなどもありました。

あの時は…国内線ターミナルと国際線ターミナルを走り回ったことでした…職員に怒鳴り、あるいは半泣きになり、「まあ落ち着きなさいよ」となぜか上から目線でたしなめられたりとか。

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またある時は、行き先がわからず悩んでらっしゃったと思しき同胞の観光客らしき方にお声かけして、地下鉄で市街地まで案内したりとか(ずいぶん感謝されたのでよかったです。あのときのお姉様方お二方は今もどこかで元気にしてるやろか)。

さらにまたある時は、パスポートチェックのところで、パスポートチェックの職員と妙に世間話が盛り上がったりとか。

そしてまたあるときは、日本からのトルコ帰国時に途中で1泊した韓国でなにげなく写真撮ってツイートしたら、それが変なバズり方をしていることを知らずに、イスタンブルの空港に戻ってスマホをオンにした瞬間とんでもない通知がきたこととか。

ちなみに不本意なバズり方だったので、もはや思い出したくもありませんね…

出国の時もパスポートの出入国スタンプを見られて、「お前こんなに何回もトルコに来てそんなに楽しいの?」(この時はまだトルコが本拠地ではなかった)とか言われてしまったりとか。

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1時間近く待った末にようやくパスポートチェックを抜けて入国したときの目の前の風景とか。

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アンカラ滞在のころに至っては、一度アタテュルク空港で入国手続きをしてから国内便でアンカラに向かうというパターンになっていましたから、この写真の光景を見たときには、「ああ、またトルコに帰ってきたなー」と思ったものです。

その後新イスタンブル空港も、2、3度ほど利用したと思います。たしか。なんといってもトルコで出会って、家族になった「ぴの」と一緒に国境を越えたのは、新イスタンブル空港のほう。この出来事だけで十分強烈な印象が、もう新しい空港の方にもできてしまっています。

これからコロナさえ終息すれば、またイスタンブル空港を使うこともきっとあるだろうと思っています(インシャッラー)。そしてまた、その時々の新しい思い出がくっついていくのかな、と。

一時期、「エアポート投稿おじさん」というキーワードが話題になったことがありました(懐かしいな)。これ見よがしにこれから飛行機に乗ることをことさらにSNSでアピールしようとする中年男性を揶揄しようとしたのだと思いますが、しかし空港でSNSになにか投稿したくなるという気持ちだけは私はよくわかるような気がするんです。

これから入国する時も、これから帰国の途に着く時も。空港というのはいろんな記憶や思い出が頭に蘇る場所なのですから。

そんなことを思いながら。2013年のトルコ旅行記、これにておしまいおしまい。

シリーズを通じてご覧いただき、ありがとうございました!多少昔の話で恐縮でしたが、拙い文章はともかく、トルコの風景だけでも楽しんでいただけたなら、書き手として、またトルコ語を生業にする者の一人としてこれほどうれしいことはありません。みんなもコロナが収束したら、トルコに行きましょうね!

(完)

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